───我らの補習日記のコト───
15/亡くしてしまった過去  勉強道具一式を鞄から取り出し、部屋を出ようとして足を止めた。 「……ヒナ……」  自分の妹のことを思い出して、出そうと思ったわけでもないのに出る涙を拭う。 「……、だめだ。ここに来てまでなにやってんだ俺は……」  頭を振って、その顔を頭の中から掻き消そうとする。けれど、記憶の中の雛子は色褪せることなく自分の中に存在していた。  今でも思い出せるあの笑顔や泣き顔。クラスメイトに苛められて悔し涙を流したあの日や、リベンジして泣かせたこと。  その後につられて泣いて、立会人だった俺が怒られたことや───きまりの悪そうな顔をして、そのことで謝りにきたあいつのこと。 「……ッ……ばかか、おれ……。これじゃあまるでシスコンじゃないか……っ」  やっぱり話すべきじゃなかったかもしれない。言葉にしてしまった時点で自分の中の気持ちが解放されてしまった。  ───本当は解っていた。自分がひとり暮らしをしたかった本当の理由。  あんな家から───家を空けっぱなしの親から逃げ出したかっただけだってこと。  確かに父さんや母さんの所為でヒナが死んだわけじゃない。  俺があの時、ヒナがなんて言おうが家に残って、ヒナが具合を悪くした時点で救急車を呼んでいれば、あいつは死ななかったかもしれない。  都合のいい考えだって、そんなことは解っている。  こんな自問自答なんて散々やってきた。 「………」  結局俺は、全てをあの家に生まれたことの所為にして逃げ出してきたんだ。  あんな家庭に生まれなければ、母さんか父さんが気づいてくれていた筈だ、と。  仕事の忙しさの所為にして“あなたの所為で雛子は死んだ”とか、自分のことを棚にあげて“おまえが人のことを言えるのか”とか。  そんな言い争いの中で、残った子供の俺はふたりに迫られて。  全てを俺の所為にして、勝手に離婚して、勝手にどっちかを選べ、なんて。  それで俺は母さんを選んで、そのままの家に住むことになっても……母さんが仕事づくめであることは変わらなかった。  そこで自分は考えた。  ヒナは、なんのために死んだんだろう、って。  なにも齎さない、遺せない死ほど、無意味なものはないんじゃないかって。  そんなことを考えていたら、いつしか、子供だった自分は泣いていた。  葬式の時にだって泣かなかった自分が、無様に泣いていた。 「……そう簡単には、変われないのかな」  ───それからの自分は自分を変えようと必死だった。  がむしゃらに走り回って、憶えることは出来るだけ憶えようとして。あんな親に頼らなくても生きていける自分になりたかった。  ヒナがあっちでも自慢出来るような、強い兄になりたかった。  でも……現実はそうじゃない。  俺は自分だけでは生きて行けなかったし、母さんだって好きで仕事づくめだったわけじゃあない。  そして、こんな風に思い出を掘り返して泣きべそかいている俺は果たして───強い兄だなんて言えるのだろうか……。 「………」  そしてまた、ばかか、と呟いて涙を拭った。  誰かに笑っていてほしいとか、泣いてほしくないとか、そんなものは詭弁だ。  俺は結局、自分が傷つくのが一番怖いだけだ。  なんでも正当化して、道がある方に逃げてきただけのただの臆病者。  それでも───こんな俺でもきっと、あいつは俺を兄だと言ってくれる。  だったら。  詭弁だってなんだっていい。  それも正当化でしかないけど、燻っているよりはマシだ、なんて考えるしかない。  そんなことを考えて、昔───誰かが教えてくれた言葉を思い出す。  “辛いことがあったなら、そんな思いをやさしさに変えて、他の誰かを幸せにしてあげればいい。辛さを知っている人にはそれが出来るから、だから、泣くのなら自分のためじゃなくて、誰かのために泣いてほしい”  やさしい笑顔で、俺にそれを教えてくれた。  喋れない代わりに文字にして、俺にもう一度“喜び”をくれた少女。  いつしか自分はその子のために笑うようになって、それでその子が笑ってくれることが嬉しかった。  だけど───いつだって、どんなものにでも別れは来る。  少女……フレア・レインハートは───突然、俺が住んでいた街から姿を消した。  その日の空はいつもと変わらずに綺麗で、とっても蒼かったのを憶えている。  そんな空からの陽光に当てられながらやがて夜が訪れるまで、俺はずっと少女を待った。  だけど少女がその場に訪れることは、もう二度と……そう。  二度と───無かった……。  それから程無くして、俺の両親が和解して元のサヤに納まった。  久しぶりに見た父さんの顔は痩せていて、子供の俺でも働きすぎだってことが解った。  それから話し合って、ようやく母さんが主婦専業を決意する。  俺はやっぱり、どうしてもっと早くそうしなかったんだと、そう思ったけど。妹が望んでいた景色がその場にあるのなら、辛くても笑うしかなかった。  だからといって、家が好きになったわけでもなっかったから……俺はこうして、この街に逃げてきた。  親ではなく、親戚に頼る形で。 「………」  気づけば、もう涙は止まっていた。  最後にもう一度涙の跡を拭うと、溜め息をひとつ吐きながら部屋をあとにする。  階段を降りた先にはサクラが居て、俺の顔を覗いて微笑んだ。 「与一、ケンカに負けた子供みたいです」 「……そうだな」 「ちょっと待つです。今、与一の状態をダウンロードして、その真っ赤なお目々を治すですよ」 「助かる」  サクラが腕の機械をいじって、翡翠に触るです、と、お決まりのセリフを言う。  それに触ると、なんとなく目の回りから熱が引いた気がした。 「ばっちりです」  言って、にっこりと笑うサクラ。  そんな笑顔が嬉しくて、「……ありがとな」と返しながら頭をわしゃわしゃと撫でくり回した。 「あわやややぁ……」  結果、サクラの頭がボサボサになった。 「な、なにするですか与一〜……」  情けない声。  そんなサクラに自然に出た笑みを返して、もう一度頭を撫でて蒼木達の元に戻った。 16/馬鹿者  ───……ナルルルル、トルルルルル。  勉強に熱中していると、広間にででんと設置されている電話が鳴った。 「? 誰かな」  ここに電話してくる人が居るわけないんだけどなぁ。  まあ仕方ない、とか思って立ち上がり、受話器を 「《ワチャッ》はいはいー、穂岸でございますー《ぺしんっ!》あたっ!」 「もしもし? 穂岸です」  ───観咲に先に取られた受話器を、観咲の頭部を軽く叩くことで奪って応答する。 「ホギッちゃん叩いた! 乙女の頭を叩いたぁ!」  人を指差している観咲をシッシッと“あっち行ってなさいゼスチャー”であしらいつつ、受話器の声に耳を傾ける。  ……はいそこ。叩いたからって輝かしい笑顔でファイティングポーズを取らない。俺が死ぬ。  それより蒼木と勉強をしていてくれ、教科書忘れたんだから。むしろ教科書も無しになにをするつもりだったんだお前は。テストしかないから持っていかない、じゃなくて、テストがあるからこそ持っていくべきだろ。 『あー、穂岸か?』  この声は─── 「あ、用水センセ」 『亮錐だッ!!』  怒号が受話器から放たれる。  たまらず耳から受話器を離した。 『柏鷺に訊いて、番号を知ったんだけどな。今日はどうした? テストがあるのは知っていただろう?』 「………」  少し困った。  なんて言えばいいのか、とか。  そんな困惑の世界で、座ったままだった蒼木が俺の目を真っ直ぐに見て、小さく言った。  「正直に話せばいいんだよ」と。 「………」  そうだよな。  嘘ついてどうなるっていうんだ。 「すいません、妹が階段から落ちて、それで───」 『……わけありか。だがそれで休むのはどうかな』 「───! 本気で言って───!」 『と、まあ普通の教師なら言うんだろうがな。私にも妹や娘が居る。随分と歳が離れている妹だが、手のかかる妹でな』  叫び出した声に被せるように、亮錐先生は言った。次いで聞こえるのは苦笑するように漏れる息。 『そこに蒼木と観咲も居るんだろう?』 「あ───はい」 『ちょっと代わってもらえるか?』 「はい」  受話器を片手に蒼木を見る。  するとそれで察したのか、笑顔で立ち上がってこちらまで来る蒼木。  差し出された手に受話器を乗せると、蒼木はそれを耳に当てた。 「はい、代わりました」 『蒼木か。何か、言い訳はあるか?』 「ありません。罰を下すのなら喜んで受けましょう。自分で決めたことですから」 『……いいから、適当に言い訳並べてみろ』 「……そうですね。それでは“穂岸くんを放っておけなかった”というのはどうでしょうか」 『友達だから、ということだな?』 「そういうことです」 『よし、観咲に代わってくれ』 「はい」  蒼木が観咲に受話器を差し出す。  すると、“えぇっ!?”という顔をあからさまに表現してみせる。やがておずおずと受話器を受け取って、耳に当てる。 「は、はいぃ」 『観咲か?』 「はい、そうですけど……」 『なにか言い訳はあるか?』 「ああぁああっ! 聞いて聞いて用水センセ! わた、わたし嫌だって言ったのに! 澄ちゃんが《ドスッ》ひゃうっ!」  蒼木と違って、まるで物語のモブキャラよろしく、“俺だけは助けてくれ”と喚いて自分だけ逃れようとする観咲の脇腹に、地獄突きを進呈。 『どうした?』 「う……うぅうぅう……な、なんでもないです……」  うだーっ、と涙を流す観咲。  そんな観咲に“言い訳は見苦しいぞ”とメモ帳に書いて見せてやる。 「い、言い訳なんてありません……」 『……そうか。それなら今からテストを受けに来い。特別に受けさせてやるから。蒼木や穂岸にもそう伝えてくれ。ああそれと、今すぐに来ること。流石にこれ以上遅れると面倒見きれん。穂岸には妹さんが大丈夫そうなら来るようにと伝えてくれ。それじゃあな』  観咲がゴガチョッと電話特有の音と一緒に受話器を置くことで、通話は終了。  俺と蒼木は、そんな観咲の“うあー……”という表情を見て、なにが起こったのかを訊ねた。 「え? え、ええと……うん。そのー……今からテスト受けに来いだって……」 「そっか」 「それでホギッちゃんは、妹さんが大丈夫そうなら来いって」 「今から……あー……と。よし。サクラー! ちょっといいかー!?」  声を張り上げてサクラを呼ぶ───と、大した間も無くてふてふと奇妙な音を立てて、「なにですー?」って顔を覗かせるサクラ。 「ノアの様子、どうだ?」 「もう大丈夫です。脳の方にも異常は見られませんですし、異常があるのは足の捻挫だけみたいです」  魔器でのスキャンの結果ですから安心です、と胸を張って言うサクラ。  その仕種がまた似合わなくて、俺は笑った。もう、この際この二人が居るのに〜とかいう問答は捨て置こう。もう諦めた。慌てるから怪しまれるんだ、普通でいこう。 「そっか、じゃあ俺が帰るまで診てもらってていいか? 電話で呼び出されて、学校に行かなきゃいけなくなったんだ」 「てすと、してくるです?」 「ああ、そんなところだ」 「だったらノアも喜びまです。自分の所為で与一に迷惑がかかったとか言って、さっきからしかめっ面ばかりだったです」  喜びまですってなんだ。  ……まあ、いいか。 「じゃあ、悪いけどちょっと留守番よろしくな」 「了解です〜♪ 与一、ばしっとキメてくるですよ? ごはん作って待ってるです」 「ああ、バシっと決めてくる。けどご飯はいい」  きっぱりと返答した。  大丈夫、俺は美味しくないものは美味しくないときちんと言える……人、だといいな。 「ふにゅう……どしてです……?」 「あ、いや……晩は蒼木が作ってくれるって言うから……な、なー? 蒼木ー?」  頼むッ! とアイコンタクトをする。パチパチ、と瞼を動かすどころかズパタタタタタと高速で。 「うん、約束だからね」  その熱意が通じたのか、蒼木が微笑んで言う。  もっとも、最初から作ってくれるつもりだったのかもしれない。  こいつはそういう奴だって、そんな感じがする。 「そですか……ちょっと残念ですけど、約束なら仕方ないのです」 「そっ……そうだなー、仕方ないよなー! サ、サクラには……また今度造ってもらうから……な?」 「? なにです? 今、“つくって”ってところに妙なものを感じたです」 「気の所為だな」  真顔で返した。  作ると造るでは違うという意味もあるだろうが、ともかく気の所為だ。  内心、汗がだらだら。そんな俺へと、くすりと笑った蒼木が「それじゃあ行こうか」と出発する機会を与えてくれる。  「そだな」と返して、それはもう出来るだけ自然に用意をして、出来るだけ自然に家を出る準備を済ませた。  で、玄関へ向かう。 「それじゃあ行ってくるな」 「はいです、いってらっしゃいです与一」 「サクラちゃん、テストが終わったらまた寄らせてもらうね」 「どぞです。澄音の料理、楽しみにしてるです」 「おおう!? 好感触!? 料理作ると喜ばれるなら雪音ちゃんも作るよー!」 「調理場は戦場です。見るからに下手そうなスケが踏み込むんじゃあねぇです」 「うわお!? ス、スケって言われた! ホギッちゃんどういう教育してるの!? このままじゃサクラちゃん不良さんに育っちゃうよ!? 髪の毛もこんなに染めて!」 「なにを言うですこの触角ーーーっ!! サクラのこれは地毛です! 誇り高き己の色を染めるなど、その血族に生まれたことへの侮辱です! 表出るです触角! サクラの生き様、しかとその目に焼き付けるですーーーっ!!」 「ええぇええーーーっ!!?」 「あ、サクラー? 時間無いからそれはまた今度なー」 「与一!?《がーーーん!》」  喧嘩意地を途中で止められて、何故かショックを受けた顔で俺を見るサックラさん。  なんか口癖になりそうな気がするけど、落ち着け。 「よ、与一ぃ……これはサクラの意地の問題です……後回しにしたくないです……!」 「女将さんのプリンを進呈」 「いってらっしゃいです与一!《ぱああ……!》」  そしてチョロい意地だった。  サクラに見送られながら、俺と蒼木は家をあとにした。 「え? あれぇ!? や、あ、ちょ、行くよ!? わたしも行くよ!? 普通に無視しないでよぅ!」 「あっ、なにやってるです! さっさと行くです! 何様ですか!」 「うう……ヒドイよ澄ちゃんにホギッちゃん……」  少しののち、サクラに追い出された観咲と合流して、俺達は学校へと向かった。 「ホギッちゃん! 故意に無視したでしょ!」 「静かに行かせろこの野郎」 「ヒドイよぅ! サクラちゃんに追い出されたじゃないのさ!!」 「ぽかーんとホウケてるお前が悪いだろ。ていうか普通は声かけなくても来るもんじゃないか?」 「うー! だってなんか驚いたんだもん! 急に怒るし急に心変わりするし! りんせんたいせー? をとってたのにポカンだよ! マーメイドだって突然の事態には弱いんだよ!? 人魚姫だってきっとエラ呼吸だから王子様に会いにいけなかったんだよ!?」  ひどい理由だなおい。  脚が魚類だからとかそういう発想はないのか。 「雪音? 喧嘩はいいから早く行こう。掃除が免除になるかもしれないんだ」 「え? あ、そっかー! そういえばこれでいい点とれば免除になるんだよね! わっほーい! 雪音ちゃんふぁいとー!」 「お前じゃ無理だろうな……」 「むー! ホギッちゃんはどうしていつもそうツッコむわけー!?」 「ん……そりゃあ、教えるってことになったのにパラパラ漫画を描くのに夢中になられたら……そりゃあなぁ」 「むっふっふーん! 会心の出来だよー!? あとでホギッちゃんにも見せたげるねー♪」 「そんなにすごい出来なのかい? じゃあ雪音、タイトルを考えないといけないね」 「え? タイトル? あ、そっか。えと、タイトルー……」 「偉大なるナメック星人の馬鹿者列伝」 「むきゃああっ! 勝負だぁああっ!」 「勝負ならもう挑まれてるだろう」 「もう一度挑むよ! 今度は足の早さで勝負だぁっ!《ダッ》」  言ったそばから走り出す。  よーいどんもあったもんじゃない。 「先に校舎に着いた方が勝ちだよ! よーいどーん!」  あった。  でも既に走っているにもかかわらず、よーいどんだなんて言う奴を初めて見た。 「ほらほら−! 急がないわたしには勝てないよー!?」  あー、うん。言葉通り、結構速い。  そして声でけぇ。  あれと一緒に走れというのか。そりゃ、自分を変えることを望んでいる俺としては、むしろなんでもやってみるべきなんだろうけど───まいった、恥ずかしさのほうが先に立つようじゃ、自分革命なんてことは夢のまた夢だ。  解ってるんだけど、心の方がまだまだふんぎってくれない。  そんなだからか、蒼木に「追わなくていいのかい?」なんて言われてしまう。 「ああ、いいのいいの。あいつは、なんていうか“お約束”は守る奴だ。短い付き合いだが、そんな感じがする」 「そう思うかい?」 「ああ、思う」 「ふふ、僕も同意見だよ」  本当ならお約束云々より、場にある勢いに倣って走り出すくらいのほうがいいんだろう。  そんなことに躊躇を覚える自分を少しずつ変えることを夢見て、今はまだ見送ろう。 (……ていうか。俺も落ち着け。普通に喋ってて“短い付き合いだが”って……“だが”って……)  普通言わないだろ。自分を変えるのに必死で、なんか妙な喋り方になった。ふんぞりかえりたい上司かお偉いさんか、俺は。  やがてそんな、自分の在り方について溜め息を吐く俺の方を見て全速力で走りながら挑発していた観咲は 「《ドバァン!》はぶぅいゅ!?」  電柱に立て掛けてあった大きな看板にぶちあたり、ぐおお……と唸った。 「おお……ナイスお約束だな」 「うん。予想を裏切らない、いい娘だよ」 「いい娘かどうかは置いておくにしても、その通りだよな」 「あははは、穂岸くんは素直じゃないなぁ」 「この場合の素直ってどういう行動を言うんだ? や、勢いに誘われても動けない自分じゃ、確かに“素直”には程遠いって自覚はあるんだけどさ」 「自覚があるならいずれ変われるよ。僕も、雪音には本当に感謝してる」 「……だよな。正直、今時珍しいと思うよ、ああいうやつ」  雄々しく“ぐおお”と唸っている触覚を眺めながら、男二人で苦笑をもらした。  途端、その触角がこちらへズカズカと歩いてくるではないか!  歩き方まで雄々しいとは……最近のヒトデ型マーメイドは陸の上ではあんなにも雄々しいらしい。  でも涙目だった。 「ちょっとホギッちゃん! 人が痛がってる時に人をダシに使って話題に花を咲かせないでよぅ!」 「いや、悪い悪い。ところで観咲よ」 「な、なに……?」  改まった態度に、何故か一歩退く観咲。  ……こいつ、もしかして真面目な話とかにトラウマでもあったりするのか?  それとも常時おどけた話題じゃないと落ち着けないとか?  ……まあ、いい。今は気になっていることを伝えよう。  この、鞄もなにも持ってないテブラデスキーさんに。いや、スキーには行かないが。 「筆記用具は持ったか?」 「え? あ、あーっ! 取ってくる!」  伝えた途端にあっさり確認完了。ポケットに入れてある可能性も考えたのに、それすらなかった。  ごしゃーと走って行く観咲を見送る中、彼女は何故か途中でこちらに振り返りながら 「ご、ごめんねー! すぐ戻るから待っててー!《ゴコォン!!》わごっ!?」  ……待つことを強要しつつ、今度は電柱に衝突した。  で、案の定、ぐおお……という断末魔。  なんであんなに雄々しいんだろうか。あれか。近頃の女子高生というのはみんな“ああ”なのか。 「断末魔じゃないもん!」 「思考を読み取る暇があったらさっさと行っとけボケーーーッ!!!」 「言われなくても解ってるよぅ! ホギッちゃんのいぢわるぅーーーっ!」  ……こうして。足音を鳴らしながら、観咲は戻っていった。 「じゃ、行くか」 「待つつもりはないのかい?」 「うむ。待っててやりたいのはやまやまだが、俺はあいつと勝負中らしい。勝負とはたとえ相手が不利な条件下でも全力を出し切るのが相手への礼儀らしいぞ?」 「そっか。それもそうだね」  俺の大袈裟な言い振る舞いをものともせず、彼は笑った。  幼馴染が心配じゃあないのだろうか。幼馴染として大丈夫か、蒼木澄音。 (けど、まあ)  こういう性格は嫌いじゃなかったりする。  むしろ、この性格を利用して、あれこれ自分の利益のために利用する奴が嫌いだ。 (ん……あれ? ちょっと待て)  性格を利用してあれこれ利用……?  観咲の明るく、恨み続けたりはしない竹を割ったような性格を利用して、自分の性格を変えるために利用……ぐっは!? それって普通に今の俺じゃないか!  ───ザ、|That's right《ザッツライト》! 「や、やっぱり待ってようか……な、蒼木」 「うん、そうだね」  蒼木は俺の行動を見越していたのか、あっさりと了承すると先ほどより一層微笑む。  だめだ……俺は生涯、こいつの行動と思考回路は先読み出来ない気がする……。 「ホギッちゃんホギッちゃんホギッちゃぁーん!!」  苦悩しているところに聞こえる観咲の声。  がっくりと項垂れていた自身の体を起こしてみれば、遠くからヒューハドソン校の雄のような走り方でやってくる触角が。 「ホギッちゃん! 妹さんにどういう躾してるの!?」 「またか。躾って言うな」 「だってだってだってぇえっ! ほうき振り回して“行けというのが解らないですかぁああっ!”とか“それともなにです!? 油断させといて泥棒する気です!?”とか“とっとと出てくですーっ!”て、追い出されてきたんだよぅ!」 「それは幸福だったな」 「災難だったんだよぅ!」  自分革命、いち。  普段なら言う言葉の逆を唱えてみましょう。  ……唱えてみたらあっさりと否定された。そりゃそうだ。 「気にするなって。ああほら、筆記用具くらい俺が貸してやるから先を急ごう。あんまりのんびりしてると、いくら先生でも本気で怒りそうだ」 「余分に持ってるなら走る前に言ってほしかったよ!?《がーーーん!》」 「いや……あのな。予備がなかったら、鉛筆が折れた時とかシャーペンの芯が尽きた時、俺にどうしろっていうんだ」 「あ」 「………」 「……ねぇ澄ちゃん。わたしばかなのかなぁ」 「うん」 「澄ちゃん!?《がーーーん!》」  そんな幼馴染しんみり劇場を横目に、少し速目に歩きだす。  ギャーギャー騒ぎながらもついてくる観咲は、俺に話題を振ってはやっぱりギャースカ。  その割りに、顔は笑顔だ。 「雪音とこれだけ話していても逃げない人も珍しいね」 「そうか? ……ああ、まあ、そうか。普通だったら嫌がるタイプなのか、これ」 「えい」 「《ゴス》痛ぇ!!」  これ、と言いつつ指差した人差し指が、観咲の拳で突き指状態になった。  今のは俺が悪い。指を差してはいけません。むしろ“これ”扱いも良くない。  だからこの暴力も自業自得だ。よし納得。 「いっちちちち……わ、悪い、指差されるのは俺も嫌いだ。痛みを覚えてる限りは忘れないだろうから、許してくれ」 「え? ………………へー! わー! ホギッちゃんが謝ったー! すごいよ澄ちゃん! ホギッちゃんが謝った!」 「自分が悪いって思ったらそりゃ謝るだろ。ていうか大げさだ、少し落ち着いてくれ。見てて恥ずかしい」 「一言余計だよぅ! わ、わたし恥ずかしくないもん!」 「あっははははは……穂岸くんは小さい頃、好きな女の子をいじめていたタイプかな」  いじめっ……!? いや、俺は苛めとかはむしろ嫌い───待て。  そういえば俺、初対面の時のフレアに返事が無いからって……その……。 「いっ……イ、イヤー……ソノ。トッ……とてもっ……良心的な、ナイスガイ〜……だったぞ?」 「わぁ、自分でナイスガイとか言ってる」 「うるさいよこの触角!」 「ホギッちゃんこそ黙ってよ!」 「なにおぅ!? やるかぁ!?」 「望むところだよ!」  言葉と同時にファイティングポーズ! よし俺死ぬ! 「ああすまん、俺は望まない。平和万歳」 「えぇっ!? “やるかぁ!?”って言ったのはホギッちゃんだよ!?」 「取り消す」 「尻尾巻いて逃げるの!?」 「そうしたいところだが俺には尻尾がない」 「うぅぐぅうう……ああ言えばこう言う……」 「まあそう騒ぐな。冗談抜きで早く行かないと何もしないで掃除直行だぞ」 「あう……」 「そうだね。じゃあ少しペースを上げようか」  言って、蒼木がスピードを上げる。  俺もそれに習ってスピードを上げた。  そんな中で観咲がズドドドドと走りだし、石に躓いてズシャアとコケた。 「お前は何か? 俺達の目の前で曲芸でも見せたいのか?」 「うう……そんなんじゃないもん……」 「ほら、砂とかついてるぞ」  言って、付着した砂をぴしゃんぴしゃんとはたいてやる。 「なにするんだよぅ!」 「いや、頬の砂をはたいたら結果的に往復ビンタになってしまった」 「澄ちゃぁん、ホギッちゃんがいぢめるよぅ……」 「愛情表現だよ」 「いや、善意が裏返ることがよくあるだろう。それだ」 「ああ、ありそうだね」 「ホギッちゃん……澄ちゃんを騙さないで」 「人聞きが悪いぞ観咲。俺が友を騙すことなど天地がひっくり返ってもあるものか」 「うわぁ、バレバレの嘘だぁ」 「失礼なことぬかすな触角が!」 「ガッデムゥ! ホギッちゃんなんてエセ・ナイスガイのくせに!」 「エセとか付けるな!」 「うー!」 「ぬー!」 「澄ちゃん! なにか言ってやってよもう!」 「心の友よ! このブレインピーカン小娘に等しき罰を!」  ………………。 「……蒼木?」 「澄ちゃん?」  振り向けば丁度、道の先に霞む蒼木が見えた。  言葉通り、ペースを速めたままの状態で。 「うわぁ待て待て待てぇえっ!」 「澄ちゃん、置いてくなんてひどいよぅ!」  俺と観咲は夕焼けに霞む蒼木を全速力で追い、互いに足を引っ張り合った。  それはもう足を引っ掛けたり肘鉄食らわせたり脇腹に地獄突きしたりと。  やがて蒼木の隣に辿り着いた頃には、俺達はボロボロだった。  ……現蜜に言えば、ボロボロだったのは俺だけだ。  観咲はほぼ自爆でボロボロだった。余所見で電柱にぶつかったりコケたりで。 17/で、翌日  結論から言うと、結局こうなるわけだ。 「……蒼木ぃ……お人好しにもほどってもんがあるだろ……」  黒板消しをポフポフと叩く蒼木に不満を滲ませた言葉を贈る。  そう、ここは教室。  時は既に放課後であり、この場に居るのは三人だけだ。 「それに付き合ってくれるキミも、よほどのお人好しだと思うけどね、僕は」  作業を中断して振り向き、にっこりと微笑む我が友人。  ……ああ、どうせそうですよ。  しょうがないじゃないか、ひとりだけさっさと帰るわけにもいかないし。 (……はぁ)  ───……あれからのことだが、当然のことながら俺達はテストを受けた。  俺は余裕でクリアして、蒼木はギリギリといった感じでクリア。  本人から言わせれば“勉強したところがたまたま多かったんだよ”とのこと。  が。  “名前の書き忘れ”でジョーカー引いた馬鹿者がひとり。  その名も───観咲雪音サン。  俺はまさか、こいつがここまでお約束を守る奴だとは思わなかった。  どうせこいつのことだからギリギリで点数取れなくて、“勉強したところが出なかったんだよぅ”とか言うかと思っていたのだが。  まさか。  まさかこんなカタチで裏をかかれるとは。  名前って。  よりにもよって名前の書き忘れってお前……。 「………」  そんな名無しさんが今、机をえっちらおっちらと運んでいる。 「うぅ……重いぃ」 「ぐちぐち言っとらんでさっさと働けこの名無し!」 「ううう、こんな筈じゃなかったんだよぅ……ていうかこの机重い! きっと教科書とか持って帰らない不真面目な人の机だよ!? ほら見てよホギッちゃん! 机の中に……あれ? これわたしのだ」 「………」 「…………えと」 「観咲。お前昨日、家に忘れたって言ってなかったか?」 「え、えと。今日! 今日持ってきたんだよ!? 昨日だったら軽かったんだよ!? ざ、残念だねー! 惜しいねー!」 「ほー……今日はテストの結果だけで授業は無かった筈なんだけどなぁ」 「はうぅ!?」  テストの翌日。  その放課後において、俺と蒼木と馬鹿者は掃除をしている。  で、他の数名の居残り担当のことだが、俺はその7名をさっさと帰した。  そんなに多くても邪魔なだけだからだ。  大体掃除区分が教室だけなのにどうして10人も必要なんだろうか。  というわけで、効率が悪いので帰ってもらった。  ああ、それにしても昨日の晩餐は最高だった。  確かに蒼木の料理は美味でした。  そんな幸せ一杯気分だったのに、どうして俺達はこんなことをしているのか。 「うぐぐ……ホギッちゃん……ごめんなさいだけど、なにも全員帰すことなかったんじゃないかなぁ」 「ぐちぐち言える立場か」 「はぅう、そうだけどさぁ……」  反論出来る立場じゃないと悟っているのか、これといった反撃はこなかった。  とはいえ、ここぞとばかりに畳み掛けるといつか仕返しをされるだろう。  だから言わない。しつこいのも好きじゃないし。  むしろ人をホギッちゃん呼ばわりしなければ、むしろいいやつなんだが。 「雪音、ふたりで持とうか」 「はーう! 澄ちゃんさんくすぅ! やさしー! わたしの幼馴染やさしー!」 「僕の担当区分は終わったからね。こうした方がきっと効率がいいよ」 「うんうん、そーだね」  ググッ、と持ち上げられる教卓。  ……今さらだけど、ここの教卓って動くんだな。  中学の時のは教壇……段差になってる部分と一体化していて動かなかった。 「………」  しかし重そうだ。蒼木が笑顔で顔を真っ赤にしている。ああ重そうだ。  むしろ観咲が不必要に片方を持ち上げすぎていて、蒼木のほうに負担が行き過ぎているような。  ……ふむ。 「蒼木」 「なんだい?」 「《ズルどかぁっ!》ハオッ!?」  俺に呼ばれて立ち止まった蒼木の反動で観咲の手が滑った。  結果、教卓は見事彼女の足を強襲した。  なんというか、小指をぶつけるどころか小指に強襲する机、みたいな勢いで。 「あっ、大丈夫かい、雪音……」 「ほ、ホギッちゃん……今のわざとでしょ……!」 「チガウチガウ、オレハソゲナコトシナイザンス」  大体ここまで狙い通りに事が運ぶ方がどうかしてる。  そしてそんな教卓の角が当たるような歩き方で歩くお前がすごい。  もうちょっと脚は閉ざして歩こうな。  けれども俺が呼んだ所為でこうなったのは事実だから、痛がる観咲と交代するように教卓に手を伸ばす。 「ほら、お前は休んでろ。あとは俺と蒼木でやっとくから」 「え───あ、う、うん。えと……ああ、こういう時はアレだよね、あはは。うぅ、いつもすまないねぇ、おトミさん」 「はっはっは、それは言わない約束だろうおとっつぁん」 「誰がおとっつぁんだよぅ! そういう時はおかーさんとかでしょー!?」 「うるせぇ! 誰がおトミさんだこの馬鹿!」 「ガッデムー!」 「ガンダムー!」 「うきぃいいっ!」 「マンダムー!」 「くぅう! 勝負だぁ!」 「穂岸くん、鮮やかな勝利だったよ」 「澄ちゃぁん! まだ種目すら決めてないよぅ!」  罰としての掃除なのに、案外楽しんでやっている……と、思う。  幼馴染にならないか、なんて言われたりもしたものの、これも案外……そうして生まれてこれたなら、今のこんな関係のままに過ごせていたんじゃないかって思う時がある。  生まれた頃から一緒に居て、一緒に馬鹿やって、こんな関係が当たり前で……いや、もしかしたらもっと砕けた自分で、自分も馬鹿のままで。  で、毎度毎度三人で最下位争いなんかをしながら笑うのだ。  そんな“もしも”を考えて笑うことなんて、不思議なんだけど昨日から今日にかけてだけの間に結構あった。  昨日は夜まで一緒に居たからだろうか。つい数日前まで完全に赤の他人。顔も知らない相手だった人達と夕飯を一緒に、なんて……以前の自分からしたら有り得ないことだ。  それでも……サクラに会って、いろいろな出来事に巻き込まれる内に───天界、なんてものや自分の過去を思い出すこと、そしてなにより、理解できたことや……今さら合う辻褄なんてものを発見して受け入れたことで得たもの。会って数日の相手に話すべきことじゃないのに話してしまった過去や、嫌な性格だろうに無邪気に付き合ってくれる触角娘に対しても……感謝ばかりが胸に浮かぶ。  一時は“どうせ消えるなら必要ない”とさえ思った、人との繋がり。  もし最初からそんな関係であれたなら。  俺はもっと、二人に対してもサクラやノアに対してでも、遠慮なく笑うことが出来たのだろうか。  ……こんな。ふとした瞬間───笑っている自分を冷静な自分の目で見る、なんてことがないような自分じゃなくて。 「よし蒼木、そっち持ってくれな」 「お心のままに」 「無視しないでよぅ!」 「おだまりゃあ! 俺はこれからバイトがあるんだよ! 真由美さんだって本当は手伝いたいけど、ってマスターに電話してまで手伝おうとしてくれて!」 「むぅう〜……まゆちゃんは仕方ないよ? だっておうちがとっても忙しいってマスターさんが言ってたっていうし。でもホギッちゃんはホラ、アルバイトさんで出勤時間が決まってるから」 「俺は元々罰の掃除をやる成績じゃなかったって言っとんのだ! むしろこっちじゃなくて喫茶店の方を手伝いたかったくらいだよ! お前が! 名前を! 書き忘れたりしなければ!!」 「あうぅう〜〜……こんな筈じゃなかったんだよぅ……」 「そう言いつつも途中で押し付けたままで抜けないあたり、やっぱり穂岸くんは……ふふっ。なんだか仕事が忙しいお父さんと、家庭の仕事をしないのに構って構って言うお母さんみたいだね」 『誰がこんな奴とっ!!』  見事にハモった。 「仲良きことは美しきかな。……うん、いいんじゃないかな、それで」 「いーや、良くないぞ友よ。こいつが仕事で忙しいパパンに望むのは遊びじゃなくて“物”だ。“物”と書いて“ブツ”と読むアレだ」 「そんなんじゃないもん! モノよりも遊んでほしいもん!」 「ツッコムところはそこなのかよ……ああハイハイ、明日になったら遊んであげるから。騒がないで寝なさい、いい子だから。ていうか寝てろ」  騒ぎつつも考えつつも、掃除をし終えた場所に教卓を戻して掃除は完了した。 「よし、と。はふぅ、いい汗かいた」 「むー……ホギッちゃん。さわやかに締めくくってるとこ悪いんだけどさ」 「悪いと思うならツッコむんじゃありません!」 「なにをーっ!?」 「それじゃあ帰ろうか」  俺達二人の騒ぎをよそに、鞄を取って歩いて行く蒼木。 「………」 「………」  俺と観咲はそんな蒼木を無言で見送った。 「……案外、騒ぎとかに場慣れしてる奴だな……」 「……うん。しかもイヤミなふうに感じないところはさすが澄ちゃん……」  まあこいつと一緒に居れば慣れない筈もないかな、と。  そんなふうに段落をつけることにした。  うん、最強。  そんなこんなで、微妙な雰囲気の中、巻き込まれた俺達の掃除は終わりを告げたのだった。 「やだなぁホギッちゃん、“掃除”が終わりを“告げる”わけないじゃん」 「………」  そして俺は理屈の通じない観咲に対して思い悩むのだった。  ていうか人のモノローグにツッコミ入れてる暇があったらさっさと帰ろうよ。 「ホギッちゃんって結構、次にものを言う時に自分で確認するタイプでしょ。たまに思ってることを小声で言ってから、次に大きな声で言ってたりするよ?」 「そうなのか!?《がーーーん!》」  知らなかった……俺にそんな癖が……!?  ……って、それはいいか。自分で気づかないんじゃ、直すのには苦労しそうだ。知ることが出来ただけでもまだ直しようがあるだろう。よし落着。 「はぁ。まあそれはいいとして、観咲。こういうのはほんと今回限りにしてくれ。大体だな、俺はこれからバイトがあるんだぞ。なんのために勉強してクリアしたと思ってるんだ」 「勉強の出来る〜ってだけのガチガチの石頭を皆に知らしめるためでしょ?」 「ちがわいっ!」  こんな調子で。  俺と観咲はまたもや蒼木を追いながら互いの足を引っ張って、走って滑って見事にコケた。  そんなキン肉メンチックな放課後の景色の中、こんな日常も悪くないかな、とか完全に思ってしまっている自分に気づき、苦笑した。
ネタ曝しです。 *ナルルルル トルルルルル  FF5より、ハリカルナッソスの……なんだろう。詠唱?  なんか蛙が解かれたりする。うん、割とフロッグ。  クルルルルだと蛙になったり……あれ? これはハルカリナッソスだっけ?  ヘロドトスは関係ない。 *はぶぅいゅ!?  まあなんというか、聞こえたままというか、微妙に違うというか。  マヴラヴより、頭を叩かれた純夏さんの悲鳴。  どこらへんのかは忘れた。  テキストでは「はぶっ!?」としか書かれていなかった気がする。 *テブラデスキー  手ぶらでスキー。  お客様に合ったサイズのスキー用具を用意します。  手ぶらなんだから財布も持っちゃいけねぇ。  そんなことを思った時期が、僕にもありました。 *ヒュー・ハドソン校の雄  ジョジョ第一部より、ジョナサン式ダッシュ。ラグビーの時の走り方。  脇を締めて指は力を込めずに伸ばして揃える。  実は走る際、握り拳にすると余計な力が入ってしまい、走り方に悪影響を及ぼしたりもする。  なので彼の走り方……むしろジョースター家奥義である“逃げるんだよォ〜”の際の走り方は、こんなところででも発揮されている。  逃げながら考える、という作戦は第二部ジョセフからと思われがちだが、ジョナサンも燃え盛る屋敷での戦いの時や、タルカスとの戦いの際には逃げつつ戦いを決着へと繋げた。 ◆後書きです。  昨日の内に終わらなかった……そして眠いです。  けれど続ける。目標は今日中に……も、もう二話くらい出来たらイイナー。  ではまた次回で。 Next Menu back