───冒険の書67/(バト)ろう友よ。歌わんでいいから───
【ケース227:弦月彰利(再)/野望の王国】 ゴコォンッ……!! 獣人王『皆ノ者!ヨク聞ケ!』 総員 『ウム聞コウ!!』 獣人王『我ガオルクヴィレッジ改メ、魔王殿ウォズトロヤ城ニ魔王ガ降リタノダ!』 総員 『オォオ!!』 獣人王『名ハ“シード”!イズレコノ世界ヲ支配スル王デアル!!』 シード『……シードだ。僕はこの世を支配する立派な魔王になる。     それが父上の望みであり───僕の望みだ!みんな、僕についてきてくれるか!』 総員 『ハワァーーーーーーッ!!!』 獣人王『サラニ我ガ同志ガ精霊ドリアードヲ連レテ来テクレタ!!     我ラニ癒シノ加護ヲ齎ストユウ!コレニ感謝ヲ!!』 総員 『コレニ感謝ヲ!!』 ナギー『勘違いするでない……。これがヒロミツの望みであり、     この獣人の中にヒロミツの言う“ハラチュー”の者がおるからじゃ……。     でなければ、誰が獣人たちに癒しの加護をやるものか……』 獣人王『コレヲ見込ミ、我ガ同志“シミーズ”ニ、ウォズトロヤノ宝ヲ授ケル!!』 総員 『ウォオーーーーーーーッ!!!』 彰利 『いやーどうもどうも!ウォッホッホッホッホ!!』 ピピンッ♪《錆びた塊を手に入れた!》 彰利 『ホゲェエーーーーーーーッ!!!?』 錆びた塊ってアータ!こんなもんが宝!? ああやっぱ獣人の感性って解らねぇ!! いやでも待て?これって案外磨けば光るのかも? 早合点で捨てるわけにもいかんし、これは貰っておくか。 もしかしたら封龍剣・絶一門とか出来上がるかもしれんし。 蒲田 『どうしたシミーズ!』 佐野 『どうかしたのかシミーズ!』 彰利 『シミーズ言うなコノヤロー!!』 三月 『ていうかなんで弦月くん、シミーズって呼ばれてるの?』 総員 『シミーズだからさ!』 彰利 『訳解んねーよ!!』 総員 『まったくだ!!』 彰利 『俺がシミーズって呼ばれてるのは一種の過ちというか忘れたい過去っつーか!     と、とにかくシミーズは無し!忘れさせてくれ!!』 蒲田 『そういうことなら早く言ってくれよシミーズ……』 佐野 『そうだぜ……水臭ぇぞシミーズ……』 彰利 『てめぇら心の底からそんなこと微塵も思ってねぇだろコノヤロウ……!!』 総員 『当たり前だ!見縊るな!!』 彰利 『ギ、ギィイイーーーーーーーッ!!!』 そんなこったろうと思ったよコノヤロー! ああくそシミーズなんて名乗ったのは我が人生において汚点すぎるちくしょう!! 獣人王『デハコレヨリ宴ダ!今日ハ大イニ騒ゲ!!』 総員 『オウサァーーーーーッ!!!』 蒲田 『おお!この獣人製作の酒美味ぇぞ!?浴びるように飲もう!』 中村 『なに!?───おおマジだ!美味ぇええっ!!』 彰利 『ンビンビンビンビ……』 佐野 『あ!こら弦月ぃ!そない一気に飲むんやないぃ!!こらみんなのやでぇ!』 中村 『佐野って惜しい男だよなー。     声も名前も顔もうえきの法則の佐野くんに似てるのに、     名前だけが一文字足りん。この半端モンめ』 佐野 『やかましわ。名前の文句は親に言え』 蒲田 『つーかべつに無理矢理関西弁にしなくてもいいんじゃないか?』 佐野 『単なる気分やぁ。ちゅーかなんでぇ、     佐野清一郎は無意味に語尾を伸ばしとったんやろなぁ』 彰利 『あぁ、そりゃあ李朋にも言えたことやろぉ。     植木くん呼ぶとき、絶対に“植木耕助ぇ!!”って微妙に伸ばしてたし』 不思議さ。 でも物凄く声優が合ってたね。 佐野 『あぁせや、こないな時やないと話せんやろから訊いてみるけどな。     お前らぁ、いろんなものを総じて嫌いなキャラとかおるか?』 総員 『“バキ”の梢』 佐野 『ぅぁ……一言目から全員同時が出おったで……』 中村 『郭海皇も嫌い』 蒲田 『柳龍光嫌い。あのヤロウの所為でドイルさんが……』 永田 『愚地克己も嫌いだな。あの最初のエラソウな態度とか特に』 彰利 『当然バキも嫌い。完全に完璧なキャラってダメだな。普通に苦手だ』 中村 『完璧に見えて穴があるヤツじゃなきゃなぁ』 彰利 『じゃ、ブリーチで嫌いなキャラって居る?』 中村 『あ、俺井上織姫。最初は相当好きだったけど、     能力に目覚めてから嫌いになった。     そりゃコミックスは全部揃えたけどさ、     本誌の方では丁度、織姫が能力を開花した時点で見るのやめたくらいだし。     あのままただのボケキャラにしときゃよかったのに……もったいね』 佐野 『あとは……なんかあるか?』 総員 『いや特に。強いて言えばマユリ様と石田くんが大好きだ』 彰利 『嫌いなの井上さんだけかよ……じゃあ次、ジョジョシリーズで嫌いなやつ』 中村 『調子に乗った時の若い頃のジョセフがちょっと……』 蒲田 『6部のキャラ全員嫌いだな……』 永田 『4部はレッドホットチリペッパーが嫌いだったな。トニオは大好きだが』 佐野 『5部はブチャラティとボスとドッピオとミスタ以外全員嫌いだったかも……』 彰利 『いや待て、幹部のペリーコロさんを忘れちゃいけねぇ』 佐野 『おおそうだった。あの無駄な生き様は素直に好きだった』 皆川 『3部はどうだ?嫌いなヤツ居たか?』 灯村 『バステト神の女。あの足がグンバツとか言われてたヤツ』 島田 『俺もアイツは嫌いだな。あとジョースター一行を付け回してた女のガキ』 彰利 『うん、俺もあいつは邪魔だと思ってた』 永田 『ジョジョに女キャラって邪魔なだけだと思うんだよなぁ……』 総員 『まったくだ……』 しみじみと頷けた。 ジョジョは女キャラ抜きでやったほうが絶対面白いと思う。 実際、第一部は男だけのストーリーだったから相当にのめりこめたし。 “ジョナサン=ジョースター〜その青春〜”は本気でよかった。 彰利 『じゃあ2部はどうだった?』 永田 『調子に乗ったジョセフは確かに嫌いだったな。あとリサリサ』 島田 『不思議と壁の中の男達は誰一人として憎めなかった。     順位決めるならワムウ、カーズ、エシディシの順で好きだけど。     あぁ、ちなみにワムウが一番好きって意味ね?』 彰利 『“好き”で言ったらナンバーワンはワムウかねぇ』 蒲田 『俺ゃ次はシーザーだな。あの生き様は本気で好きだ』 飯田 『その次が壁の中の吸血鬼だな。オーノーだズラの』 総員 『渋いな……』 彰利 『じゃあ第一部は───』 蒲田 『タルカス!あいつ嫌い!』 永田 『俺、ボーンナムは地味に好きだったぞ?』 島田 『あ、俺も』 灯村 『懐かしいなぁ……ダニーを焼かれたときは本気でディオを憎く思ったもんだ』 永田 『でも不思議とジョジョキャラって敵でも魅力があるんだよな』 彰利 『じゃ、次イコ。次は───ケロロあたりいってみる?』 総員 『ケロロとギロロとドロロ以外ほぼ全員嫌い。特に623とかいうヤツ』 彰利 『俺も同意見である。623は特に』 永田 『ドロロ兵長は普通に好きなんだけどな……なんで出番少ないやら。     出ると大抵小雪が一緒なのが嫌だが。俺あいつ嫌いだし』 彰利 『じゃあ人間キャラであえて好きだと言えば?』 総員 『あ〜〜〜〜〜〜〜〜……………………………………………………………ポール?』 散々考えてそれだった。 灯村 『ただタママは容赦無く嫌いだ』 永田 『うん、タママは嫌いだ』 彰利 『ギロロ好きはタママ嫌いだろうなぁ。俺も嫌いだし。     二重人格系キャラでももうちょっとフォローあってもいいだろうに』 永田 『じゃあ登場キャラの大半が嫌いってことで。どんどん適当に挙げていこうか』 彰利 『ネギま先生のパル(ハルナ)さんがなんとなく苦手』 永田 『俺ゃ超さんが苦手だったな……』 彰利 『好きなキャラでは?』 永田 『超さん捕まえようとしてたメガネな黒人魔法先生』 彰利 『いや……こりゃまた……シヴいところを……。     俺ゃ世界樹の話をするために魔法先生が集まってた場所で、     指をパチンと鳴らすと同時に無詠唱で魔法放ってたダンディなオジサマがいいな』 永田 『お前の方が十分シヴいだろうがタコ!黒人先生より目立ってねぇじゃねぇか!』 蒲田 『俺ゃエヴァンジェリンさんかなぁ……強がりなところがこう……なぁ?』 総員 『死ね!!』 蒲田 『なんで!?』 中村 『蒲田よ……面と向かって漫画の中の女キャラが好きとか言うと、     さすがに引かれることくらい覚悟するべきだと思うぞ……?』 蒲田 『う、うるせー!そういう話しようって言ってんじゃねぇのかよぅ!!     それにそっちの好きじゃなくてキャラクター的に好きって意味だコノヤロー!!』 彰利 『そうか。次行こう次。じゃあ……』 中村 『ハヤテのごとく!は?』 彰利 『一話に出てきたヤクザと一緒に居るチワワが嫌い』 総員 『賛成』 彰利 『あとお嬢様がたに仕えるSPとかって嫌いだなぁ。     他のキャラは全然そんなことないのに、     SPの皆さんが出てくると急に“つまらない”と感じてしまうというか……』 佐野 『そうか?別に普通やと思うけどなぁ。あの関西弁の女は嫌いだが』 総員 『あぁ俺も』 彰利 『じゃあ次、ながされて藍蘭島』 佐野 『これは結構おるな。     すず、ちかげ、ちかげの母親、みこと、それとゆきのとゆきのの母親。     基本的にゃあ同性愛は嫌いやからな、     こん中やったら一番みことが嫌いなんやけど』 永田 『俺もみことは嫌いだ。素直に嫌いだ』 蒲田 『エロに積極的な女性ってのは苦手でなぁ。     好きなキャラを挙げるなら誰が一番だ?』 総員 『東方院行人』 蒲田 『あんだけ女キャラが居るのに男キャラかよ……いや、俺もそうだけどさ』 確かに設定にいろいろツッコミ入れすぎてもつまらないんだけどさ。 やっぱ入れたくなるのが日本人でしょ。 手品見りゃ、そりゃタネが気になるよ。 飯田 『他に挙げるなら“とげ太さん”かな。人間バージョンの彼はかなり好きだ』 彰利 『おお確かに。ちなみに千影流忍一族の中で一番好きなのは?』 総員 『しのぶさん』 満場一致だった。 彰利 『あ、参考までにすずを嫌う理由は?多分一緒だと思うけど』 蒲田 『無意識下の嫉妬なのにしつこくねちっこいのがイカン』 総員 『んだんだ。蒲田の言う通りだ。あンりゃあよぐねぇだぁ』 彰利 『ちかげを嫌う理由は?』 永田 『秘密裏に腹黒くて、無知につけこむマッドサイエンティストってのはなぁ。     天地無用の鷲羽さんみたいに堂々としてくれりゃあ気に入れたかも。     無知な人々をなんでも利用して、自分の研究材料にするのはちょっとな……』 彰利 『ちかげママも似たようなもんか。じゃあゆきのは?』 総員 『性格がクソガキャアすぎる。その一言』 彰利 『……まちとあやねは?』 永田 『普通……かなぁ。特に目立った好き嫌いはないな』 彰利 『まちがあやねをイジメすぎる〜とかは?』 永田 『弦月よぅ……姉、または兄が妹弟をイジメんのは普通だろ?』 彰利 『そうなん?俺兄妹───……居たけど、産まれてこなかったから知らんし』 蒲田 『家族で喧嘩がどうとか言っても始まんねぇって。次いこ次』 彰利 『そだな。じゃあ次は……こち亀あたり?』 総員 『見てねぇよあんなの』 彰利 『そうなん!?』 永田 『昔のこち亀ならまだしも、     既にキャラ漫画になったこち亀になんの魅力があろうか』 蒲田 『登場人物多すぎて覚えられねぇって……しかもその大半が女キャラだし』 灯村 『今のこち亀って娯楽に埋もれすぎてるよな……。     タイトル変えた方がいいんじゃないかって思えてくる』 総員 『んだんだ』 彰利 『ひとまず総合して言えることは、     漫画内で天才天才言われるキャラは好きにはなれんと、そういうこったな』 島田 『焼きたてジャパンは……』 総員 『………』 島田 『……すまん、今さらだったよな。じゃあ美味しんぼは?』 総員 『東西新聞のお偉い方全員。     利益のことしか考えてねぇ上司は読者から嫌われると思う』 永田 『不思議と海原雄山は好きなんだよなぁ、俺達』 彰利 『利益のためじゃないからじゃないかね。ただ美味いもの食いたいだけってやつで』 島田 『それでも絶対にイチャモンはつけるんだよな……。     そんなところだけを上手く抽出したのが海原雄山(うなばらおっさん)
なんだろうけど』 彰利 『ほっときんさい。じゃ、次行こう。次はキン肉マンシリーズ』 総員 『都合のいい時だけ友情友情ほざいてパワーアップする者全て』 解りきった結末でしたね。 彰利 『なぁ……もうやめない?どんどん暗くなっていってるよ……』 総員 『そうだね……』 結局話は半端に打ち切られた。 このまま話し合ってたらせっかくの宴の席が暗くなりすぎる気がしたし。 中村 『あんれ?そういや晦は?獣人勢力なんだよな?』 彰利 『柴野に聞いたん?確かに悠介は獣人勢力なんだけどね。     俺に聖と椛を押し付けたかと思ったら蒸発しおった』 蒲田 『あ、なんだ、未来のやつら来てんの?』 彰利 『オウヨ。小僧と椛とあの双子と……魔王サコタヨーシェ』 総員 『うわぁ……』 指折りに名前を挙げて、佐古田の名前が出た途端にみんなが嫌そうな顔をした。 ああ解る、解るぞ……あいつは物凄く性格悪いからな。 関わり合いたくないのは誰だって同じだ。 永田 『ちなみに佐古田好恵はどの勢力に……?』 彰利 『ウィ?獣人勢力だぜ?』 総員 『………』 微妙な顔をされてしまった。 彰利 『あぁほらほら、意地悪しないで入れてあげなさい?     一人だけあぶれちゃ可哀相でしょ』 中村 『班行動の際にあぶれた子供を庇おうとする小学の先生か貴様は。     大体今この場に居ないならどーのこーの言ってもしゃあないだろ』 彰利 『おおまったくだ。まあ飲もう、今は飲もう』 永田 『おお!宴ならば我らの独壇場というか得意分野!     提督とか藍田が居ないのはちと寂しいが、それでも我らが騒げぬ場所など皆無!』 飯田 『そうだ!』 中村 『その通りだ!』 蒲田 『よく言った!!』 彰利 『否!燃える漢の魂に様式美など不要!!いくぞやろうどもぉーーーっ!!』 総員 『おぉーーーーっ!!!』 我らは酒を木のコップに注ぐと駆け出し、獣人たちを促すように騒ぎ出した。 それが伝染したのか、次々とやかましくなるウォズトロヤ城。 さすがに上上下下左右左右BAはやらない。 中村 『そーかそーか捨てられたのか可哀相にのぅおう気の毒にのぅ!!』 ナギー『捨てられてなどおらんのじゃ……』 彰利 『まあ飲め!な!?飲め!これ美味いよ!?』 ナギー『いらん……そんな気分ではないのじゃ……』 彰利 『俺の酒が飲めねぇっつーんですかコノヤロー』 佐野 『お前の酒じゃないだろ』 彰利 『えーがらえーがら!ウヒャヒャヒャヒャヒャ!!おー顔があちー!!』 佐野 『アルコール入るとどうして顔が熱くなるんだろなー!ホハハハハハ!!!』 僕らはナチュラルにハイな気分でした。 なんつーの?心がポッカポカというかホアア熱ィーーーッ!! 蒲田 『んでさ、清水とか桐生とか提督って何処でなにやってんだ?』 彰利 『清水と岡田と田辺は閏璃どもと一緒に行動してるそうな。     真穂さんは……噂では我が妻たちと一緒に行動してるらしい』 佐野 『お前は?妻たちと行動しないのか?』 彰利 『勘弁してください。     俺、ここに来てまで妻たちの引っ張り合いに巻き込まれたくないや』 ヒロラインは僕の心のオアシスです。 ここってすげぇ落ち着く……俺、しみじみとこの世界に染まっていってる。 頑張った分ちゃんと強くなれるのっていいよね、まさに理想郷。 彰利 『これからどんどん盛り上げていこうねぇ』 佐野 『そうだなぁ』 蒲田 『わしらもまだまだ若いからのぅ』 永田 『きっとまだまだ出来ることがあるに違いねー』 中村 『まずなにをしようか』 彰利 『この魔王殿をもっと魔王殿らしくして、     ドリアードにも魔王っぽく方向性を変えてもらおう』 中村 『ふむふむ』 永田 『それで?』 彰利 『そりゃおめぇ……我らの手で獣人がより良く住める世界を創るのだ。     最終目標はやはりヒロライン征服でしょう』 永田 『おお、そう来たか』 蒲田 『けどよ、征服してからどうすんだ?』 彰利 『それで終わりかと。最終目標だし。だがね、それを成し遂げるのはとても大変さ。     巨人族や不死族、各王国をブッ潰さなきゃならんわけだし』 永田 『巨人族か。戦ったこたぁないけど、想像するだけで辛いな』 彰利 『キミたちなら一体の敵を剣閃で集団リンチしそうだけど』 佐野 『なに言ってんだ?』 中村 『やってるに決まってるだろう?』 やっぱりスカ。 しかもそれが当然のようにキッパリ言われた。 蒲田 『レベル60になってからは戦いが楽でよかったよ』 中村 『敵をみんなで囲んで剣閃の嵐。敵泣かせだ』 佐野 『戦いが終われば座ってるだけでHPもTPも回復するからやりたい放題だ』 やられた敵はたまったもんじゃねぇんだろうなぁ。 一言、味方に誘ってよかったと心から言おう。 じゃなけりゃ、いつか我らも獣人として屠られていただろう。 総勢20人以上もの戦士に四方八方から剣閃放たれちゃあ、 生き残れる可能性が少なすぎる。 彰利 『まあいいコテ、これからもそんな調子で暴れるとしませう。     及ばずながらこの彰利も手伝いましょうぞ』 佐野 『弦月、ブラックオーダー解放可能なのか?』 彰利 『オウヨ、一応ビッグバンかめはめ波も撃てるぜよ』 佐野 『へ〜……ペナルティは?』 彰利 『困ったことに1時間に一発。代わりに消費一切無し。     アンリミテッドブラックオーダー中、界王拳発動させると発動可能なのさ』 永田 『ブラックオーダーかぁ、そういうのっていいよなぁ。     俺もそういう固有秘奥義とか欲しいや』 彰利 『固有秘奥義ねぇ……』 ふと脳裏に映ったのは提督と丘野くんの姿。 あのキャプテンソードには本当にまいった。 出来ればもう喰らいたくないもんですな、光属性は俺には天敵すぎてもう。 はぁ〜あ、今やつらはどんなことしてんだか。 90という台に辿り着いた俺でもあっさり吹き飛ばされるんだもんなぁ、 きっと彼らも100レベル以上行ってたんだろう。 願わくば、この行方不明事件中は 大人しくレベルも上げることなく疾走していてほしいものである。 ま、今はこの宴を純粋に楽しむかね。 ヤボはおよしってやつだろう。 【ケース228:中井出博光/アドゼスティン】 中井出「だぁあああああっ!!しつけぇわーーーーーっ!!!」 めごしゃあーーーーーん!! カワンチャ『ギョエェーーーーーーッ!!!』 さて他の者はいかがお過ごしだろうか。 俺達は今、カワンチャゾーンに入ってしまったようで、 溢れるくらいのカワンチャと戦いまくっていた。 アサシン『斬刑に処す』 ヒィンッ───キュキュキュキュシュカァンッ───バシャアッ!! ランサー『ハッ!どうしたぁ!      鼠ほどの弱さでも猫に噛み付くくらいの虚勢は見せてみろ!』 ドドドドドドドドシャアッ!!!! カワンチャ×24『ギギャァアーーーーーーッ!!!』 アサシンがカワンチャの群れの間を縫うように疾駆し、 擦れ違い様にカワチャをバラしてゆく。 ランサーはもう暴れたい放題だ。 思う様に槍を振り回し、突き、払い、刺し、穿ち、薙ぎ払ってゆく。 それでもカワンチャは次から次へとチュゴォオンと出てきて───ああもう!! 殊戸瀬「はぁっ!!」 フオッ───ザコシィンッ!! カワンチャ『ギャーーーッ!!』 ランサー 『へえ、嬢ちゃんも槍をエモノにすんのか。       だが腕はまだまだだな、そのやり方じゃあせっかくの槍が泣くぜ』 殊戸瀬  「くっ……!」 中井出  「そうだぞー、コノヤロー」 藍田   「お前の槍は飾りですかー?コノヤロー」 殊戸瀬  「じゃ、じゃあどうすれば……」 中井出  「貴様には暴走が足らん!!いっそ感情を爆発させてみせろ!コノヤロー!!」 丘野   「その通りでござるよ睦月!       淡々と、計算通りに動くことになんの楽しみがあるでござる!?」 中井出  「理解するのだ殊戸瀬二等!!今こそ!そう今この時が!       貴様が変わる時なのだ!!」 殊戸瀬  「暴、走……って……そ、そんな恥ずかしいことっ……!」 総員   『大丈夫!何故って僕らは原中だから!!』 殊戸瀬  「───……」 殊戸瀬がショックを受けたように肩を跳ねらせた。 どうする……?貴様がここで燻るようならば、きっと一生暴走することなど……! 中井出「理解しろ殊戸瀬!貴様にはちゃんと感情があるだろう!!」 丘野 「睦月!貴様は晦殿のように感情を破壊されたわけじゃないでござる!!     成長してないのなら成長させればいいでござろう!!     むしろ原中で過ごした時間は貴様の感情を確実に発達させた!!     故に!貴様の感情は既に成長を終え、     今の貴様がそんななのは感情を外に出すのを恐れているだけにすぎない!」 藍田 「そうだぞ貴様。ちゃんと理解して受け入れなさいコノヤロー」 麻衣香「熱く語るのは結構なんだけどさ、     “貴様”って言わない方がいい言葉に聞こえたと思うよ?」 殊戸瀬「───……いい。───すぅ……はぁ……うん」 息を吸って吐く、いわゆる深呼吸をした殊戸瀬が頷く。 さあ、導き出した答えは!? 殊戸瀬「……え、ええっと。暴走ってどうすればいいの?」 ドゴシャアッ!!! そして、その言葉に全員がズッコケた。 中井出「このタコォーーーッ!!貴ッ様青春時代を原中生徒として過ごしておきながら、     暴走の仕方も知らんのか!!」 殊戸瀬「だ、だって仕方ない……。て、提督にはちゃんと話したでしょ……?」 中井出「ええいそんなもんは知らねー!!     まずどもることを知らぬ修羅となりなさいコノヤロー!!」 殊戸瀬「───それから?」 中井出「淡々と喋らない!」 殊戸瀬「そ、それから?」 中井出「心に巴里を!大声で復唱!!」 殊戸瀬「こ、心に巴里を!」 中井出「どもるなタコ!」 殊戸瀬「心にタコを!」 中井出「違う!!巴里だ巴里!!心に巴里を!!」 殊戸瀬「心に巴里を!!」 藍田 「ノリノリだなー、提督」 丘野 「きっと打ち解けることが出来たのでござるよ」 麻衣香「……そうなの?」 そう!僕はもう迷わない!! 今思えば殊戸瀬とは思い切りぶつかったことなどなかったのだ。 全員等しく無遠慮に突き進むべしが原中大原則にはあるというのに、 これでは原則以前の問題である。 その上あんな話までされちゃあこの博光、ますますもって遠慮なぞ出来ん!! 中井出「心に巴里を!意思に業火を!志にはシャンドラの灯を!!     我ら原中、産まれた日は違えど死ぬ時は同じ日同じ場所で!!」 殊戸瀬「こ、心に───」 中井出「どもるなっつーのに!!ハイミキコレッスンレッスンレッスン!!」 殊戸瀬「心に巴里を!意思に業火を!志にはシャンドラの灯を!!     我ら原中、産まれた日は違えど死ぬ時は同じ日同じ場所で!!」 中井出「うむよし!!よい心をありがとう!!では攻撃の仕方というものを伝授しよう!     こりゃあ晦の戦い方から学んだものだが、     攻撃の瞬間に小難しいことなぞ考えるな!!     心の迷いは攻撃にも迷いを生むのだ!!攻撃の際に考えるものは攻撃のみ!     雑念なんかいらねー!!心のタンスに便利に収納してしまえ!!」 殊戸瀬「う、うん!」 中井出「うんじゃねー!!貴ッ様早速どもりおって!!しっかり叫べ!どもらず叫べ!!」 殊戸瀬「サーイェッサー!!」 中井出「うむよし!ではヒヨッ子よ!あそこのカワンチャに試し切りをしてみるのだ!!     なに、小細工はいらん!ただ“当てること”のみを心構えに焼き付けてかかれ!」 殊戸瀬「イェッサァッ!!」 言葉と同時に殊戸瀬が走る! その目には既に迷いが───あるな。 殊戸瀬「た、たぁっ!!」 ヒュファァンッ─── カワンチャ『ケキョキョカカ!!』 殊戸瀬  「《コペキャア!!》ふぴぃっ!!?」 藍田   「ゲ、ゲェエエーーーーーーッ!!!」 夏子   「む、睦月がカワンチャにず、頭突きされたぁーーーーーっ!!!」 麻衣香  「しかも攻撃はあっさり躱されたぁーーーーっ!!!」 中井出  「“バッ”!この“バッ”!!       なぁにやってんだい!!迷いを生むなっちっとろーがタコ!!」 殊戸瀬  「かかか簡単に言わないでよぅ!!」 中井出  「言う!言うからやりなさいコノヤロー!!ランサー、お手本ゴー!!」 ランサー 『俺から教えることなんざ何ひとつねぇよ。覚えたいなら見て覚えな』 ヒュオドズゥッ!! カワンチャ『ギャーーーッ!!《シャアアン……サラサラ》』 おお〜、心臓を一突きだ。 しかもその技ときたら、速すぎるくせに正確だ。 一瞬にしてカワンチャは塵と化し、 ランサーはつまらなそうに槍を背負うようにして欠伸をした。 夏子  「ランサー、そろそろ冥哭の泉、切れるわよ」 ランサー『おっと、んじゃあそろそろ───』 夏子  「必殺技は使っちゃダメ」 ランサー『つまらねぇなぁ』 夏子  「全力でやられたらこっちのTPスッカラカンになっちゃうでしょ!      TP使用は一人200まで!半分も使っちゃダメ!」 ランサー『200?ルーン魔術5回程度しか使えねぇじゃねえか。      もっと気前よくいけよ、マスター』 夏子  「ダメなものはダメ」 ランサー『へいへい』 ちなみに。 召喚されたサーヴァント……じゃなかった、 悪魔たちは冥哭の泉を使われないと普通の強さと変わらない。 けど冥哭の泉を仕様すると、 ランサーなら身体能力が大幅アップ+ゲイボルグの力を解放。 アサシンなら身体能力が大幅アップ+直死の魔眼の力を解放。 バーサーカーなら身体能力が大幅アップ+狂人化の力を解放。 ちなみにこのバーサーカー、デモノイドヘラクルスを捕らえて従えたものである。 狂人化すると筋肉ゴリモリのバーサーカーになってくれる。 狂人化しないとはっきり言ってザコ中のザコだ。 必殺技はありません。何故なら暴走中は普通に強いからだ。 どうせなら全てのサーヴァントを揃えたかったが、精々でこのクラスだけだった。 セイバー、ライダー、キャスター、アーチャーに相応しいヤツが居なかった。 強く願えば、思念体であるこいつらには都合のいい能力を付加されることが出来る。 普通じゃ無理だけど、それを可能にするのが冥哭の泉だ。 ランサーには願うままのゲイボルグを。 アサシンには直死の魔眼を。 バーサーカーには暴走を。 だけどどう考えても他のサーヴァントに相応する存在が居ないのだ。残念。 というわけであとはもう普通に進むことにした。 ……ちなみに、悪魔たちも戦わせれば経験値を得ることが出来るらしい。 もちろん仲魔にした時のみだが、敵を倒すことで敵の思念が己の一部となり、 よりしっかりとした肉体へと具象化されるらしいのだ。 もちろん時の回廊から出た後も、敵を倒すことで経験を得ることが出来る。 そのシステムは俺達が経験値を得る条件とまったく同じらしい。 そりゃそうだ、戦っても経験にならないなんて、そんなことはきっと無い。 中井出「ふうぅ……んじゃ、カワンチャ地帯も抜けたみたいだし───     そろそろここともオサラバするか?」 藍田 「だな。欲しいモンは手に入ったし」 やることの大半は既に終わっている。 あれほど大漁に買い漁ってきた回復アイテム及び調合用アイテム、 さらには調理材料や料理の大半がごっそりと無くなっている現在。 木村夏子のバックパックだけがぎゅうぎゅう詰めであるこの現状において、 木村夏子は既にギルガメッシュと化していた。(注:ギルガメッシュ=武具コレクター) 彼女のバックパックには凶々しい武具の数々が安置されている。 もうあの中だけで一種のホラーハウスとなっている。 開ければたちまち呪われそうなくらい凶々しいのである。 しかしそんな呪いも木村夏子には通用しないわけであり、 堂々と収集することが出来るってわけである。 ……ちなみに本人はあまり乗り気ではない。 丘野 「……で、ござるよ。いいでござるか?」 殊戸瀬「解った」 中井出「?」 ふと思考から戻ると、丘野が殊戸瀬になにかを語っていた。 これからの作戦なのかは解らんが、殊戸瀬はもっとハジケるべきである。 今のガその助言なら、少しは方向性が変わってくるのでは───なにせ丘野の助言だし。 マジュウウウン!!《幽鬼ガキが現れ───》 殊戸瀬「死ねぇええーーーーーーっ!!!!」 ガキ 『ゲェエーーーーーーーッ!!?』 ザゴシュゥンッ!! ガキ 『ギャアアアアアアス!!!』 幽鬼ガキをコロがした。 殊戸瀬「ま、眞人!わたしやったよ!?」 丘野 「うむでござる!その調子でござるよー!!」 やがて始まる小躍り乱舞。 どうやら敵が現れたら一度、いきなり襲い掛かってみろとの指令を受けたらしい。 中井出(つーか今あのガキ、ゲェエーーって言ったよな……) 藍田 (ゲェーーーって言った……) 夏子 (誰かツッコまないのかな……) 麻衣香(ゲェーーーって言ったよね……) 丘野 「この調子でどんどんいくでござるよ!解るでござるな!?     一度やればあとは慣れるだけでござる!     むしろ恥ずかしさを楽しみに変えてしまうのでござる!     ……なんつーか我ら、既に恥ずかしいとかそういう感情が     ちょっとやそっとじゃ出てこないから逆に羨ましいし」 中井出(いきなりぶっちゃけた……) 藍田 (そりゃそうだけどさ……でも恥が無いわけじゃないんだから……) 麻衣香(もうちょっとフォローとかしようよ……) 丘野 「提督殿!拙者はここでの睦月の性格改善を求めるでござる!!」 殊戸瀬「ま、眞人っ!?なにを───!!」 中井出(夫が妻の性格改善を願うか……) 藍田 (うーむ……なにやら普通に聞けば家庭崩壊の危機に陥った現場のような……) しかしここに来て、殊戸瀬が自分を変えようと努力しているのは事実。 ここはやはり、いっちょ冒険してみるのもいいのかもしれない。 ……でもなぁ、既に出口も見つけてあるし、こりゃどうしたら─── 中井出「…………おお《ポム》」 麻衣香「博ちゃん?」 そうだそうだ、この世界が女神転生の力に守られてるならアレもある筈。 そーいやルシファーにコロがされてから、 妙に自分の後ろに何かが存在してるような気はしてたのだ。 あれから散々敵もコロがしたし、魔王もコロがした。 つーことはだよ?チミィ。 中井出「麻衣香、俺の金、全部持っててくれ」 麻衣香「《ゴシャシャシャ》とわっと!?な、なんなの!?」 中井出「いーからいーから。じゃ、また後でなー」 丘野 「提督殿!?返事がまだでござるよ!?」 中井出「かまわーーーん!!むしろ丘野二等!     貴様の手で殊戸瀬を愉快な人へと成長させてやるのだーーーっ!!」 丘野 「お、おお!イェッサァッ!!     やったでござる睦月!ルブニール王国からの許可が下りたでござる!」 殊戸瀬「ルブニールは関係ない!!」 丘野 「おおその調子でござる!淡々と喋るのはその調子で無くしていくでござるよ!」 そんな声を残し、俺は走りながら全ての装備を解除した。 ややあって現れた破壊神スサノオの手によりわざとコロがされ─── ───……。 ふと町で目覚めると、我が身体には死んだ“ガーディアン・ゼリーマン”の代わりに、 “魔人カルキ”が降りていた。 中井出「おお……予想通り」 ガーディアンシステムまで搭載されてるとは。 身体に力が漲るわ……!! 背後にあった粘っこい守護も無くなり、 今はただ力強いなにかに守られてるって感じがする。 中井出「こ、これはすげぇ〜〜〜っ!!     ぜ、是非とも猛者どもにも教えてやらねば〜〜〜っ!!」 逸る気持ちをさらに逸らせて駆けた! 既にこの回廊はマッピング済み!道に迷うことすらねぇぜ〜〜〜っ!! というわけで猛者どもと合流した俺は、ことの在り方を話して聞かせ─── ───……。 ……。 それぞれがコロがされた後、みんなからはゼリーマンが除去され、 それぞれ最高位のガーディアンが降りていた。 ……そりゃね、もはやここに出る大半のヤツはコロがしたし。 ガーディアンゲージも既にマックスだったのだろう。 ちなみに俺のガーディアンはパワータイプの魔人カルキ、 丘野くんはスピードタイプの破壊神シヴァ、藍田がバランスタイプの大天使メタトロン。 女性陣は麻衣香がバランスタイプの大天使ミカエル、 木村夏子がパワータイプの邪神クトゥルー、殊戸瀬がスピードタイプの地母神カーリーだ。 中井出「いいなぁ……メタトロン」 丘野 「いいでござるなぁ……メタトロン」 中井出「俺、メタトロンって名前からしてかなり好きなんだよなぁ……」 丘野 「いいでござるよねぇ……メタトロン」 藍田 「頼むから人の背後を見ながら話し掛けるのはやめてくれ」 中井出「しかしメタトロンって攻撃方法が拳って印象が何故かあるんだが」 丘野 「スターオーシャン2ndストーリー効果ではないでござるか?」 麻衣香「あれのメタトロンって機械人間じゃなかったっけ?」 中井出「忘れた」 どんなやつだったっけか。 まあいいや。 中井出「しかしさ、これを機に拳も戦闘に混ぜてみるのもいいんじゃないか?」 藍田 「拳?俺、拳スキル1だけど」 総員 『()っきぃいいーーーーーーっ!!!』 中井出「どういう低さだ!?お前の手は箸より重いものを持ったことがないと言いつつ、     茶碗を平然と持ち上げてるか弱い女の子の汚れ無き手ですかコノヤロー!!」 藍田 「喩えが長ぇよ!!大体5歳児でも茶碗くらい持てるわ!!」 中井出「あの言葉って不思議だよなー……」 藍田 「そうね……」 丘野 「ほんとそう……」 藍田 「まあいいや、拳もちっと使ってみるかな。     確かにオリバ化した時に拳のスキルがあった方が役に立つし」 中井出「じゃあスキルアップと殊戸瀬二等の性格改善を兼ねつつ、     出口に向かってゆっくり歩くか。そろそろ広い空間に憧れを抱きたい年頃(レベル)だし」 藍田 「そうね」 丘野 「ほんとそう」 レベルは既に150を超えた。 カワンチャ地獄で上がったレベルは1レベル程度だが、 その前には散々と魔王、龍神、龍王、魔人、魔神、 または破壊神などといった上位クラスの悪魔と散々戦った。 そのお蔭で超上位ガーディアンを憑依させることが出来たわけで─── ハッキリ言ってこの場所にはもう用はないのだ。 それに我らにはまだまだ、お外の世界での冒険が……残ってたっけ? まあきっと残ってる。 だからチュゴォオオンッ!!《妖精ジャックフロストが現れた!》 ジャックフロスト『ヒーホー!』 総員      『あ』 あぁ〜……そういや居たなぁ、こんな敵。 ジャックフロスト『ご機嫌か人間ー!暇だからちょっと遊んでけー!』 中井出     「ほほぅ……!我らが原中に遊びを売るとはいい度胸!!」 藍田      「聞けば貴様らヒーホー系は“面白いこと”に執着するらしい!」 丘野      「ならば我ら原中、全力を以って貴様を下す!!」 ジャックフロスト『うひゃひゃひゃひゃ!!いいぞー!オイラと面白さ勝負だー!!』 殊戸瀬     『ちょ、ちょっと眞人!?そんなことしてる場合じゃ───』 丘野      「場合である!!」 中井出     「貴様まだ燻るか!そんなハートにはシャンドラの火を灯せ!!」 藍田      「解るか殊戸瀬!面白さだぞ!?面白さにかけては我らは誰にも          何もせずに歩を譲るわけにはいかんのだ!!」 麻衣香     「そうよ睦月!あなたも原中なら躊躇など捨てなさい!!」 夏子      「我ら原中、永久の退屈よりも刹那の面白さを願う修羅!!」 中井出     「たとえ行き着く先───その最果てが道化の末路だとしても!          この道が!それまでの自分が、間違っていなかったって信じられる!!          俺達はそういう道を辿っているのだ!!ならば叫べ!」 総員      『義は我らにあり!!』 丘野      「さあ睦月!一緒に駆け出すでござるよ!!」 殊戸瀬     「───〜〜〜っ……うんっ……!!」 差し伸べられた手に、小さな手が重ねられた。 ああ、沈黙の令嬢の二つ名は返上だ。 今この時、彼女はようやく心の底から笑むことが出来たのだろうから。 中井出     「よっしゃあじゃあまず最初の遊びは雪ダルマ破壊なー」 総員      『死ねえぇえええええええっ!!!!』 ジャックフロスト『ヒホォオオーーーーーーーーーッ!!!?』 想いが足りないのなら育んでいけばいい。 そのための材料は、全て殊戸瀬の中にあるのだから。 俺に話すことが出来たんだ、きっとすぐに打ち解けることなんて出来る。 藍田 「我が拳にメタトロンの加護を!!奥義!フラッシングナックルアーチ!!     オラオラオラオラオラオラオラァアアアーーーーーーーーッ!!!!」 パパパパパパパパドゴポパパパパパパパパパゴバババババババ!!!!! ジャックフロスト『アゲゴベブボベポハブベボバベブボヒボルベバボブベヒホーリ!!!』 拳スキルが上がった上がった上がった上がった上がった!!! 速度を武器に、拳の弾幕がジャックフロストを殴る殴る殴る殴る!! しかもその度にどんどんと拳スキルが上がり、 最初は平気だったジャックフロストにもダメージが現れる!! ジャックフロスト『ヒ、ヒーホー!調子にのんなー!見せたる!オイラの百万馬力!!』 中井出     「よし総員!装備武器を外して拳で殴りまくれ!!」 総員      『サーイェッサー!!』 ジャックフロスト『ヒホォーーーーーッ!!?』 こうして僕らは、遊ぶという言葉を盾にジャックフロストを浮かせていった。 殴りまくることで自分が空を浮くなんていうジョジョ3部の怪は実現出来なかったが、 敵を浮かせることは出来たので結果オーライ。 丘野 「おぉお!!拳スキルが面白いように上がるでござるー!!」 中井出「殴れ殴れ!!ショラァッ!!ショラァアアアッ!!!」 藍田 「フラッシュピストンマッハパァーーーンチ!!!」 殊戸瀬「ハァアアーーーーーーウ!!!!」 ボボボボボボボボボボボボ!!!ビスビスビスビス!!! ジャックフロスト『キャーーーッ!!?や、やめろちくしょー!!          いくぜこのキメゼリフ!我に魂を捧げよ!!』 中井出     「お前それジャックフロストの言葉じゃねぇだろ!!」 ジャックフロスト『キーホー!!うるせー!命ちょーだい!!          ドッカンキメて今すぐお前らゴートゥーヘルしたるー!!』 ジャックフロストが襲い掛かってきボゴシャア!! ジャックフロスト『うぎゃぴーーーーっ!!』 しかしその勢いを利用したカウンターがモロに決まった!! それがトドメとなったのか、スゥウと消え失せるジャックフロストくん。 藍田 「お前は強かったよ……だが間違った強さだった」 中井出「まあ……六方から強引に殴られまくってるのに襲い掛かってきたわけだしなぁ。     強かったには強かったけど、馬鹿正直に突貫してくるのは間違いか?」 丘野 「まあいいでござるよ。ともかくこんな調子で出口まで行くでござる」 藍田 「あ、話変わるけどさ。     憑依ガーディアンってやっぱ、ステータス補助になるだけなんかな。     俺としてはバトル中一回だけでも召喚させることが出来て、     一回のみなにか攻撃してくれるような……そう、     つまりはRPGで言う召喚獣みたいな効果を発揮できないものかと。     さらにその際、女神転生の能力だけに囚われない攻撃をしてほしいっつーか。     ほら、せっかくの思念体だろ?望むままの攻撃方法が出来るとかだったら、     それはもうかなりステキで蝶・サイコーなのでは?」 中井出「なるほど、確かに俺もいろいろ望む要素はあるわけだが……。     なにもこの空間で憑依させたからって、他の要素を殺されるのは悲しいな」 麻衣香「博ちゃんの望む要素ってなに?」 中井出「ん?ああほら、俺達って既にジョブを固定してるだろ?     俺は剣士で藍田は執事、丘野は忍者って。     だったらさ、これ以降にジョブを変える気が無いヤツだけ、     もう1ランクジョブチェンジが出来ればなぁと」 藍田 「お、そりゃいいや。俺ももう執事以外をやろうとは思わないし」 丘野 「拙者も忍者以外はやらないでござるな」 夏子 「わたしももうネクロマンサーが定着しちゃってるし、     それに関しての文句はもう無いから。     ……呪い装備を渡されまくるのは甚だ心外ではあるけど」 殊戸瀬「わたしももう槍使い一本でいくつもりだから、そのシステムは嬉しいかも」 中井出「そうだよな。じゃあ次地界に戻ったら、それとなく晦か精霊に話してみるか」 殊戸瀬「えっと、提督。この場合は素直に晦に話を通したほうがいいと思う。     精霊代表のスピリットオブノートは晦と弦月くん以外の人が嫌いだから、     わたしたちの言うことはあまり受け入れないんじゃないかって思うの」 中井出「……おお。殊戸瀬が戸惑いがちとはいえ俺にちゃんとした会話を……」 丘野 「うんうん……よきかなよきかなでござるよ……」 麻衣香「わっ!丘野くんが睦月の成長に感涙しながら頷いてる!」 藍田 「こっちは提督が急の事態に対応出来ずに混乱してるぞ!」 殊戸瀬「〜〜……ご、ごめんなさいっ!」 藍田 「うおっ!?ど、どうした?殊戸瀬」 夏子 「謝るようなことしたっけ?」 殊戸瀬「そ、そうじゃなくて……その……わたし、今までみんなにひどい態度を……」 ザザァッ!! 藍田 「だ、誰だてめぇ!!」 麻衣香「頭大丈夫!?」 夏子 「ピクシー!?もしかして近くにピクシーが居てハピルマを!?」 殊戸瀬「え……っと……」 丘野 「あの……お三方?幾度も申した通り、これが普段の睦月で───」 藍田 「騙されるな鉄郎!そいつは機械の身体をエサにお前を───!」 麻衣香「もしくは外道ドッペルゲンガー!?」 夏子 「て、敵の姿が確認出来ない!もしやステルスピクシー!?」 丘野 「いや、そうでなくてでござるな」 藍田 「騙されるなみんな!幽霊は人を騙すのが上手いんだ!悪霊退散!!」 丘野 「退散するのはオメェエーーだ!!」 藍田 「《ボゴシャア!!》だっとさーーーん!!!」 丘野 「これが本当の睦月だって言ってるでござるだろうがコノヤロー!!     現実!これ現実!逃避しないでもっとワイドな目で確認しろ!!」 藍田 「いや……超常現象には慣れてたつもりだったんだが……。     こう、親しいヤツが急に変わるとかいう普通的な現象にはついていけん……」 丘野 「それって人としてどうなんでござるか?」 俺もそう思うが、藍田の意見にも賛成。 どうすることも出来ん。 などと思いつつも視界に映るのは出口(ゼクンドゥスの部屋)。 他の周囲は全てマッピングしてあるし、ここの中はひと部屋のみだ。 エレベーターか落とし穴でもない限りだが、ここは一階しか無い筈。 つーわけでゴコォオンッ……!!《魔王ルシファーが現れた!》 総員 『ほぎゃああああーーーーーーーっ!!!!』 出口の扉に差し掛かった途端、目の前にルシファーが!! 何故!?ホワァイ!! ルシファー『悪魔の加護を負いし者たちよ……。       そのままの現界を望むなら、我が屍を越えてゆけ……』 中井出  「ゲェエエーーーーーーーッ!!!」 藍田   「えぇっ!?つーことはこれイベントバトル!?」 丘野   「ガーディアンを憑依させたままの場合、       貴様を倒さんと出られんということでござるか……。       くっ……さすがにそうやすやすと力が手に入るわけがござらんかったか……」 ルシファー『人間ども、守護神を置いていくか、それとも挑むか。これを選べ』 藍田   「え、選べったって……」 総員   『……ゴ……ゴクッ!!』 イカン。死ぬのはイカン。 ガーディアンシステムは、コロがされる度にガーディアンが変わるというもの。 しかもガーディアンゲージが少ないとランクダウンしてしまう。 かといって戦わないとガーディアンは手に入らない……グ、グムーーーッ!! 藍田   「か、構うか!見せたるオイラの百万馬力!!       カードドロー!!COMPから魔物のデータカードを4枚抜き取り、       その中から一枚をCOMPにセット!メシアンブッチャーを攻撃表示!」 ルシファー『……攻撃の意思を確認した。人間よ、全力を以って挑むがいい』 《魔王ルシファーが戦闘体勢に入った!》 中井出「ハァア……!!くそう!こうなったらやるっきゃねー!!     総員!全力を以って敵を打ち滅ぼすものとする!!余すことなく突貫せよ!     イェア・ゲッドラァック!ライク・ファイクミー!!」 ザザァッ!! 総員 『Sir(サー)!!YesSir(イェッサー)!!』 これより始まる大乱闘! ブラザーズはスマッシュしないが全力じゃなければ死ぬのも確か!! 見せたるオイラの百万馬力!! 藍田   「メシアンブッチャー!魔王ルシファーにダイレクトアタック!!」 ルシファー『児戯なり』 ガバシャア!!───サラサラ……♪《メシアンブッチャーが瞬コロがしされた!!》 総員 『強ぇえええーーーーーーーーーっ!!!!』 そして弱ェメシアンブッチャー!! デコピン一発で脳漿炸裂ですよ!! 藍田 「な、なんの!マジックカード“きんたん”を使用!     メシアンブッチャー一体を蘇生させる!!」 パパァアア……!!《メシアンブッチャーが蘇った!!》 藍田       「メシアンブッチャーを攻撃表示!ダイレクトアタック!!」 メシアンブッチャー『アッキェーーーッ!!!』 メシアンブッチャーの地獄突き!!───ダメージを与えられない!! メシアンブッチャー『ゲェエエーーーーーーッ!!!』 ヒュゴオォ!!───ピキーン♪ 《ルシファーのブフーラが発動!メシアンブッチャーは力尽きた!》 藍田   「おおすげぇ!メシアンブッチャーが氷像に!!」 丘野   「しかも驚愕のままの表情で氷像に!レアでござる!!」 藍田   (でもまたゲェエーーって言ったよな……) 丘野   (この回廊にはキン肉マンの思念でも混ざってるんでござろうか……って) ルシファー『地に伏せるがいい!』 丘野   「キャーーッ!?」 ルシファーの攻撃!! 藍田 「ソイヤァーーーーッ!!!」 ゴバシャアッ!!───《藍田はメシアンブッチャーの氷像を盾にしてやりすごした!》 藍田 「危なかった……!(俺が)」 代わりにメシアンブッチャーは粉々だが。 あー……これ“きんたん”使ったくらいで治るんカナ。 藍田 「フフフ……だが甘し!カードドロー!場に妖獣ギュウキを召喚!!     さらにマジックカード“きんたん”を使用!メシアンブッチャーを蘇生!!」 ゾゾゾゾゾ……!!ゴブシュッ……ぞぶり……!! マカァーーーン!!《メシアンブッチャーが復活した!!》 総員 『気持ち悪ィイーーーーーーッ!!!!』 メシアンブッチャーの氷塊がゴシャゴシャと合わさり、 溶けて固まる様は異様以外のなにものでもなかった。 藍田 「続けてCOMPシステム“融合”!!     悪魔以外の存在との融合によりランダムルーレット発動!!」 説明しよう!ランダムルーレットとは、 悪魔以外の存在を悪魔と融合させる際に起こる怪奇現象である!! ガイアーズ、メシアンなどといった、人寄りの存在を悪魔と合体させる時、 一回目の完成後参照悪魔が例えばウベルリだったとしても、 もう一度参照してみるとウコバクだったりと、コロコロ変わるのである!! そうこうしているうちに融合が終わり、 やがて足元に出てきた魔法陣から融合された悪魔が出てくる!! 藍田    「ふはははは魔王ルシファーよ!今この時が貴様が驚愕する時!!        見よこの誕生!この力強さ!産まれ出る聖なる力が貴様を屠る!!」 外道スライム『ゲッゲッゲッゲッヘドロゲ〜〜〜ルガ〜〜〜〜〜〜』 藍田    「外道スライムを召かオワァアーーーーッ!!?」 総員    『全然“聖”じゃねぇえーーーーーーーっ!!!』 合成されたのはメシアンブッチャーよりも遙かに弱い外道スライムだった。 女神転生シリーズの代表ザコ悪魔と言っても過言じゃない。 や、そりゃあ屍鬼ゾンビドッグよりは強いんだけどさ。 藍田 「ラッ……ランダムすぎにも程がある!!くそうこれはどうしたものか!!」 中井出「い、いかん!藍田を援護するのだ!!」 丘野 「了解でござる!!カードドロー!メシアンブッチャーを守備表示にして召喚!!」 中井出「なんでまたメシアンブッチャーなんだよ!!     勝つ気あんのかテメェエーーーーーーーッ!!!」 丘野 「え……いや、なんででござろう……?」 藍田 「ええいこうなったらもうどうでもいい!丘野!合体だ!」 丘野 「了解でござる!!メシアンブッチャーと!」 藍田 「外道スライムを生贄に捧げ、新たな悪魔を召喚する!!合体開始!!」 ゴシュゥウ……!!マカァーーーン♪《マシンクレイジーダミーが出来た!》 総員   『また弱くなってるぅーーーーーーーっ!!!』 中井出  「どういうこっちゃァワレェーーーーーッ!!       ここは勝たなきゃならないとこだって解ってるだろうがぁあ!!       さすがにラスボス相手に遊んでられる余裕なんてないの!解る!?」 藍田   「俺だって好きでこんなザコ悪魔作ったんじゃねぇわぁーーーーっ!!」 ダミー  『ゲルゲルゲルゲルゲルゲルガ〜〜〜〜《ギュイイイイイ!!!》』 麻衣香  「イヤァアアア!!?首が物凄い速さで横回転してるーーーーっ!!!」 ルシファー『………』 中井出  「あの……マジすんません……」 ルシファーが物凄い呆れ顔で俺達の遣り取りを見守っていた。 ああ、律儀にターン制を守ってくれるなんて……いい悪魔やなぁ。 でも俺はなんていうか泣いてしまいそうだよ。 中井出「ええいもういい!今度こそ全力を以って───《ヴヴ……!!》───お?」 途端、景色がブレた。 これは───過去一度だけ味わったことがあるアレだ。 ピピンッ♪《大変ご迷惑をおかけします。       これより第二回目の集中メンテナンスを行います。       どう足掻いても強制終了させられるので、       もしレアモンスターと出会っていたとしても諦めてください》 やっぱりぃいーーーーーっ!! 藍田 「こ、こんな時にメンテか!」 丘野 「なにも今じゃなくとも!!」 中井出「くっ!体が消えてゆく!     こうなったら消える前にルシファーを一度でも殴るンだッッ!!」 総員 『アラホラサッサー!!』 僕らは駆け出した! 駆け出し、俺と丘野がルシファーの両腕を。 麻衣香、木村夏子、殊戸瀬が両足を掴んだのち、藍田が渾身の粗砕を───!! ───……。 ……。 チキキ……キキキキュウウウ……ン……。 中井出「う、むむ……む、むおお……!?」 ……と、気づけばそこは蒼空院邸の晦部屋だった。 うむむ、間に合わんかったか。 メンテナンスって大体がいいところで訪れるよな、もう。 閏璃 「い、いぢぢぢぢぢ……!!」 遥一郎「またっ……また体がナマッ……!!」 彰利 「ぬおお……!せっかくの宴会の場が……!!」 ややあって、他のやつらも起き出した。 なんにせよこれでまた一時の平穏を─── 清水 「……ありゃ?提督、誰それ」 中井出「へ?」 ……言われてみて、今さら自分が何かを掴んでいることに気が付く。 ハタ、と思い……俺は掴んでいるものの先を見た。 すると─── ルシファー『………』《む〜〜〜ん……》 中井出  「ほぎゃあああーーーーーっ!!!!」 そこに魔王さまがいらっしゃいました。 なに!?これはいったいどんな裏技ですか!? ノート『む……しまったな。思念体で存在を構築したのは間違いだったか?」 中井出「どどどどどどうなってんのコレーーーッ!!?     ナニコレナニコレアレレーーーッ!!?」 ノート『ふむ。汝ら、身体に戻る前、全員がヤツに触れていたな?     恐らくその際、汝らの意識にくっついてきてそのまま現世したのだろう』 中井出「えぇえーーーーーっ!!?」 ノート『気をつけろ。言った通り思念体だ。強い心を以ってかからねば精神を食われるぞ』 総員 『ゲ、ゲェエエーーーーーッ!!!』 彰利 「そげな無茶な!こちとら身体がナマってて全力も出せん状態ですよ!?     そげなことならキミが始末なさい!ホレ!!」 ノート『余力のギリギリまでヒロラインを展開していた。     マナが回復するまではそれは叶わぬことだ』 彰利 「オーマイガァ!!(おかしすぎるわよ!!)」 中井出「だ、だがしかし倒さねば平穏は訪れない!いくぞぅヤロウども!!」 彰利 「チィイ!!こうなったらしゃーない!     キミたち!戦士の力を見せてやりなさい!変ッ身ッ!!」 マカァーーーーーン!! ロビン「完……了……!───ってアレェ!?ちょっ……スッピー!?     能力が湧き上がってこないんだけど!?」 ノート『ああ、そのことだが変身能力とヒロラインステータスは別にさせてもらった。     能力が欲しい場合は変身用腕時計に触れて唱えろ。     唱えるべき言葉は───解るな?』 ロビン「───……、───おっし!!」 マカァーーーン!! 彰利が変身を解き、構えを取って高らかに叫ぶ!! 彰利 「今こそ唱えよう!その名!“Zeigedich(ツァイゲディッヒ)・ゲーテ”!!」 しーん…… 彰利 「アレェッ!?これじゃないの!?」 ノート『汝な……』 呆れられてた。 そりゃそうだ。 ちなみにツァイゲディッヒってのはドイツ語で“姿を現せ”的なことを意味するらしい。 中井出「えっと……セ、“戦闘開始(セット)”?」 シャァッキィンッ!!───唱えると同時に、腕時計から武器が飛び出した! しかもそれを手に取った途端、俺の体がヒロラインでの装備に包まれる!! 清水 「お、おおお!!すげぇ!!」 丘野 「よっしゃあ俺も!!“戦闘開始(セット)”!!」 シャァッキィンッ!! 藍田 「お、俺もだ〜〜〜っ!!“戦闘開始(セット)”!!」 シャァッキィン!! やがてそれぞれがどんどんと武器を召喚してゆく。 少しの時間のうちに、その場は地界離れした姿の者どもで埋まっていった。 中井出「うむよし!では総員!     全力を以ってルシファーを倒すものとする!!準備は出来たか!?」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「体のナマリは払拭できたか!」 総員 『サーノォサー!!』 中井出「心の巴里は燃えているか!」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「それでもやっぱり身体は思うようには動かんか!」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「うむよし!実は俺もである!!だが否である!!     上手く動かんからこそ無理矢理動き、身体を馴染ませるものとする!     それではヒヨッ子ども!!努力と根性と腹筋で乗り切れ!!     イェア・ゲッドラァック!!ライク・ファイクミー!!」 ザザァッ!! 総員 『Sir(サー)!!YesSir(イェッサー)!!』 高らかに猛者どもとそれ以外の人々が叫ぶ!! さあ目にものみせてくれようぞルシファーめ!一人で挑んだことを後悔させてやる! 獣人勢力派(あ〜、景色がブレた瞬間にすぐ装備変えといてよかった〜……) やがて再び戦闘意思を察知したルシファーが戦闘体勢を取る! これより始まるはきっと一時の宴! つーかコロがされたらマジで死にますので気をつけましょう!! ここはヒロラインとは違うのですから!! 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