───僕らの提督/社長への道───
【ケース33:晦悠介/マケドニア兵】 ───さて、それから。 悠介 「あー……まあそんなわけで。     強硬手段の一切が力ずくで止められた事実を現実として受け止めたいと思う。     意見のあるヤツ───というか、死にたいヤツは前に出てくれ」 総員 『サー・ノォサーッ!!』 ノート『人聞きの悪いことを言うなマスター。反対意見者を殺すような真似をするか』 総員 『信じられません!サー!!』 ノート『汝らな……』 世界の精霊は額に手を当てながらしかめっつらをしている。 ともあれ我ら原中生+知り合い仲は伊藤養家堂前を陣取る感じで喚いていた。 はっはっは、民の視線が痛いなぁくそ。 悠介 「ところで彰利。なんで原中のことを自分を含めて呼ぶ時は     『我ら』って言いたくなるんだろうな。べつに『俺達』とかでもいいのに」 彰利 「なんでってそりゃ……なんでだろ」 不思議だった。 悠介 「まあいいか。彰利、そっちの回復は終わったか?」 彰利 「オウヨ、とっくに。そっちは?」 悠介 「ああ、終わった。いい加減騒いでないで中に入るか。     通行人の視線を欲しいままにしすぎてる」 彰利 「ほっほっほ、今になっても民の視線というか、     知り合い以外の視線には慣れんのかえ?」 悠介 「ほっとけ」 心を許した相手の視線以外が苦手なのは、正直誰だって同じだろう。 ただ俺の場合、それが他人のそれよりも異常にあるだけだ。 ……と、俺はそう思ってる。 悠介 「もういいだろ?中に入ろう」 彰利 「OK。提督ー、そっちの準備は万端かえー?」 中井出「おー、大丈夫だー。それではヒヨッ子ども!覚悟はいいな!?」 総員 『サー・イェッサー!!』 中井出「では突貫!」 総員 『ハワァアアーーーーーーッ!!!!』 やがて駆け出す───ことはせず、ガラの悪い不良どものように猫背状態で闊歩する俺達。 原中大原則ひとつ、『行動を起こすときは普通っぽくはしないこと』。 その一環なのであまり気にしてたら頭が痛くなる。 どうせすぐに普通に戻るから。原中的の普通に。 とか考えていると、ほらみろと言わんばかりに行動発生スイッチを発見。 稲岬から月詠、昂風の街を探してみてもここ以上に高い建物は無いとされる伊藤養家堂。 当然エレベーターもあり、猛者どもはそれに目をつけてニヤリと笑ったのだった。 この時点で原中の猛者どもがなにをしようとしているのかが解ってしまうあたり、 俺もつくづく原中であることを思い知らされてしまうのだった。 【ケース34:弦月彰利/知ると運命が変わるらしい】 オガー……。 父親 「ふ〜、いっぱい買ったなぁ」 子供 「パパ、プレゼントありがと〜」 母親 「よかったわね、大切にするのよ?」 子供 「うんっ」 父親 「さてと、一階はと───ん?なんだこれ……」 母親 「どうしたの?あなた」 父親 「いや、階数ボタンの下に妙なマークのボタンが───」 ポッ。 子供 「あれ?触ってないのに光ったよ?」 父親 「ま、待て。若い頃、これと似たようなマークをコマーシャルで見たような……」 母親 「そ、そういえば……あれは確か、あなたとK−1を見ていた時に───」 オガー…… 総員 『クリスタルゥーーーーーーーーッ!!!!!』 父親 「おわぁあっ!!?」 母親 「ひぃいっ!?」 総員 『ク!リ!スッ!タルゥーーーーーーッ!!!!』 父親 「そ、そうか!思い出した!これは───このマークは!」 狭いエレベーターの中、一組の家族が困惑する空間へと叫びつつも進行する。 子供 「うわぁあん!!狭いよパパーーッ!!!」 父親 「息子よーーーっ!!」 中井出「クリスタルゥーーーッ!!」 麻衣香「クリスタルゥーーーッ!!」 これ以上は入らないくらい詰めてなお入る。 もちろん家族の目の前で大口を開けて目を見開き、『クリスタル』を叫びつつ。 丘野   「クリスタルゥーーーッ!!」 田辺   「クリスタルゥーーーッ!!」 彰利&蒲田『クリスタルゥーーーーッ!!!!』 雪音&凍弥『クリスタルゥーーーーッ!!!!』 総員   『クリスタルッ!タルッ!タルゥーーーーッ!!!』 父親   「うおぉうるせぇえーーーーーっ!!!!       耳元で喋るなぁああーーーーーーっ!!!!!」 もちろん父親がキレてもお構い無し。 目の前やら耳元やらで絶叫し、重量オーバーのブザーが鳴ろうが無視して絶叫。 やがて少しずつ人垣を流し、家族たちをエレベーターから押し出した。 父親 「ぷはぁっ……!な、なんなんだキミたちは!!     こんなことをして!訴えてもいいんだぞ!!」 彰利 「クリスタルゥーーーーーーッ!!!!」 丘野 「クリスタルーーーーーッ!!!!」 中井出「クリスタルゥーーーーッ!!!」 凍弥 『タルッ!タルッ!タルッ!タルッ!タルッ!!』 総員 『クリスッ!タルッ!!』 父親 「ど、どうかしてる……!もういい!行こう、母さんに息子よ、階段から───」 ……お客人たちはそのまま呆れ顔で去っていった。 彰利 「うむ、近頃の者どもは     どいつもこいつもエレベーターやエスカレーターなどを使う。     やはり階段を使わねば」 丘野 「エレベーター利用客が来るまで張り込んでた甲斐があったでござるな!」 中井出「おーい、あっちで晦が店員に怒られてるぞー」 彰利 「ザ・シカト!!」 中井出「鬼だなぁ……」 丘野 「提督殿!三階でお客がエレベーターに入ろうとしてるでござる!!」 中井出「なにぃけしからん!行くぞヒヨッ子ども!!」 総員 『Sir(サー)YesSir(イェッサー)!!』 悠介 「って!おいお前ら!これ以上人の手間を───」 総員 『突貫ーーーッ!!!』 悠介 「ま、待てコ───!!」 店員 『お待ちなさい!!まだお話は終わっておりませんことよ!?』 総員 『そういうわけだ!頑張れスケープゴート!!』 悠介 「てめぇらぁああああああっ!!!」 我らは人々の健康のために駆け出した。 お客様の笑顔が店員の幸せです!店員じゃねぇけど別にいいや!楽しいし!! ───……。 ……。 彰利 「クリスタルゥーーーーーーーーッ!!!!」 中井出「クリスタルゥーーーーーーッ!!!!!」 店員 「ンマァアーーーア!!なぁにやってんザマスかあなた!!     いい歳をしてこんな悪戯ばかりするなんて、もう絶対許せないザマスよ!?」 悠介 「ち、違う!俺じゃない!俺じゃないんだぁっ!!!」 ───。 丘野 「クリスタルッ!!タルッ!タルゥウウーーーーーーッ!!!!」 店員 「ンマァーーーア!!何度言わせるんザマスか!?     あなたいっぺん死んでみるザマス!?」 悠介 「だぁっ!!違うっつーとるだろうがっ!!信じ───って!お前らまた……っ!」 彰利 「クリスタルゥーーーーーーッ!!!!」 丘野 「クリスタルーーーーーッ!!!!」 中井出「クリスタルゥーーーーッ!!!」 凍弥 『タルッ!タルッ!タルッ!タルッ!タルッ!!』 総員 『クリスッ!タルッ!!』 店員 「てめぇやっぱ許せねぇザマス!こっち来ォ!!」 悠介 「なんで俺だけぇええーーーーーーーーっ!!!!!」 ───……。 ……。 彰利 「えーと……悠介が捕まっちまったので、     クリスタルはここらへんにしておこうと思います」 総員 『悪いことしたなぁ……』 職員たちが集う部屋…… 関係者以外立ち入り禁止と書かれたプレートの奥に連れて行かれた悠介を思い、 我ら原中生+知り合い仲の者たちは悲しみの表情をしていた。 面倒ごとは悠介に押し付けるとは言ってたものの、まさか捕まるとは思わなかったしなぁ。 彰利 「んじゃあ、こうして待ってても時間の無駄だし……コーディネイトしに行くか」 中井出「親友に『時間の無駄』とまで言われてるし」 丘野 「南無。晦殿、せめてありがたい説法を我らの分まで堪能してくるでござる」 喝。と誰かさんのように言って、丘野くんは歩き始めた。 もちろん三階にある洋服店目指してだ。 遥一郎「あ、俺ここで晦のやつ待ってるから」 ノア 「ダメです」 遥一郎「や、即答でそう言われてもな。     いいから行ってろって。あとで晦と一緒に合流するから」 ノア 「ではマスター、わたしもここに」 遥一郎「大却下」 ノア 「それはわたしにお暇を与えるということですかっ───!?」 遥一郎「違うっ!!───サクラ、GO」 サクラ「はいです」 ガシィッ!! ノア 「───なんの真似ですか、サクラ」 サクラ「上に行くです」 ノア 「お断りします。わたしはマスターの傍に」 コキンッ!! ノア 「うきっ!?」 ちっこいメイドさんの首が恐ろしい方向に曲がった。 それとともに、くたっと力を無くして倒れるノアさん。 ……死んでおらんよね? 彰利 「まあいいさね、行きましょうか」 中井出「ほいきた」 丘野 「それでは最後に晦殿の冥福を祈って」 総員 『南〜無〜』 南無 『呼んだほね?』 彰利 「呼んどらんから勝手に出てくるんじゃおへん!!」 ゾリュンッ!! 南無 『ほねぇええええーーーーーーーーっ!!!!!』 勝手に出てきてた南無を黒で吸収。 なにやら断末魔みたいな声出してたけど、どうということもござんせん。 さて行きますか。 ───……。 ……。 蒲田 「ふむふむ……これはどうだろう」 丘野 「いやいや!やはりここは忍装束でござるよ!!」 中井出「ここは無難にクラシックな着物を……」 田辺 「意表をついてパジャマルックはどうだ?」 彰利 「いや、ここは着ぐるみあたりで」 総員 『呪われるからダメだ』 彰利 「うわヒッデェ!!」 ゼット「どうでもいいが、遊ばれているだけのようにしか思えん……」 凍弥 「どうでもいいなら構わないだろう」 柿崎 「グッジョブ!」 蒲田 「ところでさ、デートは結局どうなったんだ?」 丘野 「おなご衆は化粧品やアクセサリを身に行ったでござる。     こういう場所はデートには向かないということでござるな」 鷹志 「まあたまにはいいんじゃないか?男同士や女同士ってのも」 彰利 「四六時中一緒に居るわけにはいかんもんね。     というわけで西部劇風のゼットの出来上がり」 ジャジャーーンと、月奏力で効果音までつけての紹介。 皆様の視線が一点に集中する中、その視線の先にはガンマンのようなゼット。 もちろんテンガロンハットも被せてあります。 凍弥 「おお〜、ラッパズボンだ」 鷹志 「ラッパズボンだなぁ〜……」 柿崎 「正直な話……とんでもなく似合わないな」 彰利 「うん、俺も試着させる前にそう思った」 マゴシャア!! 彰利 「へぶるぇえええーーーーーーーーーっ!!!!!」 ゼット「侮辱しているのか貴様……!!」 素直な一言を口に出した刹那、ボクは空を飛んでおりました。 おお……この拳の破壊力……まさに国宝級である……。 彰利 「キ、キミねっ……!!ちったぁ加減して殴りたまえよ!!     一瞬顔だけが飛びそうになったよ!?そうなったら俺死んでるよ!?     もし俺が常に黒を発動させてなかったらマジで死んでるよ!?」 中井出「あぁ、そういや彰利って常に死神の状態で過ごしてるんだっけ。     確か人間の時の状態があまりにも弱かったから、だったっけ」 彰利 「スッピーの野郎が俺の能力の全てを死神状態じゃなけりゃ発動出来ないようにしや     がったのはキミたちも映像で見たでしょう!」 中井出「や、一息で言われてもな」 彰利 「と〜もかく!あの時の効果がまだ続いてるんじゃよ!     だから俺っちは可能な限り、普段は死神の状態で過ごしてんの!」 丘野 「死神状態ってことは、常に黒状態ってことでござるか?」 彰利 「『行使可能』って程度のレベルじゃよ。     最大限に行使するならやっぱり鎌の骨子は外せんけど」 でも、だからって強い力で殴られれば首は飛びますし、もちろん痛いので勘弁ノリスケ。 丘野 「というわけで忍装束にしてみたでござる!!」 総員 『ほんとにあるのかよ!』 店員 「東西南北、あらゆる場所の服を用意した伊藤養家堂服店に無い服など無いザマス」 丘野 「驚いたことに『鎖帷子』(くさりかたびら)
まであるでござるよ!!」 総員 『ここ何処!?日本!?それともドラクエの防具屋!?』 店員 「ここは大会社、殊戸瀬エレクトロニクス傘下、伊藤養家堂ザマス。     揃えられないものなど皆無ザマスことよ!!」 丘野 「え?そうなんでござるか?」 総員 『自分の会社の傘下店のことくらい覚えとけタコ!!』 丘野 「すこぶる申し訳ないでござる……」 彰利 「つーかいつまで忍者言葉使うんだ?」 丘野 「気に入ったので使い続けるでござる」 彰利 「………」 まあなんとなく、そうなるんじゃないかとは思ってたけど。 などと丘野くんと話していると、ふと殊戸瀬が小さく言葉を発した。 殊戸瀬「知ってる?ここ最近、こういうデパートとかに爆弾仕掛けるお馬鹿が居るって」 ええ、それはそげな言葉でした。 もちろん我が家は新聞なんぞ取ってないから解りませんが。 凍弥 「お、それなら知ってるぞ?確か名前は『山崎』だったな」 鷹志 「ああアレだな?俺も知ってる。確か以前捕まったくせに脱獄したとか」 柿崎 「しかも脱獄回数これで4度目」 彰利 「爆弾魔で山崎……しかも脱獄常習犯って……まるでワイルドハーフですな」 雪音 「あははー、まったくだねー」 彰利 「案外この伊藤養家堂に来てたりして」 総員 『あぁ〜〜っはっはっはっはっはっは!!!ドゴォオオオオオオオンッ!!!!!! 総員 『ほぎゃぁああああああああっ!!!!』 想像は的中したようでした。 声  《ふはははは……!!どうだ雑草どもぉ!!俺は爆弾魔の山崎だぁっ!!     このデパートに爆弾を十個ほど積んでやったぞぉ!!     死にたくなけりゃ喚いて逃げ惑え!その姿を俺に見せて───あでっ!     な、なんだ!?瓦礫が───し、しまった!こっちにも被害がっ……いでっ!!》 総員 『極馬鹿だ……』 いきなり登場した馬鹿者に、我ら原中生は頭を痛めた。 その周りでは人々がギャースカ喚きながら逃走。 エレベーターはさっきの衝撃で故障しているらしく、皆様一斉に階段から降りてゆく。 が───さすがに人数が多すぎる。 皆様それぞれが死にたくないと思っているため、他人のことなど後回しだ。 彰利 「……どうする?我らも死に際の恐怖を体験してみる?     キャー、とか言って皆様と一緒に階段下りるとか」 中井出「つーか……ここって普通、そうするべき事態じゃないのか?     ヒヨッ子ども、なんだってお前らそう冷静なんだ?」 丘野 「や、正直ドラゴンと戦う映像を見るより緊迫感が無いでござる」 総員 『以下同文!!』 そりゃそうだが。 とはいえこのままだと天井に潰されてグシャーリだし。 彰利 「まあ大丈夫かね、山崎さんが起爆スイッチ押さない限りは。     この様子だとまだまだ崩れそうにないし───」 声  《ああもうめんどくせぇ!てめぇらもう潰れちまえ!!》 カチンッ!!───なにやら、とても物騒な言葉とともに嫌な音が聞こえました。 途端、恐怖に絶叫する声があちこちから。 丘野 「やあ、これは一大事でござるな」 鷹志 「だったらもう少し慌てたほうがいいと思うが」 凍弥 「寂しい独身生活だったな、柿崎」 柿崎 「肩叩いてしみじみ言うなよ!!」 凍弥 「寂しい独身生活だったな、馬鹿」 雪音 「わ、わたしは結婚なんか出来なくていいんだもん!!」 凍弥 「寂しいヤツよ……」 雪音 「うぅうう……まゆちゃぁあああん……」 凍弥 「そうして、郭鷺に抱きつく観咲を見て、少し複雑な気持ちになる鷹志であった」 鷹志 「妙なナレーションつけんな!!」 柿崎 「ほほう?では複雑な気持ちにはなってないと?」 鷹志 「……な、なってます」 凍弥 「……なんで敬語なんだ?」 彰利 「知らんよ?」 ドガシャドッゴォオオオオオオンッ!!!!! 総員 『ほぎゃぁああああああああっ!!!!!』 などと、肝っ玉が胡坐かいて据わっているような会話をしていた我らに、 先ほどとはまた違った衝撃が訪れた。 窓ガラスは一瞬にして割れ、床に亀裂が走り、天井が軋み、壁が割れる。 それでも今の衝撃は一発だけだ。 残りあと八発。最初の一撃目が十発中の一発じゃないとしたら、残り九発だ。 一発でこの威力なら、残り八発も爆発しないうちに伊藤養家堂は潰れることでしょう。 中井出「あー……そろそろヤバいかなぁ」 丘野 「そろそろ非難するでござるか?周りの方も大分落ち着いてきたでござるよ」 凍弥 「おお、そういやもう誰も居ないなぁ」 来流美「でも下のほうはまだ騒がしいわよ?」 凍弥 「どうせ出口あたりで詰まってるんだろ?ところで晦と穂岸はどうする?」 彰利 「さあ……」 ……。
【Side───晦悠介】 遥一郎「おーい、無事か晦ー」 悠介 「ん……ああ、穂岸か。無事もなにも、ほら」 チャラ……と、腕につけられている手錠を見せる。 遥一郎「お縄についたのか?」 悠介 「たわけ、『様子見てくるから動くな』って、     こうしてテーブルに括り付けられてるだけだ」 遥一郎「で、その様子を見に行った店員は?」 悠介 「戻ってこないな。逃げたんじゃないか?」 遥一郎「……トルネコさんか」 悠介 「トルネコさんだなぁ」 誰だって自分が一番可愛いらしい。 【Side───End】
彰利 「まあ悠介なら大丈夫だろ。俺は彼を信じてます。     というわけで、さっさと出ちまいますか。転移あたりで」 丘野 「いや、ちょっと待ってほしいでござる」 彰利 「む?どうした丘野くん」 ふと、丘野くんが真剣な表情で俺を見た。 そして─── 丘野 「実はちと提案があるでござる。     このまま、拙者たちは死ぬというのはどうでござろう?」 彰利 「どう、とは?本気で?」 丘野 「もちろんあとで復活させてもらうでござるが。     こっちの暮らしも順調で、皆の子供も大きくなったでござろう?     ならばそろそろ、こんな事故を利用して我らの死体を発見してもらい、     さらには我らは空界へ移住をと───」 彰利 「や……あたしゃ別に構わんけど、ええの?     家族とは会わないことになるんじゃよ?」 総員 『わたしは一向に構わんッッ!!!』 彰利 「うわぁ……家族思いじゃない親だこと……。なんなら子供たちも連れて行く?     その場合、キミらの家系図がこの世界で途絶えることになるけど」 総員 『大丈夫!     こんな日が来るであろうと、処世術ばかりを学ばせた!』 ……鬼ですな。 丘野 「というかでござるな、我らの子供たちは皆が皆知り合いなのでござる。     それはもう、ほぼ全員が家族だと言えるほどの仲でござる。     ならば、どんな苦難が降りかかろうとも皆でなんとかしてゆくでござるよ」 彰利 「ほほう……ではその心意気を受け取って貴殿らの身体の時間を元に戻して、と。     んじゃ、最後に質問───」 ゴコッ───ゴバァアアアアンッ!!!! 彰利 「死ぬのは怖いですか?」 総員 『すっげぇ怖ぇええーーーーーっ!!!!!ゴガシャァアンッ!!ドゴッ!ゴッコォオオオンッ!!!! ───……ゴシャッ……パラパラ…… 【ケース35:霧波川柾樹/ショッキング】 ───……。 テレビ《今日未明、伊藤養家堂が爆弾魔に爆破される事故が起きました》 三人 『ブフゥウウーーーーーーッ!!!!?』 遠くの空に夕日が落ちる頃、俺と豆村と刹那は飲んでいた飲み物を盛大に吐き出した。 伊藤養家堂って……母さんや叔父さんたちが出かけた場所じゃないか……!! テレビ《調べによりますと、怪我人はおらず、ただ死者が数十名に及び───     所持品による身元では殊戸瀬エレクトロニカルカンパニー従業員が大半、     そして人気店、『友の里』従業員大半であることが判明》 柾樹 「っ───!!」 背筋が凍った。 目の前が真っ暗になって、何も考えられなく───…… え……?母さんが……みんなが……死……? 凍弥 「おー、テレビに映ってる映ってる」 来流美「自分の死亡報告見るのって物凄く複雑な気分ね……」 柾樹 「うゎぉえいぁあぁあああああっ!!!!?」 豆村 「……ま、どうせ生きてるだろうとは思ったけど。     親父や悠介さんが一緒なのに、爆発くらいで死ぬわけないだろ」 刹那 「それって一般的な想像からは絶対に想像出来ない事態だって解ってるか?」 柾樹 「な、ななな……なん……っ!?」 来流美「はぁ、親が生きてるってのになんて顔してんのあんたは。     それともなに?わたしには死んでほしかった?」 柾樹 「うっ……うわぁああっ!!母さぁあああん!!」 ドグシッ!! 柾樹 「アウチ!!」 来流美「錯乱しないの。母親に抱きつく歳じゃないでしょが」 抱きつこうとしたところを喧嘩キックで止められた。 あの……母さん。もうちょっと止め方ってものがあるのでは……? 豆村 「で、タネはどんなん?」 彰利 「あの死体は全部俺の“黒”で象ったニセモノじゃよ。     それに色をつけて死体っぽく演出したってわけよ。     皆様が素直に『死ぬのが怖い』ことを認めてくれたので、直死は避けました」 丘野 「怖くないと言ってたらどうなっていたでござるか?」 彰利 「む?あの黒と今のキミが入れ代わってただけじゃけど?」 総員 『正直者でよかった……』 喧嘩キックをされた腹を押さえる俺をほっぽって、 リビングにゾロゾロと集まっていた皆様は安堵の溜め息を吐いた。 まあ、それはそれとして─── 柾樹 「えーと……ところで悠介さんと穂岸さん……だっけ?その人は?」 総員 『あ゙……』 柾樹 「え?」 部屋に満たされていた安堵空間が一瞬にして暗転した。 柾樹 「あ、あの……一緒、じゃ……なかったんですか……?」 総員 『………』 声  《───……です。現場からお伝えし───あっ!た、大変です!!     生存者です!生存者が居た模様です!!》 柾樹 「!?」 生中継のテレビからの声に、思わず振り向いた。 それにはその場に居た全員が反応して、画面にくぎづけになる。 そんな中……瓦礫を片手で押し上げて、 穂岸さんを庇うように立ち上がる、瓦礫から生まれた悠介さんが───!! 声  《信じられません!!瓦礫のほぼ中心から出てきました!     ところどころに打撲の痕があるようですが、目立つような傷は無いようです!     ぶ、無事です!生存者が二名確認されました!!》 などというマイクマンの絶叫の中、救護班らしき人たちが悠介さんと穂岸さんに駆け寄る。 けど悠介さんはそれを拒否し、穂岸さんに肩を貸して歩き出す。 声  《……?なにか揉め合っているようです。     病院に行くのを嫌がっているような───え?     あ、はい、出来るようならあの少年に話を……?     えと、どっちの少年でしょうか。……はい、はい、……モミアゲの長いほうの?》 ギロォッ!! 総員 『ヒィッ!!』 モミアゲが長いほう、とマイクマンが喋った途端、 カメラのほうに物凄い形相で振り向く悠介さんに、 思わずその場に居た全員が悲鳴を上げた。 ゼットという人と、いつの間にか居る……映像の記憶が確かなら、 無の精霊スピリットオブノートとかいう人は悲鳴をあげなかったけど。 当然、画面も大きく揺れた。 カメラを持っている人もよっぽど驚いたんだろう。 ギシャアと擬音が鳴りそうなくらいの眼光を見て、 カメラマンがマイクマンというかリポーターから数歩離れてゆく。 こっちを向いているリポーターは当然、後ろの眼光など気づく筈も無く…… ゆっくりと、怒りとともに死神側へと変異しながら近づいてくる悠介さんに気づきもせず。 やがて、真紅眼で銀髪の悠介さんはリポーターの頭をムンズと掴むと─── 声  《ひあっ!?な、ななななんだキミ!なにをするんだ!離し───》 悠介 《すぅうう……はぁあっ……!!     あのな……!人をモミアゲで区別するのはやめろ……!》 ───……なにをするでもなく、ただ忠告をした。 彰利 「ややっ!?抑えおった!!」 中井出「信じられん!あのモミアゲ王が!!」 彰利 「つーても、俺が言ってたら絶対空飛んでたんだろうなぁ……」 中井出「そりゃお前、それだけお前が晦にとって特別ってことだろ」 彰利 「モミアゲ言っただけで空飛ぶ特別ってなんだろうなぁ……。     まあ遠慮が無いって意味では望むところなんだけど」 などと彰利さんたちが言い合ってたその時だった。 声  《な、なにを言う!そんな立派なモミアゲを持ちながら誇らないのは》 マゴシャア!! 声  《ブッハァッ!!》 柾樹 「あ……」 二度目のモミアゲを怒り爆発といった感じに叫んだ彼は、 あっさりと顔面に拳を入れられていた。 彰利 「おお、ちゃんと加減してますな」 中井出「つーか二度目でいきなりナックルか。仏の顔もなにもあったもんじゃなかったな」 彰利 「死神モードだし」 声  《ぐぶっ……!き、貴様モミアゲ……!     この俺にこんなことをしてただで済むと思っているのかモミアゲ……!!     お、俺はこの業界では重鎮とも言われている間坂さまだぞモミアゲ……!!》 悠介 《───ふっ……ふ、ふ───ふはははははははは!!!!》 彰利 「あ、やべ……悠介が壊れた」 ノート『予測するに、語尾に故意にモミアゲと付けられたことで、     あの智英とかいう不死身馬鹿を思い出したんだろう』 彰利 「あ〜あ……あの終始悠介を馬鹿にしまくってたモミアゲ馬鹿か……」 清水 「いや、馬鹿にしてたっつーか……あれはただ喋ってただけなんじゃないか……?」 うん、語尾が『モミアゲ』ってだけで、馬鹿にしていたわけじゃあなかった筈。 そこのところは映像できちんと見たから間違い無いと思う。 彰利 「ともあれ……」 中井出「うむ」 ぱんっぱんっ! 総員 『な〜む〜』 その場に居た全員が手を合わせた。 もちろん画面に向かって。 このパターンからいくと悠介さんがどういう行動を取るのかはなんとなく解るから。 悠介 《ふはははははは!!愚言を放つはこの口かぁあああああっ!!!     ローテツ!ハイテツ!!ミドルテツ!!!》 声  《ギエェエエエーーーーーーーーッ!!!!!》 そして。 画面ではただ、モミアゲと発しただけのリポーターが 華麗なる蹴り(テツ)
でボコボコにされていった。 中井出「ローテツハイテツミドルテツって、順序的に蹴り辛くないかなぁ」 彰利 「『キックボクサーマモル』かぁ、こりゃまた懐かしいセリフを」 丘野 「おや?『カメレオン』ではなかったでござるか?」 清水 「『あいこら』じゃあなかったっけ?」 総員 『えーと……まあいいや……』 その場に、どうしてか爽やかな風が吹いた。 まあ……忠告を無視して悠介さん言うところの『愚言』を放った彼にも非はあるだろう。 で、それはそれとして。 柾樹 「それで……叔父さん。叔父さんたちが死んだことにするとして、     店───友の里とかはどうする気ですか?」 凍弥 「ん───よし、こうしよう。鈴訊庵をお前にやる。だから紗弥香と結婚しろ」 柾樹 「ぶはっ!?ど、どどどどういう方程式組み立てたら     そんなトンデモナイ結論が出るんですか!!」 凍弥 「知らん。自分で考えろ」 鷹志 「あ〜、待った。柾樹には俺の旅館をやるんだ。だから悠季美と結婚しろ」 柾樹 「鷹志さんまでそんなっ!!ちょっ……誰かなんとか言ってくださいよ!!」 刹那 「旅館のことは俺に任せろ!!」 鷹志 「お前にゃやらん」 刹那 「ひでぇ!!」 豆村 「そ、そっちのほうはどうでもいいから俺に深冬ちゃんをくれ!!」 彰利 「深冬ちゃんは貴様にはやらん!!」 豆村 「親父の娘じゃねぇだろうが!!」 彰利 「なにぃ、俺はいつだって深冬ちゃんを我が娘のように可愛がってだな」 柾樹 「そんなことより叔父さんや鷹志さんはどうする気ですか!?     稼ぎ口が無くなったらもう生活が───」 鷹志 「ああ、空界で働くってのもいいなぁ。日本料理って好まれるかな」 凍弥 「蕎麦とうどんと天婦羅もちょっと微妙か?まあ楽しそうではあるな」 柾樹 「………」 既に地球……じゃなかった、えーと……地界、だったっけ? 既に地界に住む気はなさそうだった。 鷹志 「まあこれで気兼ねなく真由美と一緒の時間を過ごせるわけだし」 凍弥 「今までが忙しすぎたくらいだ。知ってるかー?     そばつゆ作るのも蕎麦の粉を計るのも煉るのも結構疲れるんだぞー?」 真由美「結構無茶な注文してくる人も居るし、なにかしら文句を言ってくる人も居るし」 由未絵「そういう人を相手にするのも結構疲れるんだよ?」 柾樹 「だだだだからって自分の娘をエサみたいにして店を譲るなんて絶対に駄目!!     俺はそんなの納得出来ないし、そもそも頷きませんよ!!」 鷹志 「ふ〜む……意外と頑固だったんだな、柾樹」 凍弥 「俺は悲しいぞ柾樹。貴様はもっと物分りのいいやつかと……」 柾樹 「そんなものの物分りなんて発達してるほうが信用出来ませんよ!!」 凍弥 「そうか?解りやすいほうがいろいろと気苦労耐えないと思うが」 柾樹 「お、俺はっ!そういうのはちゃんと、     お互いに好き合ってから段階を踏んでですね……!!」 凍弥 「うーわー、晦二世が居る……」 鷹志 「んあ、確かに。まさかこう時代錯誤思考でくるとは……」 来流美「だったらお似合いは深冬ちゃん?」 豆村 「却下却下大却下!そんな意見は通りません!世の中甘くないんです!!」 御手洗「……とりあえずそろそろ気づいたほうがいいよ?     みんな、からかわれてるだけだから」 凍弥 「あっ!こら友よ!せっかくのお楽しみがっ……!!」 三馬鹿『なんだってぇええーーーーーーーっ!!!?』 どうやらからかわれていたらしいことが発覚!! って、そりゃそうだよな、 叔父さんや鷹志さんは自分の家族をダシにして完成する反映なんて喜ばないと思う。 鷹志 「まああれだ、べつに悠季美と柾樹が好き合ってるっていうなら、     俺は喜んで旅館を任せるが」 凍弥 「それについては俺も同感だ。     あの性格で誰かを純粋に好きになることがあるのかどうかは不安だが」 柿崎 「恋愛関連に鈍感なのは父親譲りだしな」 凍弥 「うっさい未婚者」 柿崎 「ほっとけ!!この『雪の降る聖夜には思わず肩を抱き合うような夫婦』めが!」 鷹志 「お前そんなことやってるのか、その性格で……」 凍弥 「ほっとけ!!」 彰利 「ちなみに提督は聖夜というものを、     『七面鳥を生贄にささげ、その血で赤く染めた服を着た老人が      地獄の番犬に引かせたソリで空中を走る祭り』だと思っているらしいぜ」  ざわ…… 中井出「な、なんだヒヨッ子どもその眼は!!     思ってないよ!?俺そんな風に思ってないよ!?」 彰利 「ではどう思ってると?」 中井出「酔っ払って服まで赤くした金持ちが妙に気が大きくなって、     貧しい子供たちにプレゼントをばらまいたことが起源!!」 彰利 「ほう!その心は!?」 中井出「その金持ちの名がクリス・トーマスだったんだ!!故にクリスマス!!」 総員 『な、なんですってぇええーーーーーっ!!?』 彰利 「うぬぅ興味深い!では何故サンタクロースなのか!?」 中井出「うむ!サンタクロースってのはトーマスさんが変身した姿なのだ!!     雪降る聖夜に十字架背負い、雷とともに現れる!!     その名もサンダークロス!!AHHAHAHA!!!!」 彰利 「そんなのサンタさんじゃないやい!!」 中井出「なにぃ、だったらサンタとはどんなものか!?」 凍弥 「あぁ、俺がガキだった頃に鈴訊庵で働いてたにいちゃんの話でこんなのがある」 彰利 「む?では閏璃クン」 凍弥 「その人は俺にこんな歌を聞かせてくれた。     輝くあったっまっの〜♪劉堂さ〜ん〜は〜♪     いつ〜もみ〜ん〜な〜の〜♪わぁ〜らぁい〜も〜の〜♪     でも〜その〜と〜し〜の〜♪ク〜リス〜マス〜の〜日〜♪     サンタのおっじっさんは〜♪言〜い〜ま〜し〜た〜♪───死ね!!」 総員 『笑いものにされるよりよっぽどヒデェよそれ!!』 凍弥 「うむ。つまりサンタさんはプレゼントはくれるが内面はドス黒い人ということだ」 丘野 「拙者が聞いた話では足が四本で顔が二つあって、     かつてはどこぞのティーチャーだった男が」 彰利 「丘野くん、それはサタンクロスなサムソン先生だ』 柾樹 「ていうかどうしてこんな真夏にクリスマスの話をしてるんですか」 彰利 「む?おっとこりゃズレすぎたぁね。ンマーとにかくだ。     地界のことは若いモンに任せるっつーことで。     俺達ゃ空界とかで日々を刺激的に生きてゆくさね」 それって─── 柾樹 「それってもう地界には住まないってことですか?」 彰利 「んにゃ、潰れた黒は『通常の状態の我ら』だからさ。     若いままでうろつく分には誰にも怪しまれんよ」 柾樹 「あ……そっか」 そういえばテレビでもあっさりと身元確認がされていた。 通常の状態……つまり中年間あたりの彼らが死んだことになろうと、 若い姿の彼らには関係ないっていうことだ。 彰利 「そこでだ。のう提督や?     これから我ら原中の猛者たちと友の里の皆様で会社を立ち上げんかね?」 中井出「いきなりトンデモナイ話を持ちかけてきたな……」 彰利 「ウムス。いっちょさ、でっかい夏のでっかいシリーズっつーか……ムゥ?     ともかく架空通信型ゲームを開発するような会社を立ち上げたいと」 丘野 「そのゲームとは具体的にはどのようなものになるのでござるか?」 彰利 「そうですな……。     『己の意識を架空空間に飛ばして、      そこでファンタジーを味わえる画期的なゲーム!』のような、そげな感じ。     つまりさ、『リアルなオンラインゲーム』みたいな感じなのをいっちょ」 凍弥 「おお、そりゃ面白そうだ。幸い知り合いに晦っていう創造者が居るわけだし。     おまけに空界っていうファンタジーの見本世界まである。     それだったら基盤は案外簡単に出来そうだ」 彰利 「だしょ?タイトルは『ラグナロクオフライン』あたりで」 麻衣香「ラグナロクはラグナロクでも、黄昏の世界ってわけね」 彰利 「もしくは社長である提督の名からとって『博光の祭り』とか」 丘野 「クニミツの政のパクリでござるな?」 清水 「いや、ここはヘルズウォリアー博光で」 島田 「いやいや、やはりここはダンジョン&博光ズで」 中井出「訳解んねぇよ!!」 総員 『まったくだ!!』 柾樹 「あの……参考までにダンジョン&博光ズってなんですか?」 島田 「バトルフィールドは全部洞窟で、モンスターは全て提督」 中井出「やめてくれ……ほんと頼むから……」 丘野 「それでは『ファイナルヒロミツー11』あたりで」 田辺 「いや、『ファンタシーヒロミツオンライン(PHO)だろ』」 清水 「ウルティマオンラインならぬ『ヒロティマオンライン』とか」 岡田 「眠らない大陸クロノスならぬ『眠らない提督ヒロミツ』とか」 殊戸瀬「テイルズオブエターニアオンラインならぬ、     ヒロミツオブエターニアオンラインとか」 蒲田 「いや、やっぱここは信長の野望オンラインならぬ、     『博光の野望オンライン』で決まりだろ」 中井出「ネーミング以前に俺の名前から離れろよ!」 総員 『サー・ノォサー!!』 中井出「てめぇらぁああああああああっ!!!!!」 ……本当にこの人はリーダーというか提督なんだろうか……。 なんだか記憶の映像を見た時も思ったことだけど、時々不憫に見えてくる。 彰利 「まあいいコテ、そこんところは悠介とホギッちゃんが帰ってきたら、     もう一度最初っから検討しましょ。とりあえず提督は社長ってことで」 総員 『ラーサー!!』 中井出「俺……本当に提督って思われてるんかなぁ……」 本人にも疑問は浮かんでいたようだった。 Next Menu back