───突撃!隣の藍田ン家/猫と栄太と筋肉の旅人───
【ケース232:中井出博光/我が哀と青春のララバイ〜いいから眠っとけ〜】 ガヤガヤガヤガヤ…… 中井出「へー、ここが藍田と木村夏子の愛の巣かー」 藍田 「あっ……愛の巣とか平然と言うな!!」 蒲田 「で、子供の名前なんだっけ?」 藍田 「栄太。男だ。こうなったからには一人暮らしになったわけだが───」 ほうほう。 永田 「で?どうなってると思う?」 藍田 「さあ。むしろ親が居なくなって清々したーとか言ってんじゃねーの?」 夏子 「“世の面白さ”を理解しようとしない反抗的なコだったからねー」 丘野 「それは気になるな。是非見よう」 藍田 「お前ってこういう時ばっか口調が標準に戻るよな」 丘野 「気にすんなって。アレだ。世に言うブレーコー?」 藍田 「家庭内事情を嬉々として覗く無礼講なんて欲しくねぇよ俺……」 言いつつも気になるのか、しっかりと覗く藍田二等。 その先には───カーテンに仕切られた部屋があった。 丘野 「閉まってるな。どうする?」 中井出「堂々と正面突破!これっきゃない!!」 藍田 「おお豪気だな提督」 そんな言葉を受けつつ、玄関の前に立ってまずはドアノブを握る。 が、鍵がかかってるようで開きやしない。 仕方なくチャイムを鳴らす。が、出てきやしない。 永田 「ここはあれか?順序が逆だろと某ジョン=スミスさんのように言うべきなのか?」 中井出「おお。やはり言いたいことを言わないのは心によろしくない。     だがとりあえずチャイム鳴らしても出てこない悪ガキャは嫌いなので武力行使」 メゴキョキョキャア!! 中井出「マア大変!鍵が開いてたワ!!」 藍田 「うーあー……この家高かったのに……」 夏子 「ま、まあまあ。呼び出されても出てこないあのコが悪いんだし」 捻じ切れたドアノブをそのまま引き、中へと侵入。 すると……ウハー、薄暗い世界が展開してますよ。 キノコとか生えそうですか? 中井出「誰ぞ!誰ぞある!!」 丘野 「やあやあ我こそは───……なんて名乗ろうか」 藍田 「それくらいスパっと言いなさいコノヤロー」 丘野 「よっしゃ任せろ。やあやあ我こそは───ビスケット・オリバ!!」 藍田 「あっ!て、てめぇ!!」 永田 「ほらほらさっさと変身しろ藍田!ここまでやったらオリバが居ないと嘘だろ!!」 藍田 「とある昼下がりに階下に下りたら薄暗い中にオリバが居たって、     その方がよっぽどウソだろ!!どんなホラーよりもある意味怖ェエよ!!」 タントンタントン…… 藍田 「ってオォオイ!?なんでそれで降りてくる愚息よ!!     俺はそんな処世術を貴様に教えたつもりはねぇぞー!?コノヤロー!!」 中井出「ホレオリバ!いけオリバ!!」 藍田 「いやだぁあ!!ぜってーやらねぇ!!     やるならカルガラが居たほうが面白いだろうが!」 中井出「チィイ既に近くまで降りてきてしまっている!     これでは我らの顔が割れるではないか!」 丘野 「ど、どうすんだ提督!」 中井出「知れたこと!こうする!!」 俺はセットを唱えるとAGIに全てを注ぎ、 降りてきた少年にビッグバンタックルをドシーーン!!とブチかました。 すると“プチッ”と潰れる少年くん。 藍田&夏子『オワァーーーーーーーッ!!!!』 うーむ我ながらなんてステキなタックル。 一撃で仕留めたぜ? 中井出「じゃあこいつは吊るすとして……」 丘野 「既に吊るすことが確定してるのな」 永田 「じゃあ雰囲気出すために中庭の木がいいんじゃないかな」 蒲田 「よしそれでいこう。ロープは?」 柴野 「あ、盗賊団時代に愛用してた城壁越え用のロープがある」 蒲田 「オーケー状況は最高だ」 藍田 「最悪の間違いだろオイ……」 蒲田 「まあまあ」 そうして、藍田(息子)は縛られ、 中庭にあった人を吊るすには心許ない木に吊るされたのであった。 中井出「おぉおおお……!!今にも折れそうで怖ぇえ……!!!」 丘野 「だ、だがその緊張感がまたたまらん……!!」 中井出「よし!吊るすといったら生贄チック!生贄といったらあれしかない!     やるぞぉーーーーっ!!野郎どもぉーーーーーっ!!!」 総員 『Yah(ヤー)ーーーーーッ!!!』 我らは邪悪に微笑むと吊るされた彼を囲み、 ヒロラインアイテムを取り出してワイワイととある行動をとったのだった。 ───……。 ……。 ドコトコトコトン・ドコトコトコトン・ドコトコトコトンッ!! 中井出「カシガミ様に祈りを捧げろォーーーーーーッ!!!」 最初はノリだけで打ち鳴らしていた太鼓は、いつの間にか本格的なものになっていた。 ファンタジー名物の“たいまつ”を燃やし、起こすでもなく太鼓を鳴らして楽しんでいた。 ……どうしてか知らないけど蛇が集まり始めたのはきっと何かの偶然だよ? 丘野 「おぉっ……カシガミ様ぁっ……!!」 藍田 「なんと神々しいお姿だぁっ……!!」 永田 「《ガブリ》ギョアァアアーーーーーーーーーッ!!!!」 蒲田 「永田!?永田ァーーーーーーッ!!!」 田辺 「永田がカシガミ様に噛まれたァーーーーーッ!!!」 永田 「痛ァい!!痛ァい!?痛いんだよぉーーーーーーーっ!!!!     助けてぇええ!!丘野くーーーーん!!!」 丘野 「なんで俺!?」 蒲田 「ど、どうする!?退治するか!?」 清水 「バカモーーーン!!     カシガミ様をコロがそうとは何事!貴様それでもシャンディアの戦士か!!」 柴野 「でも永田くん、泡吹き始めたけど」 麻衣香「そんな時には解毒魔法」 パパー♪ 永田 「ハラショゥ」 永田くんが復活した。 ちなみにカシガミ様には噛まれたままだ。 永田 「あの、カシガミ様?その立派な牙をゾブリとはずしてくれると嬉しいンですけど。     ほら、俺神殺しの大罪とか言われて大戦士カルガラにコロがされたくないし。     だから離してくれるとありごぶべぇ〜〜〜……」 岡田 「ヒィイ!!?また永田が泡吹いて倒れたァーーーーッ!!!」 田辺 「噛まれっぱなしで毒が治るかァーーーーッ!!!」 三月 「と、とにかくまず最初にカシガミ様をどかさなきゃ!」 殊戸瀬「うん。カシガミ様の牙は岩さえ溶かす猛毒だから」 夏子 「じゃあ……うわっ、これ物凄く強く噛んでるよ?」 沢村 「じゃあ顎が外れない程度に力を解放して外す、として……む。力加減が難しいね」 神楽 「あまり勢いよくやって、マヴカプのリュウみたいに顎が外れても困るし」 柴野 「あ、じゃあ丈助くんが肉溶解の棘を喰らった時のように、     噛まれてる部分だけ腕の肉を削ぐとか」 皆川 「削いだら削いだで鼠を丸呑みにするが如く、永田の肉丸呑みしそうでやだな」 神楽 「肉体疲労時の栄養補給に!!」 総員 『永田ミート・D!!』 …………。 神楽 「……語呂悪いね」 沢村 「そうね……」 水島 「ホントそう……」 殊戸瀬「あ、あの。そろそろ永田くんが動かなくなってきたんだけど」 麻衣香「あわぁっ!?解毒忘れてた!」 蒲田 「だめだ!あれほどMPの無駄遣いはするなって言っただろーーーがーーーっ!」 麻衣香「え、えぇっ!?言われた!?」 夏子 「言われてない言われてない」 蒲田 「いいか綾瀬。ここは耐えるんだ。     牙が刺さったまま解毒したって、また毒に侵されるだけだ」 その前に死ぬと思うんだが。 蒲田 「永田もきっと、     こんな紫色の顔して某パピーのように口から血を吐き出して白目剥いてるが、     内心では俺達が遣り遂げることを信じているのさ」 藍田 「じゃあ念のため解毒草だけでも口に捻じ込んどくか」 丘野 「んだ」 藍田と丘野くんが解毒草を彼の口の中に捻じ込もうとする。 だが泡に邪魔され、思うように出来ないらしい。 藍田 「仕方ない、なにか適当な水分で泡を流そう」 丘野 「よし、じゃあこれだ」 殊戸瀬「あっ……それは……!」 藍田 「待っていろ、永田よ……。今貴様を救ってやるからな……!」 丘野くんがしっかと上を向かせた永田の顔。 その口に、藍田がトプトプと水(?)を注いでゲボハァッ!!! 永田 「ゲブッ……!ゲブゴブ……!!」 藍田 「うおっ!?気管に入ったらしい!!」 丘野 「だ、大丈夫か!?永田よ!!」 などと言ってると───突如!! 永田くんの口の中から眩い光が放たれた!! 中井出「オ、オォオオオーーーーーッ!!?」 藍田 「こ、これはいったい!?」 丘野 「味皇様!?永田が今味に目覚めたと!?」 殊戸瀬「あの……それ、ホーリーボトル……」 藍田 「え?あ……」 藍田が手に持っているブツを見て呆れ顔になった。 それは毒を受け、 気絶中だった永田くんの口内から気管にかけての場所が聖域になった瞬間だった。 蒲田 「よし、これからは“モツ・ジハード”と呼んでやろう」 田辺 「いや、ジハードとはまた意味が違ってくるんじゃないか?     つーかジハードの意味のひとつって“聖戦”だろ」 蒲田 「じゃあ……セィクリッドプルェ〜ィス」 清水 「何故奇妙に上手い英語で語る」 蒲田 「まあまあ。で、どうするラフレシア」 丘野 「あだ名関連で嫌なこと思い出させんなよ……」 藍田 「一応」 というか未だに口から光を放ってる永田はどうするんだ? 勢いで飲んじまってたみたいだから、きっと胃の中まで聖域になってるぞ? ……ああ、だから“モツ・ジハード”なのか。 まあ毒も聖域のお蔭で浄化されたみたいだし、 カシガミ様もいつの間にかどっか行っちまってるし、これはこれでいいか。 ───……。 ……。 それから数時間後。 パパァアアアーーーーーッ!!!! 中井出「おぅわぎゃああああああーーーーーーーーーーっ!!!!!?」 藍田 「あぇおぉおああああああああああっ!!!!」 突如、永田の体が光りだしたのである!! ミ、ミステリー!? 永田 「こ、これは───!?……ワレワレハ宇宙ノ使者デアル」 中井出「いきなり高次元生命体として順応したぁーーーーーーっ!!!」 藍田 「しかも無駄に光ってるからそれっぽいぞコレ!!」 丘野 「ぬうこれは……!溌劫堕威欧怒(はっこうだいおーど)
……!!」 藍田 「し、知っているのか雷電」 丘野 「う、うむ。聞いたことがある……!」  ◆溌劫堕威欧怒───はっこうだいおうど  永田くんが飲まされたホーリーボトルが胃の中で吸収され、  血液に乗って全身に回ったために光った現象。それだけ。  *神冥書房刊:『地球外知的生命体・グレイ永田考察』より ───ポム。 蒲田 「グレイ」 永田 「爽やかな笑顔であだ名つけんなよ!!どうすんだよこの超異常現象!!」 田辺 「永田……!今日のお前、輝いてるぜ……!!」 永田 「見たまんまじゃねぇか!!な、治るんだろうなぁこれ!!」 蒲田 「残念です……」 永田 「さささ最善を尽くしたけどダメだったみたいに言うなぁっ!!うわぁああん!!」 清水 「永田よぅ……お前が発光生物の遠い親戚だったなんて知らなかったぜ……」 田辺 「先祖はやっぱりグローワームか?それともヒカリコメツキムシの幼虫か?」 永田 「なんであえて全部グロテスク系なんだよ!!     普通にホタルとか海ホタルって言えないのかよ!!」 清水 「グローワームはオーストラリアやニュージーランドの洞窟の天井で暮らす、     ヒカリキノコバエの幼虫なんだぞ」 永田 「ンなこと誰も聞いてないッス……」 彼は輝きながら泣いたという。 中井出「しっかし起きないなー」 藍田 「死んでるとかいうオチは無しだぞ?」 柴野 「うーん……もしかして空腹で動けないとか?」 藍田 「ああ、そういやこいつ料理が“ド”が付くくらいに下手だった」 夏子 「そのくせ食通ぶって偉ぶっててね」 蒲田 「好物は?」 藍田 「ハンバーガー。そう仕込ませた」 皆川 「あ、俺の家でも子供の好物がハンバーガーになるように仕向けたぞ?」 蒲田 「俺も!」 清水 「わいも!」 中村 「ぼくちゃんも!!」 灯村 「それがしも!」 岡田 「おいどんも!」 田辺 「わしも!」 丘野 「拙者も!」 佐野 「わても!」 三島 「ミーも!」 島田 「やきいも!!」 中井出「ドナ様バンザァーーーーーイ!!!」 総員 『ハワァーーーーーーーーッ!!!』 ……などと、今度はカシガミ様ではなくドナ様に祈りを捧げてた時。 ピクリ、と藍田(息子)が動いた。 中井出(よし!タッグフォーメーションAだ!永田、後は任せた!!散!!) 総員 (イェッサァッ!!) 永田 (え!?俺!?) 僕らは一気に散開すると、茂みや木の影に隠れた!! ……だが人数が人数なだけに隠れきれてやしない。 よしここは─── 中井出(時操反転(プリーヴィアス)) 岡田 (あ、その手があったか。時操反転(プリーヴィアス)) その後、続くように永田以外の全員が猫に変わる。 そんな中で目を開けた藍田(息子)は─── 永田    「やあ《パパァアアアッ!!!》」 藍田(息子)「キャーーーーーーッ!!!?」 ガクッ。 ───目の前の現実に耐えられずに気絶した。 永田 「…………《キラキラ……》」 永田くんは悲しそうな顔をしながら輝いていた。 ───……。 ……。 で───と。 とりあえず埒も無いので藍田(息子)を庭に下ろし、 その顔にAGIマックスフラッシュピストンマッハ肉球パンチをお見舞い。 威力は全然無いが、奇妙な感触にすぐに飛び起きる彼は立派だ。 栄太 「な、なんうぉわっ!?な、なんだぁ!?」 提督猫「我輩はぁ、ン猫でぇ〜あるぅ」 藍田猫「なんでそこで若本則夫風かね」 提督猫「ちよ父効果だろ」 総員 『あぁ納得』 栄太 「……夢?ああそっか夢か。猫が喋ってら」 提督猫『時に貴様ァ、食事は〜ちゃァんと採っているのだろぅ〜なぁ』 栄太 「うるせーよ猫……こっちは今そんな心境じゃねぇんだ」 提督猫『ほう?ならば〜、話してみよぅ。どうせこれはァ、夢で〜あるゥ』 栄太 「…………親父とお袋が死んじまったんだ。     俺、意地張ってなんでもかんでも反抗してきた。     でも“いつか”って思ってた。いつか親父とお袋になにかしてやりたいって。     けど……死んじまった。先に立つ後悔なんて無いよな、当然だ。     こうなるとさ、あの時はああすりゃよかったとかそんなことばっか浮かんできて」 提督猫『うぉ〜、そうか』 栄太 「………」 提督猫『?』 栄太 「それだけかよ」 提督猫『俺は最初っから話してみよとしか言ってないが?』 藍田猫『そうだぞー、コノヤロー』 栄太 「やっ……けどよ!これ俺の夢だろ!?     もっとこうフォローがあってもいいじゃねぇか!     夢の中だけでも親父とお袋が会いに来てくれるとか!」 提督猫『知ってっかー、死んだ人が夢に出てくんのって夢枕っつってなー。     死んだ人が生きてる人に最後の別れを言いに来るって意味があるんだぞー』 栄太 「……いいさ。どのみちもう死んじまってるなら、     きちんと別れくらい言ってほしい。     それが俺の勝手な夢でも、俺は納得するよ」 蒲田猫『へえ……』 永田猫『案外覚悟の座った息子さんじゃん《キラキラ……》』 藍田猫『眩しいからこっち見て口を開かないでくれ』 しかしまあ、そんな覚悟の座った彼なら─── 提督猫『藍田二等、木村夏子二等』 藍田猫『りょーかい。ったく、世話の焼ける。     だったらもっと最初から素直になってろっての』 夏子猫『ホントだね』 二人(二匹?)が時操回帰を唱え、猫から人に戻る。 その姿は若い頃のままだが、そこに確かな面影を見た栄太少年は心底驚いた。 栄太 「おっ……やじ……!?それにお袋……!?」 提督猫『人は死ぬと猫になるんだ』 栄太 「そ、そうなのか!?初めて知った……!!」 余裕があるように見えるのは気の所為か? 藍田 「よ、ボーズ。元気してっか?」 栄太 「その口調……やっぱ親父!?親父なんだな!?」 藍田 「いいや違うな───」 マカァーーーーン!! オリバ「オリバだ」 栄太 「ほぎゃあああーーーーーーーーっ!!!!」 あー驚いてる驚いてる。 本気で驚いてる。 栄太 「あ、あぅわ───あぁーーーーーっ!!!あぅわぁあーーーーーーっ!!!     うわっ、うわぁああーーーーーーーーっ!!あぁああーーーーーーーっ!!!!」 つーか涙さえ流して“これはなにかの間違いだ”と首を何度も横に振っている。 オリバ「遠路はるばるようこそ訪ねてくださった、園田警視正」 提督猫(肥満─────────否!!) 丘野 (肥満(デブ)ではない!!!) 蒲田 (よく絞り込まれた!!とてつもなく巨大な───筋肉!!) ギゥウミキミキ……!! 栄太 「()ッ!!」 オリバ「オリバだ。明日でもよかったのだがわたしはせっかちでね」 栄太 「いででいでいで手ェ潰れっ……痛ぇえええーーーーーーーーっ!!!!!」 オリバにシェークハンドされ、激痛に顔をしかめまくる栄太少年。 そらね、ヒロラインでも巨人を吹き飛ばすほどの剛力だ。 握手なんてされたら骨なんて砕ける。 栄太 「お、お袋!これどうなってんだよ!」 夏子 「いや。わたしは遙か太古の時代に世を安寧から遠ざけていた地獄の魔術師、     ネクロマンサーだ」 そして泣きそうな息子をパパトスカーニ一体召喚しながら軽く蹴落とす木村夏子。 おお、容赦ねぇ。 つーかこのノリが原因で反抗に及んだんじゃなかろうか。 栄太 「う、うあぁああ……!!     し、しっかりしろ藍田栄太……!これは俺の夢だろ……!?」 柴野猫『キミ、名前の語呂が悪いね』 栄太 「シャラップキャット!!こ、こんな夢、俺は認めねー!!     俺の夢っつったら───……しょ、しょしょしょ祥子ちゃんと愛を……!!」 提督猫『祥子?』 佐野猫『ワイと三月の娘や。なんやこいつ、まだ諦めとらんかったんかい』 三月猫『こっぴどくフラレたのにねぇ』 根性だけは評価しようよ。 でもそれって行き過ぎるとストーキングにクラスチェンジしてしまいそうだしなぁ。 などと思っていると、マカァーーンという音とともにオリバが藍田へと戻る。 藍田 「ハフゥと。で、元気だったかボーズ。とりあえずお別れ言いにきたぞー」 栄太 「嗚呼祥子タン……!アイラビューーーーーッ!!!」 藍田 「……気持ち悪いなこいつ」 うおっ……親にダメ出しくらってるよこいつ。 藍田 「俺ゃ人やキャラを“タン”呼ばわりするヤツぁ大嫌いだ!!     というわけでこれより修正を行う!歯ァ喰いしばれ!!」 栄太 「ウフフフフ……祥子タ《メゴッチャア!!》ベプーーーリ!!!」 藍田 「こンの腐れ餓鬼がぁあーーーーーーーっ!!!!     貴ッ様いつからそんな言葉遣いするようになりやがったぁーーーーっ!!!!」 バァンパァンバァンパァン!!───ボゴッシャアアンッ!!! 栄太 「ギャーーーッ!!」 提督猫『き、決まったァーーーーッ!!』 丘野猫『往復ビンタ2連の後にチョッピングライト!!いわゆるランページコンボ!!』 清水猫『あぁーーーっと藍田選手!     倒れた息子からマウントボジションを取ったァーーーーッ!!!』 藍田 「ムキムキムキムキムキムキーーーーーッ!!!!」 ドゴゴゴゴゴゴゴ!!!!! 栄太 「ぶべらはべら!!」 田辺猫『そしてここでAGIをマックスにした速度だけの山田太郎ナックル!!』 蒲田猫『あの人差し指と親指で何かを摘むように握られた拳が特徴的ですね!』 藍田 「立てコノヤロー!!お前はそんな状態で愛を語れると思ってんのか!?     んーなんじゃあ俺達ゃ安心して去ることが出来ねぇじゃねぇか!」 栄太 「べっ……!なんだよ、勝手に死にやがったくせに夢に出たと思ったら説教か!?」 藍田 「うむ。説いて教える。まさしく説教だ。     悪いイメージしか働かないのは、それはお前がそれほど馬鹿だってこったよ。     オラ立て。立って一撃入れてみろ。喧嘩が強いって自慢してただろ」 栄太 「っ……いいぜやってやる!!」 藍田 「来いっ!!」 藍田が無防備に構える!! そこへ、立ち上がった栄太少年が駆け、渾身を込めた一撃をぱぐしゃあっ!! 栄太 「〜〜〜〜……───」 ドシャアア。 カウンター喰らって気絶した。 藍田 「うーわ弱っえぇ……     あんまりにも踏み込みが甘いからカウンターあっさりキメちまった……」 総員猫『南無……。報われねぇなぁ……』 藍田 「まあ、向かってきたのは素直に評価するべきところだよな。     綾瀬、こいつの回復頼めるか?」 綾瀬猫『うん。癒しの光よ───ヒール』 ……いやぁ、こうして地界でこんな能力使ってると、 俺達も異常者の仲間入りを果たしたんだなぁと実感できる。 ともあれ癒しは終わり、藍田は栄太少年をやさしい笑顔のままに抱き上げると─── 藍田 「……じゃーな、ボーズ。あんまり周りに迷惑かけるんじゃねーぞー、コノヤロー」 てっきり部屋にでも寝かせてくるかと思いきや、そこらの日陰に放置して戻ってきた。 藍田 「よく眠れ、マイサン。次起きた時に貴様が風邪を引いていれば、     それが俺からの最後の贈り物となるだろう」 丘野猫『すげぇ置き土産だな』 だがこれにて任務終了。 きっと彼はこれを励みに───……どうなるんだろうか。 ま、まあ深く考えないでおこう。 提督猫『うむよし!ではこの調子で他の場所にも寄っていくぞーーーーっ!!』 総員猫『ゴニャーーーーーッ!!!』 走り出したら止まらない。 我らは猫の姿のまま、次なる場所へと歩を進めるのであった。 ……あ、そういや彰利にジークフリード見せる約束してたの忘れてた。 まあいいか。 Next Menu back