───祝おう友よ!/その下準備と憩の日々───
【ケース364:中井出博光(再)/ソィでさぁ……】 スタスタスタスタ…… 中井出「なんつーか……なんのためにプール行ったのか解らなかったなぁ……」 総員 『まったくだ……』 散々騒いで暴れて、管理者に追い出されたのが現在。 そりゃ、遊びに来た人が逃げ出してしまうんじゃあ追い出されるのも当然なんだが。 中井出「しかし、なんだな。こうして燥ぐのも懐かしいというか」 悠介 「ヒロラインでの日々は長かったからな」 彰利 「ほほっ?キミが進んで会話に入ってくるとは珍しい」 悠介 「見方を変えただけだよ。     言われた通り、確かに俺はなんでもかんでも守ろうって躍起になってたみたいだ。     実際こうしてみて、どれだけ自分が一点じゃなくて周囲を見てたかが解った」 みさお「それって会話に参加するよりも周りに意識を張り巡らせてたってことですか?」 悠介 「そういうこと」 守る者ってのもこれで大変らしい。 けどそれも改めてくれるなら、こっちとしても嬉しい限りだ。 彰利 「てゆゥかさ、なんで俺ら塊になるように進んでるんかね」 中井出「俺と彰利が晦を招いて歩いてるのは確かなんだが……」 現に後ろを見れば、猛者どもや他の人々がプールでの出来事を語り合って笑っている。 しかし一度横を見れば…… みさお「……なんですか?」 ゼット「悪いか」 みさおちゃんとゼットが居た。 中井出「ゼットはまあみさおちゃんの傍を離れようとしないからってのは解るとして、     みさおちゃんはなんでまた晦の隣に?」 みそあ「またわたしの知らないところで話を進めようとするからですっ」 彰利 「キミ、まだ仲間外れへの嫌悪感持ってたの?」 成長せんのう……と彰利に言われるみさおちゃんは、プイとそっぽを向いた。 時々思うんだが、妙に子供っぽくなる時があるよな、みさおちゃん。 中井出「で、ゼットは……」 ゼット「クズどもが寄ってこないようにしているだけだ」 中井出「そ、そか」 みさお「あのですね、わたし今日初めてナンパというものを体験したんですけど……」 彰利 「キミがナンパしたの!?キャア大胆!!」 ゼット「《ギンッ!!》」 彰利 「ア……アノ、ナンデモアリマセン……」 みさお「それでですね……それを見てから、     ゼットくんが片時もわたしから離れなくなりまして……」 悠介 「……もしかして、プールから出る時の騒ぎってそれか?」 彰利 「ああ、女子の脱衣所に現れた変態?よっ!このエロス!!     《ヴァゴルチャア!!!》ほぎゃあああーーーーーーーーっ!!!!」 ……問答無用で殴られた彰利が星になった。 ゼット「いちいち忌々しい……!」 悠介 「だったらお前も入る前に気づけよ」 ゼット「黙れ!監視してなければクズどもがわらわらと……!     その様を見るだけで腹が立つ!娯楽の場を娯楽の場と受け取らず、     コトあるごとにナンパナンパと!つくづく地界の男は位が低い!」 悠介 「まあ、解らんでもない。こういうこと言われるとお前的にどうだ?     エロマニアンデビル地界代表」 中井出「お前にそういうこと面と向かって言われる日が来るとは思わなかった……」 悲しい風が吹いてるなあちくしょう。 つーか俺よりマニアなヤツなんて腐るほど居るぞ?絶対。 それがどうして日本代表どころか地界代表とまで……。 中井出「まあ、地界の男をまともに相手してたら疲れるだけだって。     今の地界人ってのは純粋に楽しむことを知らん愚か者ばっかりだ。     頭が固いっていうのか?     なんでも理論で結びつけて、方程式がなけりゃ嫌だってのが多い。     だから自分の知らない力に遭ったりすると喜ぶより先に叫ぶわけだ」 悠介 「お前らが異常なだけだと思うけどな。     異能力見て、驚きはしたけどあっさり受け入れるなんてどういう神経だよ。     ……それで?もしあの時が誕生日と重なってなかったらどうする気だったんだ?」 中井出「ん?そりゃ多分普通〜〜に迎えたんじゃないか?」 悠介 「お前らの場合、普通の基準からして曲ってるから素直に喜べないんだが……」 中井出「腐るな腐るなって。俺たちゃ友達だ。で、俺達ゃ友達を裏切らない。     たとえ裏切ってもその後でより磐石な友になることを望む。     そんな俺達だからこそ何やられたって最後は笑ってるし、仕返しも存分にする。     相手のご機嫌見てソワソワしてるのなんてつまんないだろ」 悠介 「まあ、その証拠が実際に星になったわけだが」 空を見上げてみれば、彰利の幻影が歯を輝かせながら親指を立てていた。 思うんだが、漫画などの幻影はどうして笑って親指立ててんだろうなぁ。 中井出「ところでいきなりなんだが」 悠介 「どした?」 中井出「そんなに心配ならよ、ゼット。みさおちゃんと結婚しちまったらどうだ?」 ゼット「ぐっ……!!」 みさお「はうっ……!」 悠介 「おお、まるで熟したトマトのようだ」 中井出「……トマトって聞いて真っ先に思い出したのが殿様ってのもどうかな……」 悠介 「ああ……俺も言ってて咲桜を思い出した……」 今何やってんのかな、トマトの王様は。 鷹志 「ちょおっと待ったァーーッ!!」 中井出「おぉっ!?……なんだ橘か」 鷹志 「なんだって、随分ご挨拶だなこの親戚め。だが今はそれどころじゃないな。     結婚と聞いては黙ってられん。実はこの夏は俺と真由美、     そして美希子と悠季美の誕生日&結婚記念日があったんだ」 中井出「ははははは」 悠介 「そいでさー」 鷹志 「軽やかに無視するな!つーか晦!     お前どっちかって言う必要もないくらいツッコミ側だっただろうが!」 悠介 「すまん、難しい上につまらない生き方はもうやめた」 鷹志 「こりゃまた突然の辞退だな……まあ別に止めはしないが……。     と、それならそれでいいや。     そんなわけでさ、俺達は結婚記念日&誕生日祝いをしなきゃならんから、     そっちのイベントには出られそうもないんだ」 中井出「いや、べつに今すぐゼットに結婚しろって言ってるわけじゃないんだが」 悠介 「そうなのか?」 中井出「いやウソだ」 ゼット「ばっ……馬鹿を言うな!今すぐ俺にっ……!?」 悠介 「さあ、父と呼んでみろ」 ゼット「ごっ……ごぉおおおおおおっ……!!!」 まだ忘れてなかったのな、その約束。 それにしても結婚記念日ね。 昨今の若人やいい加減な人々ではさっさと忘れてしまいそうなものを。 中井出「ヒロラインの所為で祝えなかったわけか」 鷹志 「まあ、仕方ないって言えば仕方ないわけだ。     ヒロラインには美希子が参加してなかったし、     あいつだけ抜いてやるわけにもいかない。毎年恒例の祝い事なんだ」 中井出「なるほど。けどさ、今の状態で美希子ちゃんか?に、会いに行くのはマズイだろ。     思いっきり幽霊扱いされるぞ?」 鷹志 「ぐあ……!そうだった……!俺達死んでることになってるんだっけ……!」 そういう意味では悠季美ちゃんは大変だな。 親が生きてることを姉に黙ったまま生きていくことになるんだから。 中井出「一応サヨナラの挨拶もしたし、     これで会いに行ったら今度こそ何事かって思われる……     いや、それもむしろ面白いか?」 鷹志 「ヤメレ。美希子はお化けとか苦手なんだよ……」 中井出「ああ、そういや思いっきり怯えてたもんな」 悠介 「お前らが非常識に簡単に慣れすぎてるんだよ……」 人がどれだけ苦労してこういう事態に慣れたと思ってるんだ、と漏らす晦が居た。 そういや一番最初はルナさんに会った瞬間なんて本気で驚いてたんだっけ。 あの時からは考えられん晦がここに居る。 鷹志 「まあともかく、こうなったら仕方ない。可哀相だが美希子抜きで祝うか……」 中井出「おいおい……水臭いこと言うなよ。     確かに美希子ちゃんを参加させることは出来んが、     その分我ら原中が全力を以って盛り上げてやるぜ……?」 鷹志 「え……いや、お前らが参加するともう祝いどころか修羅闘技場になりそうだし」 中井出「修羅闘技場!?」 悠介 「物凄い喩え方されたな、中井出。既に祝いの場ですらない」 中井出「ええい!だがこの博光は諦めん!     むしろそう言われて俄然やる気が出てきた!総員集合!」 総員 『イェッサァッ!!』 鷹志 「うわばかやめろっ!!     俺達ゃ毎年小さいけど静かでいて賑やかな祝いをしてきたんだぞっ!」 中井出「大丈夫だ!そんな常識は俺達の手で破壊してやる!!     お前を呪縛から解き放ってやる!必ずだ!!!」 鷹志 「そんな大魔王の呪いから解放されるみたいに大袈裟に言われても嬉しくねぇよ!」 ザザァッ!! とか言ってる間に総員がその場に集合する。 もう逃れられん。 中井出「These beginners(このヒヨッ子どもが)!!! It hangs until when(いつまでかかってやがる)!!!」 総員 『Sir(サー)!!YesSir(イェッサー)!!』 中井出「これより貴様らヒヨッ子にミッションを与える!     ヒロラインのために結婚記念日を祝えなかった家族を盛大に祝うのだ!!」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「なおその記念日は誕生日も兼ねているらしい!     総員、贈り物を忘れぬように努めること!」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「金はきちんと持ってきてあるか!?」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「祝う思いを燃料とし、心の巴里にくべたか!?」 総員 『サーイェッサー!!』 中井出「うむよし!では総員!     これより殊戸瀬エレクトロニクスへ行き、パーティーの準備をせよ!!     イェア・ゲッドラァック!!ライク・ファイクミー!!」 ザザッ! 総員 『Sir(サー)!!YesSir(イェッサー)!!』 総員がババッと足を揃え、きちんと右手で敬礼をするとやがて駆け出す! それを見た鷹志と、その妻である郭鷺、 そして娘である悠季美ちゃんはそれはもう盛大に嫌そうな顔をしていた。 だがなにを案ずることがあろう。 我らはきちんと祝う気持ちを忘れない。 今にこの沈んだ顔を笑顔に変えてみせようじゃないか! 悠介 「猛者と関係ないやつらまで、もう敬礼するようになったな……」 みさお「ノリが良すぎるんですよ、皆さん……」 中井出「全員走っていっちゃったしな。     穂岸なんて観咲に捕まって無理矢理引きずられていったぞ」 見れば、ナギーとシードも居ない。 どうやら藍田たちに付いていったらしい。 それならそれでOKだ、存分に楽しんでくるといい。 鷹志 「お前……ほんと恨むぞ……」 中井出「その言葉がいつまで保つかな?フフフ」 悠介 「中井出、それ悪役が言うセリフだから」 みさお「とことん常識破りな人達ですよね……。     あの、覚悟しておいたほうがいいですよ?真由美さん」 真由美「あ、はは……あはははは………………はぁあ……」 郭鷺の反応はとても沈んだものだった。 なんということだろう、こちらは祝う気満々だというのに。 しかしまあ確かに相手には相手の、自分のペースの祝いってのがあるかもか。 中井出「まあそんな顔しなさんな。     ちゃんとプレゼントも用意するし、祝いたい心もホンモノだ。     もしやってみたパーティーが不服なものだったら、     改めて家族でやってくれてもいいし」 鷹志 「そっちを前提の方向で進めとく……」 中井出「普通にヒドイなこの親戚め……」 悠介 「プレゼントか……まいったな、苦手だそういうの」 中井出「そうか?俺はもう決めてあるけど」 悠介 「参考までにいいか?どういうものか聞いても」 中井出「ああ。やっぱ……《ゴニョゴーニョ・ゴ・ゴニョラ・ゴニョリータ》……だろ」 悠介 「…………へえ、そうなのか。プレゼントの定義なんて知らないが……そっか。     そういうのが喜ばれるのか。初めて知った」 中井出「なに言ってんだ、     サルでも出来る簡単マジックのススメのお蔭で立ち直れた自分を考えてみろ」 悠介 「あ……なるほど、そういう考え方もあるわけだな……勉強になる」 中井出「……お前ってほんと、人間の感情的な部分になると弱いのな」 悠介 「仕方ないだろ、そういう生き方してきたんだから」 やがて前へと歩きだす。 橘と郭鷺が悠季美ちゃんを手招いて一緒に歩き出す中で、 俺と晦は再び空を見上げ、こういう祭りゴトには目が無い友人を思った。 ───……。 ……。 ややあって、再び殊戸瀬エレクトロニクス。 心配だった警備体制が解かれていたお蔭で楽々入店出来た。 もちろん俺達を見る店員の目はギョッとしたものだったが。 ナギー『うう……?相変わらず奇妙に寒いところじゃの……』 シード『どういう場所なんだここは……』 フォル『ああ……寒いですわ稔さま……。わたしを暖めてください……』 閏璃 「なぁパーシ」 柿崎 「毒なら要らんッ!!」 黙っていても聞こえる喧噪は間違い無く知り合いのものだけだった。 それがまたなんとも頼もしい。 悠介 「さて……と。じゃあなにを買ったもんかな……」 中井出「心が篭ってればなんでも平気さっ!」 悠介 「まあ、その気持ちは解るけど。でも大丈夫なのか?本当にアレで」 中井出「間違い無い!     何故ならこれは多少の知識のある者ならば確実に知っていることだからだ!」 彰利 「なにが?」 みさお「平然と現れないでください」 彰利 「そげなこと言われてもね。これでもアタイ、妻たちと聖を撒くので大変なのよ?     俺は俺でプレゼント探したいって言っても聞きやしねー。     終いにゃ椛まで付きまとってくるもんだからほんと大変さ」 悠介 「あいつのファザコンも相当だな」 彰利 「きっと祖父に似たのよ」 悠介 「ぐっ……ほっとけ!」 彰利 「ほっほっほ!ほぉ〜〜〜っほっほっほ!!親友なのにおじいちゃ〜〜ん!     オイラがパパで〜キミがジジィ〜〜ッ!!」 悠介 「妙な歌作るなっ!このっ───!」 彰利 「キャ〜ッ!!おじいちゃんが怒ったーーーっ!たっけてー!ポッパーイ!!」 悠介 「待てこらっ!いっぺん殴らせろてめぇーーーっ!!」 ズドドドドドド…………。 みさお「…………行っちゃいましたね」 中井出「みさおちゃんは?どうする?」 みさお「わたしも適当に見繕ってみます。     こういうのはちょっと苦手なんですけどね、     楽しみじゃないって言ったらウソになりますので」 中井出「そかそか。ゼットは……訊くまでもないな」 ゼット「ああ。俺はセシルを守れればそれでいい」 中井出「もう丸飲みするなよ〜」 ゼット「するかっ!!」 軽く会釈するようにペコリと頭を下げると、 みさおちゃんが適当な方向へと歩を進めていった。 当然その隣をゼットが歩き、俺はそれを見送ったのちに歩き出す。 俺のプレゼントは決まっているものの……果たしてここにあるかどうか。 ていうかアレ、いくらするんだ? 中井出「……まあ、なんとかなるだろ」 こう見えて、金は少しは持っている。 何故ってちょくちょくと晦と掛け合っては、 空界で手に入れた適当なアイテムを日本円に換えてもらったりしたからだ。 空界には空界でしか栽培できないものとかも結構あるわけで、 そういったものを金に換えてもらったりしていたのだ。 まあ、金ならヒロラインで手に入れた宝石あたりでも売れば、 がっぽり儲けられるんだろうけど。 さて、じゃあまず何処から探そうかな……と、歩き出した時だった。 声  「どういうことですの!?     警察沙汰になるようなことを起こすなど、カンパニーの名折れですわ!」 声  「も、もうしわけありません!ほんっと〜〜に申し訳ありません!!」 ハテ、何処からか聞いた覚えのある声が。 声  「いつもはお兄様が居るから軽い言葉で済んでおりますが、     今回ばかりは言いたいことは言わせていただきますわ!」 声  「う、うぅう……!し、しかしですねお嬢様……!     こればっかりは警備の問題というものでは……!」 声  「言い訳は結構!」 声  「くっ……くぅう……!」 誰だったっけ。 聞いたことあるんだよな……え〜と……。 て、考えるより顔見た方が早いよな。 たしかこっちの方から……あ、居た───って! 中井出「ア、アアーーーーッ!!」 おなご「なんですのっ!?」 ズラリと並べられた服の先に居たその姿! その姿に驚き、つい叫んだ俺に驚いて振り向いたその姿! それは───!なんと憩嬢!殊戸瀬さん家の憩嬢ではないか!! 憩  「あ、あら……申し訳ございません。まさかお客様でしたとは……」 中井出「あ、いや、そりゃいいんだが……」 困った。 ああいう別れ方をさせた分、猫の姿じゃなくても顔を合わせづらいというか、 なんらかの方法で俺が俺だとバレてしまったら大変というか、 いやなんかもうとにかくヤバイというか構わん面白そうだ。 バレたらバレたでどうとでもなるだろう。 憩  「……あら?あなた、何処かでお会いしたことがあったかしら……。     あ、いいえ、お会いしたのではなく、見たことがある顔ですわ……」 速攻バレそう!?何故!? いきなりバレるのはなにやらつまらんのではないか!? よしここは去ろう。COOLに。スピードワゴンはクールに去るぜ。 中井出「はっはっは面白いお嬢さんだおっと呼ばれてるから行かなければそれじゃあ」 憩  「お待ちなさい!」 中井出「《ビクゥッ!》おわっち!?」 背を向けた途端に、よく通る声が我が聴覚を襲った。 おお……ほんとに居るもんなんだな、声が凜と響くような人って。 正直心底びっくりした。 憩  「まだわたくしの用件が終わっていないのに何処かへ行くなんて許しませんわ。     わたくしはあなたの顔を見た覚えがありますの。それが解るまで……───?」 中井出「な、なにかな?」 憩  「あなた、名前はなんと言いますの?ああ失礼?知っているかもしれませんが、     わたくしの名は殊戸瀬憩。     殊戸瀬エレクトロニクスの事実上の元締めをしているものですわ」 中井出「そうか。だが俺は名乗らん!何故なら個人のプライバシーだからだ!」 憩  「なっ……なんですって!?」 中井出「ククク……甘いなお嬢……既に戦いは始まっているんだぜ……?」 憩  「きっ……きぃいいい……!!なんて無礼な!!     あなたいったいどういう教育を受けてきたのです!!」 中井出「口で説明しろというなら今この場で何年かけてでも語ってやってもいいんだが」 憩  「〜〜〜っ……結構ですわ!!急に現れたと思えば失礼極まりない人!!」 支配人「あ、あの……お嬢様……!」 憩  「なんですのっ!?見て解るようにわたくしはこの無礼者と話をしているのです!     それを横から口出しするとは何事ですの!?」 支配人「い、いえあのっ……!そのっ……!その男っ……!」 憩  「……?あら、知っているんですの?それならそうと早く言いなさい」 中井出「いやキミ口出しするとは何事とか」 憩  「あ、あらー?わたくしそんなこと言ってないですわー?     気の所為じゃございませんことー?」 中井出「………」 どこぞの金持ちシスターを見ているようだった。 支配人「その男っ……!先の乱闘騒ぎの首謀者ですっ!!」 憩  「───……この男が?」 支配人「はいっ!」 憩  「乱闘の?」 支配人「はいぃっ!」 憩  「馬鹿言っちゃいけませんわ。こんな武装もしていない男が、     警察の包囲を掻い潜って逃げられるわけがありません。     支配人、あなたなにか夢でも見ていたんじゃなくて?」 支配人「し、しかしっ……確かにっ!お、おいそこのお前っ!     お前がやったんだろうっ!おいっ!」 中井出「………」 憩  「………」 困ったような、でも上司然とするかのように腕を組んで俺を見る憩嬢。 いやもうお嬢でいいな。 ともかく俺は思考を回転させて、この場をどうするかを─── 中井出「クックック……バレてしまっては仕方が無い……」 支配人「ほ、ほらっ!ねっ!?言った通りでしょお嬢様!」 憩  「あなたみたいなひょろっちぃ殿方が……本当ですの?」 中井出「ひょろっちぃは余計だコノヤロー!!     服の上からは解らんだろうが     これでも目立つだけの筋肉などつけていない持久力のある筋肉の持ち主!     今更ガードマンなぞには負けません!!」 憩  「………」 あれ?なにやらお嬢がうずり、と面白いものを見つけた、といった表情に……。 憩  「でしたらわたくしの自慢のガードマンを倒してみせるがいいですわ!     さあ!助さん!角さん!やぁっておしまい!!」 助&角『ハッ!』 中井出「なにぃ!?」 突如として、置物かなにかだと思ってた物体が動き出した! それはなんと人ッッ!! 微動だにしないし本気でリアルなマネキンかなんかだと思ってたのに! だがこの博光!お嬢の真意が気になるので容赦なく貴様らを屠る!! 中井出「セット!アァーーンド───徹し掌底!!」 ドボォッ!───……ホォオオン……!! 憩  「……?風が……───あっ!」 ドグシャア……!! 左右から襲い掛かってきた巨体を掌底一撃で仕留めた。 どれだけ筋肉に覆われていようが屈強だろうが、この徹しスキルの前では無力よ。 中井出「というわけでさようなら」 憩  「お待ちなさいと言っているでしょう!」 中井出「馬鹿め!待てと言われて待つヤツが居るか!だから俺が世界初になろうと思う」 憩  「……とんでもなくヘンな人ですわ」 そういう貴様は丘野くんという父を持ちながらなんて普通な。 憩  「あなた、ちょっとよろしくて?話があります」 中井出「俺はない」 憩  「わたくしがあると言ったらあるのですっ!理解したなら歩きなさい!」 中井出「グワ、持病のぎっくり腰が」 憩  「平気な顔で立っているくせにそんな言葉が通用すると思っているのかしら?」 中井出「キミっていちいち自分勝手だな」 憩  「〜〜〜っ……いいから歩きなさいっ!」 中井出「待て、まず何処に行くのかを支配人に言え」 憩  「必要ありませんわ!それではお聞きしますが、     あなたはわざわざ自分の行動を逐一支配人に告げてから動くというの!?」 中井出「いや、俺ここの関係者じゃないし」 憩  「でしたら何故そこで注意をするのです!     いいから歩きなさいとわたくしは言っているの!」 中井出「俺にジャンケンで勝ったらいいだろう」 憩  「……?ジャンケン?なんですの、それ」 中井出「いや……なんかもう貴重なモン見せてもらったからいいや……行こうか、お嬢」 憩  「なっ……!押さなくても歩きますわ!!     ───支配人!あとのことは任せますわよ!」 支配人「はっ、はいっ!すぐ警察をっ……」 憩  「そのなんでも警察に頼る態度を改めなさいと言っているのですわっ!!     そんな力もないから客に馬鹿にされるんですわー!!」 支配人「は、はあ……」 中井出「………」 なんだか大変な女に捕まってしまったのだと今更ながらに痛感。 若いながらにきちんとカンパニーや店のことを考えているお子というわけか。 逃げていいかな、俺。 憩  「それからあなた!?いつまでわたくしのことを押し続けるつもりですの!?」 中井出「キミが泣くまで押すのをやめないと言ったら?」 憩  「ふふっ?言うにしたって冗談の限度というものがありますわ。     わたくしが人に押された程度泣くわけがないでしょう?     それにわたくしは両親のためにももう弱音は吐かないと決めましたの。     そんなわたくしが───うひゃっ!?ちょ、どこ触って───!!」 中井出「キミがッ!!泣くまでッ!!くすぐるのをやめないッ!!」 憩  「ちょっ……いやっひゃ───あ、あはははははははは!!!」 ───……。 2分後。 憩  「……………」 思わずコ〜〜〜ン……という擬音を鳴らしたくなるような現場がここにあった。 お嬢はヒクヒクと痙攣し、目にはもちろん涙を溜めて俺を睨んでいるのだ。 中井出「おめでとう涙《ズパァアアン!!》ぐおおーーーーっ!!!」 いきなりビンタされてしまった。 憩  「許せないっ……!人の決意をっ……ぐすっ……!よくもっ……!!」 中井出「馬鹿め!決意がなんだコノヤロー!!     泣こうとしても泣けないヤツが居るこの世界で!     自ら泣くことをやめた貴様がそんなことを言うとは片腹痛い!!」 憩  「なっ……あなたになにが解るっていうのっ……!?」 中井出「解らん!なんにも聞いてないんだから解るわけねーだろー!コノヤロー!!     両親のために涙を見せぬ!?ええいミミッチイ!!     みみっちいの意味など解らんがとりあえず言っておこう!!     そりゃ単なる無意味なことだ!     そんなことすりゃいずれ自分の感情を押し殺すことに繋がるのが何故解らん!!     親は子が感情を失くす瞬間なぞ望んどらん!だから泣け!泣きたい時は泣け!」 憩  「〜〜〜っ……なんてっ……なんて酷い人っ……!!     無理矢理人を押しやって……人の決意を壊して……!     その上お兄様と同じ言葉まで……!!っ───わたしが泣いてしまったら!     泣いてしまったら……っ……もう立ち上がれないって知ってるくせに……!!」 中井出「え?いや俺そんなこと知らんかったけど」 憩  「責任っ……取りなさいっ……!!     両親が死んだと聞いてから……立ち上がるまでにどれだけ苦労したと……!」 中井出「いやそんなこと言われたってそれも知らんし」 憩  「〜〜〜…………連れ去りなさい……」 中井出「へ?」 憩  「わたくしをっ……ここから連れ去りなさいと言っているんですわ!!」 中井出「連れ去るって……」 キョロキョロと辺りを見渡す。 しかし周りには人が居ない。 さらに言えば遠くの方で猛者どもが騒ぎまくってる所為で、 他の客は悉く出て行ってしまっているようだ。 普通ならかなり戸惑って、あーうーいやそのう、とか言ってしまうんだろうが。 しかしこの博光。 どうしたものか、とか考える以上に連れ去るのも面白そうだとあっさり決断。 中井出「よし攫おう」 憩  「えっ……?」 そのあっさりとした返事に逆に戸惑うお嬢を抱える。 どんな感じにって、そりゃもちろん、米屋が米袋を抱えるように……なぁ? 憩  「きゃっ……!?ちょっとあなたっ……もう少しやさしく出来ませんの!?     これだから野蛮な男はっ……!!」 中井出「うーわー態度太ぇ」 自分で攫えと言いながらこの反応はどうか。 だがこの博光、実行すると言ったら実行する。 中井出「セット───AGIにポイントを振り込み、一気に走る!!」 憩  「えっ───あ、きゃああああああああああああああっ!!?」 シュゴオファアアと全力で走ると、その風圧に驚いたお嬢が絶叫。 だが当然の如く無視する。 何故なら、ここはヒロラインと違って障害物がありすぎるから。 他のことに意識を取られていると、 人身事故急ビッグバンタックルを完成させてしまいそうだからドゴォン!! 声  「ギャォアアアアーーーーーーーッ!!!」 声  「ヒィッ!?永田が急に吹っ飛んだ!」 声  「どうしたんだ永田!ヒィ!まるで人身事故にでも遭ったかのようにぐったりと!」 声  「永田!?永田ァーーーーッ!!!」 …………。 憩  「ちょ、ちょっと……!?今の……!」 中井出「思ってた矢先にやっちまったい……」 だが無視して走る。 このミッションは必ずやりこなさねばならんのだ。 だって面白そうだし。 そう、理由なぞそれで十分なのだ。 そんなわけで俺は速度を落とさず、とっとと店を出ると……何処に行ったもんか。 ああいや、あそこでいいかあそこで。 ───……。 ……。 そんなわけで、辿り着いたのは蒼空院邸。 憩  「ここは……櫻子様のお家……?」 で、辿り着くと驚き顔のお嬢。 ハテ、知っているのか? 金持ち繋がりってやつ? 憩  「ちょっとあなた?どうしてわたくしをここに連れて来ましたの?」 中井出「落ち着ける場所がいいかなぁと。なに、他の場所がよかったと?」 憩  「べつにここが悪いと言っているわけじゃあありませんわ!」 いちいち怒鳴らなきゃ話せないんだろうか。 ともあれ俺は柵状の大きな門を開くと、そこへお嬢を促した。 いや、それ以前に庭の先のテーブルで櫻子さんがティーを楽しんでいたんだが。 櫻子 「あらあら、お帰り博光さん。あら?その子……」 憩  「お、お久しぶりですわ、櫻子おばさま……わたくし、憩です」 櫻子 「あらあらまあまあ、殊戸瀬さんのところのお嬢ちゃんじゃないのっ。     あらあらいいのよおばさまなんて、こんなおばあちゃんを捉まえて、いやだわ」 憩  「そんな、櫻子おばさまはまだまだお若いですから……」 櫻子 「今日は博光さんと一緒に遊びに来てくれたのね?嬉しいわ。     ちょっと待っていてね、すぐにお茶の用意をしますからね?」 憩  「あ、そんなお構いなくっ───」 櫻子 「子供がそんな遠慮しないの。さ、ここに座っていてちょうだい?     博光さん、しばらくお話の相手をしてあげていてちょうだい。     普段から堅苦しいところでしか会えなかったから、     せっかくだし思い切り頑張っちゃうから」 中井出「了解です、櫻子さん」 そそくさと、しかしうきうきした表情と身振りで櫻子さんが屋敷の中に消えてゆく。 うん、やっぱりいいもんだ。 ご老人にはいつまでもああして元気でいてもらいたい。 憩  「あなた……まさか蒼空院の……?」 中井出「へ?やー、違う違う、友人がここに住んでるってだけだって。     その縁でな、ほら、櫻子さんって妙に面倒見がいいだろ?」 憩  「…………他の企業の人なんて嫌いですわ。     まず儲けることしか考えてなくて、そのためにはどんな卑劣な方法でも手段でも、     容赦無用で実行してくる……そんなところが大ッ嫌い……。     でもそんな中で、櫻子さんだけはとてもやさしいから好き……ですわ。     両親が亡くなって、子供二人が残されて……。     そうなった途端にわたくしたちのグループを小馬鹿にしたように見下して……」 中井出「ははははは」 彰利 「そいでさー」 憩  「お聞きなさいっ!!───っ!?誰ですのあなたは!!どこから!?」 彰利 「ヤアボクアキトシ」 中井出「お嬢が俯いてる時に空から降ってきたぞ」 彰利 「いやあ、悠介から逃げてる最中に前方不注意で     夜華さんにウェスタンラリアットをキメちゃってね?     殺されるかと思ったんで全力で転移したら座標誤っちまって、大空に転移ですよ」 中井出「おおそりゃ災難」 ていうかウェスタンラリアットな時点で狙ってやったようにしか聞こえない。 彰利 「で?誰コレ」 憩  「なっ……わたくしをコレ扱いっ……!?」 中井出「ああ、コレはアナカリスの娘で殊戸瀬憩嬢という」 彰利 「アナカリス───なるほど《ニヤリ》」 中井出「フフフ……そういうことだ《ニヤリ》」 その一言で話が通った。 ようするに俺達が丘野くんのことを知っていることは内緒さ、ということ。 何故アナカリスかって、丘野くんの変身後の姿がアナカリスだからだ。 彰利 「そっかそっか、シエル先輩の娘か」 憩  「なにを言っていますの!?わたくしの両親は眞人と睦月!     そんな名前ではありませんわ!!」 中井出「ははははは」 彰利 「そいでさー」 憩  「聞けと言っているのが解らないんですのぉおおおおっ……!!」 中井出「《ギュギュウウウ!!》アオア〜〜〜ッ!!!」 何故か彰利を完全無視して俺の首だけを絞めるお嬢が居た。 もちろんそんなに苦しくはなかったので、 体が消えかかっているケビンマスクの真似をして苦しさをなんとなく演出。 それを見た彰利が盛大に笑っていた。 ───……。 それからしばらくして戻ってきた櫻子さんの手には、櫻子さん特製イチゴタルトがあった。 そう、あの精霊たちの究極好物とされている特製ドグシャアッ!! 悠介 「ぐあっはぁあああっ!!?」 憩  「ひあぁああっ!!!?」 彰利 「………」 中井出「………」 突然、晦が空から降ってきた。 ものの見事に頭からだ。盛大にドゴォンとバウンドしてた。 彰利 「悠介……キミにそげな趣味があったなんて……」 悠介 「急に精霊たちが無理矢理転移を実行したんだよっ!!     なんなんだよ急に!!……あ〜……いい、解った……」 首を痛めたのか、その部分に手を当てながら起き上がった晦。 そんな彼はテーブルに置かれたイチゴタルトを見ると、 今の状況をあっさりと納得してしまったようだった。 憩  「…………!」 と、そんな晦を見てカタカタと震えるお嬢が一人。 ……まあ、そりゃあ急に空から降ってくれば誰だって─── 憩     「な、なんてステキなモミアゲ!        こんな美しいモミアゲ……見たことがありませんわ!」 悠介    「よしいい度胸だそこ動くなこの野郎……!!」 彰利&中井出『ちょおっと待てぇえーーーーーーっ!!!』 ががっしぃいっ!! 彰利 「待て!落ち着きめされい!     こげな小娘相手に殺気振りまいたら大変なことになるべや!」 中井出「つーかお嬢!こいつの前でモミアゲの話題厳禁!!」 憩  「何を言っていますの?わたくしは正当な意見しか言っていませんし、     このモミアゲは褒めるに値する素晴らしさを持っていますわっ!     考えてもごらんなさい、この方からモミアゲを取ったらどうなります?」 彰利 「───………………誰だてめぇ!!《バゴルシャア!!》ギョアアーーーッ!!」 中井出「ヒィッ!正直な意見を言った彰利が一撃で《バゴォ!!》ギャアーーーーッ!!」 彰利が殴られた時、大概口が軽いなぁと思った矢先に俺も殴られた。 正直な意見って言った時点で、俺もそれを認めてるようなもんだもんなぁ……。 でも本当、晦からモミアゲとるともうバランスが悪いのなんの……。 もうツゴモリっていうよりはシゴモリって感じになると思う。訳解らんが。 憩  「このバランスだから素晴らしいのですわ!     このモミアゲがあなたを象っているといってもいいくらい!     ああっ!それにしてもなんて美しいモミアゲ!」 悠介 「ごおおおお……!!《メコッ……ズズズ……!!!》」 彰利 「ギャアだめぇええ!!一般人の前で神魔竜化はまずい!!     そして彼女が言ってる言葉は何ひとつ間違っちゃいねー!!」 悠介 「大丈夫だ……力の真はノートに預けてあるから……な?」 中井出「な?じゃねぇーーーっ!!     そして確かにお嬢は何ひとつ間違ったこと言っちゃいねぇーーーっ!!」 悠介 「───……」 彰利 「ア」 中井出「ア……」 そこまで言って、自分たちが何を言い、なにを肯定してしまったのかに気づいた。 やがて俺と彰利の頭に伸びてくる魔手を前に、 俺達は震える体を押さえきれずにとうとう叫んだ。 中井出&彰利「ア……アア……ヴァーーーーーッ!!!!」 そのあとはもうこれでもかってくらいボッコボコ。 抵抗を試みたものの、俺はもちろん彰利も久しぶりの神魔竜人な彼の動きに付いていけず、 もうほんと悲しくなるくらいボコボコにされた。 ───……。 ……。 彰利 「グ、グウウ……!」 中井出「ムムウ……!!」 やがて目を覚ました時、既にタルトの姿はなく…… 俺と彰利は櫻子さんと笑顔で話すお嬢の姿だけを確認すると、小さく溜め息を吐いた。 彰利 「結論……やっぱ悠介って神魔竜人の時の方が手に負えねぇ……」 中井出「なんとなく俺もそう感じた……」 まるで庭に撒かれた種のように倒れていた俺達は、 のそりのそりと起き上がると互いに反省点を探した。 そこで気づくのだ。 互いの協力が足りなかったと! 中井出「よっしゃあ!ならば今度は協力してヤツをぎゃふんと言わせてやるのだ!」 彰利 「よっしゃあ!きっとヤツは今、自室で優雅にくつろいでるに違いねぇ!     俺達をこんなにして自分は休むなど!グワバババ許せ〜〜〜ん!」 僕らの心の巴里にシャンドラの火が灯る! さあいこう!僕らの力を彼に見せ付けるために! ───……。 どごぉーーーんっ!! 中井出&彰利『たのもぉーーーーーっ!!!』 そして僕らはここに来た! そう、晦ルームに!当然視線の先には晦が居る! 悠介 「おっ───」 畳の上で座禅を組んでいた晦は俺達の気迫を受け取るとゆっくりと立ち上がり、 真っ向から受け止める気満々で剣ではなく拳を構えたッ!! 中井出「いくぜウォーズ!タッグフォーメンションAだ!」 彰利 「待っていたぜそいつを!」 悠介 「いや……お前ら来たばっかりだろが」 彰利 「う、うるせー!ここに来る前から待ってたんだよ!!」 中井出「見よ!これぞタッグ───協力バトルの真髄!タッグフォーメーションA!!     まず肩に背負ったウォーズをタワーブリッジで曲げてェエエエエ!!!」 彰利 「《ゴキベキバキゴキ!!》ウギョァアアーーーーーッ!!!     中井出!中井出!STR!STR下げて!死ぬ!マジで死ギャーーーーッ!!!」 中井出「そして投げる!!いくぞウォーズ!!ロォーーーリングベアクローーーッ!!」 晦に向け、散々曲げた彰利を投擲する!! すると彰利がその遠心力を利用して攻撃力が上がったベアクローで攻撃を─── 彰利 「グビグビ……」 ……気絶していた。 飛翔しながら気絶している彰利弾は、ヒョイと晦に避けられるとガッシャアアと窓を破壊。 大空へ羽ばたき、 やがて庭を越えると通りかかったトラックにドグシャアと撥ねられて電柱に激突した。 中井出「………」 悠介 「………」 中井出「…………将棋でもするか……」 悠介 「そうだな……」 見なかったことにした。 Next Menu back