───冒険の書192/ジェノサイドサーカス───
【ケース506:中井出博光(再々)/シンプソン】 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!!」 中井出「だったら一度身動き取れない状態で水没させられてみろてめぇ!!     こっちだって死にたくなかったよ!     祭りの日に二回殺されるなんてどんなカッパーフィールドだコノヤロー!!」 そうして神父の前で復活を果たした俺だったわけだが─── どうにもこうにも、やっぱり神父にありがたくもない説教をされ、怒りを露にしていた。 それでも殴りかからないのは金が無くなることが怖いからさ。 こいつにコロがされても金が半分減るのはやっぱり納得いかないよなぁ……。 ───さて、話を現状に戻そう。 現在俺が立っている場所は砲台広場の下のバリスタ広場のさらに下にある、 ステンドグラスからしか陽光が差し込まない、樹木に囲まれた教会の中である。 一応ここにも神父が登場してくれたことに感謝だ。 これで別の町とかに飛ばされようものなら、 ナギーが“置いていったのじゃー”とか言ってごねるに違いない。 中井出「グムー」 そういや振り払ってからというもの、ナギーとシードの姿を見てないな。 何処でなにをやってるやら───よし、ちと探してみるか。 中井出「いやー、しかしいい景色だなここ」 完全に木々に囲まれてる所為もあってか、ステンドグラスから差し込む光が幻想的だ。 加えて粒子雪もここに漏れてきてるため、かなり綺麗だ。 光だけじゃなくても十分に明るく見える。 これで、ここにいる居るのがこの腐れ神父じゃなけりゃあもっと幻想的なのになあ……。 そんなことを思いつつとりあえず外に出た。 相変わらず賑やかな音楽が何処からか聞こえるそこは、 風の通りも穏やかな上にやさしい緑の香りがするステキ空間だった。 こんなのを体感してしまうと、これで移動が出来ればなぁと思ってしまう。 しかしそうするためには風の守護竜をコロがして、 風の竜宝玉を手に入れなきゃならんわけで。 …………誰か手伝ってくれないかなぁ。 このレベルで全ての守護竜とバトルなんて正直冗談じゃない。 そりゃさ、氷の守護竜は倒せたよ? でもしかしそれも博打に賭けてなんとか勝てたってくらいであり─── つーか守護竜バトルの時ってとことん博打に頼ってばっかだもんなぁ俺。 中井出「………」 もしかして俺ってスキルに頼ってばっかで、実力で勝てたこと無し? …………うむ!よし!そんな自分が大好きだ!そういうことにしとこう! 考えてみれば俺が自分の実力だけで戦ったら、勝てる戦いも勝てない気がするし……。 技術0、才能0で、敵の裏を掻くだけが取り得のこの博光が真面目にバトルなど…… 面白そうだ!よしやろう!! 中井出「えーとエモノは……よしこれだーーーっ!!」 先の王国バトルの名残だろうか。 木の隅っこに落ちていた硬い枝を手にすると、 俺はジャキィンと無意味に構えたのちにダッシュ! 相手は誰がいいかなぁなどと考えつつ降りたり上がったり、 複雑に絡み合う要塞内を駆け回って敵を探した! ───……。 デーテーテーテケテテテテンッ♪ ラキ───じゃなくテキが現れた!! フレイア「あ!あんた!」 スーパーサイヤ伝説のエンカウントテーマとともに現れたのは、まさかのフレっち! 恐らくキン肉バスターとかその他もろもろの事情で、 俺の敵対心が解けてしまったんだろう……! いやいやそんなことより……なんでよりにもよってフレイアさんかなもう!! だが引かぬ!媚びぬ!省みぬ! 俺は勇気を持って硬い枝(もうめんどいからひのきのぼうあたりで)を構えた! 中井出 「やあやあ我が名は中井出博光!中学時代は迷惑部の提督やってました。      え?今?今は無職ですごめんなさい」 フレイア「誰もそんな話は訊いてない!───丁度いいわ、顔貸しなさい」 中井出 「その前にえーと───我と戦えぇええええっ!!」 フレイア「……なにそれ、ゼノの真似?」 中井出 「精一杯真似てみました」 そうは言ってみるが、フレイアさんの顔は明らかに似てないと言わんばかりの顔だった。 だがこれから戦う僕らにとっては馴れ合いなど不要! 今こそ我が実力を見せてやる!枝で戦う───イコールただの俺で戦うということ! 大丈夫さ! ステータスは初期値に設定してある!あぶれる能力は全てCHRにまわしてあるから、 今の俺からはカリスマが溢れ放題!! 中井出 「さあ来るがいいフレイアさん!略してママっち(命名・彰利)よ!      今日の俺はちょっと違うぜ!?」 フレイア「なにが?」 中井出 「え?いや、なにがって………………ちょ、ちょっと待って、      そう返されると思ってなかったからなんにも考えてなかった」 フレイア「………」 それはそれは、とても呆れた顔だったそうじゃあ……。 だが挫けぬ! 中井出 「というわけで貴公に珍しく俺から決闘を申し込む!」 フレイア「いいけど。じゃあいくわよ」 中井出 「うむ!あ、ところでフレイアさん、      やたらと元気だったり感情的だったりするみたいだけど、どうして?      今までやけに静かだったり冷静だったりしてたのに」 フレイア「悠介の感情が戻った所為でしょうね。魂結糸を伝って、      感情とはなんぞやってものがルナの身体にも流れてきてるのよ。      だからルナもそうだしわたしもこうやって感情が豊かになってるってわけ」 中井出 「そうなのか!だが考えてみればそんなこと俺には関係ねー!      覚悟だ!大悪党!」 フレイア「じっ……自分で訊いてきたくせに!大悪党はどっちよ!」 中井出 「自分は悪じゃないって思ってるヤツほど世間から見れば悪だって言うよ?      ちなみに俺は悪でいいと思って人生生きてる。正義を語るヤツなど俺は信じぬ。      貴様はどうだ?正義を唱える者を信じられるか?」 フレイア「信じないわね」 中井出 「グラッツェ!ディ・モールト・グラッツェ!!じゃあ死ね」 フレイア「なんでそうなるの!?」 何故って俺が悪だからさ!正義なんぞクソくらえ! そんなハートを胸に、ひのきのぼうを手に襲い掛かった!! 中井出「奥義!カリスマティックブレェエーーーーード!!!」 シュゴォオオーーーーーッ!!パパァアーーーーーーッ!! フレイア「はうあぁああーーーっ!!?」 身体からカリスマ性を溢れ立たせたままに攻撃!! するとそのカリスマ性に当てられたのか、 フレイアさんは妙な表情のままにバックステップし、 躱すだけ躱すと……反撃もなしにガタガタと震えるだけだった……! フレイア「ぬっ……ぐぅう……!な、なんだってのよ……!!      攻撃したいのに攻撃出来ない……!!」 な、なんだって!? え?……それってカリスママックスハートのお蔭? そ、そうか!人はよりカリスマに溢れるものに引かれるという! それが今まさに目の前で起こっているのだ!! ともすれば我が肉体から溢れるカリスマに心を支配されそうになってしまっている! そんな未来が彼女に待っているのかもしれないと! 中井出「ならば叫ぼう!悲鳴をあげる如く愛を叫ぶ!即ち“愛の悲鳴”(アイスクリーム)!!     そして僕の友となるがいい!ようこそ博光空間へ!今日からキミも僕の仲間だ!」 手を差し伸べ、精一杯に微笑んでみせた! するとバァアアーーーーッ!!! 中井出「あれ?……うおおーーーーっ!!?」 なんとあのフレイアさんが、 初めてディオと遭遇したアヴドゥルのような格好で逃げ出したのだ!! さすがに窓はなかったから窓をブチ破ったりはしなかったけど。 な、なるほど……!カリスマから逃げるって意味では、 確かにアヴドゥル逃げは代表的な逃走方法だ……! しかしここで逃がしてしまっては、せっかく素で戦おうと決意した俺の意志が無駄になる! 中井出「逃がすかぁあーーーーっ!!《ギャオッ!!》」 今度こそはしっかりとギャオッという効果音とともに、 下方の自然噴水広場へと飛び降りたフレイアさんを追うべく疾駆&ダイヴ!! 自らを追ってくるカリスマ戦士博光を見て、彼女は大層驚いていたが…… その顔がまたなんとも珍しくて、我が原ソウルはもうどうしようもないくらいに擽られた! だってあのフレイアさんの驚愕顔だぞ!?擽られんほうがどうかしてる! だから僕は追った!!泥棒ハムスターさんを追う白いタイガーのように、 意味もなく“あぁ!あぁあ!”と言いながら追ったのだ!! フレイア「なっ……なんで付いてくるのよぉ〜〜〜っ!!」 中井出 (何故……!?そういえば何故俺は彼女を追っているんだ……!?      もしやこれが失ったと思っていた俺の狩猟本能なのか……!?) などとホワイトタイガーの真似をする意味も無し! 理由なら既に頭の中で確認済みよ!面白いからだ!! じゃなくて、いやそれもあるけど、素で戦ってみたいからだ! だがINTを上げては知性的な戦いをしてしまい、 俺が戦う意味が無くなってしまうだろう。 戦ったとしてもそれは、なんつーか俺じゃない気がする。 STRを上げては意味が無いし、VITを上げても同じ。 AGIはもってのほかだしMNDも意味がない。 だったら───カリスマしかあるまい!! だってどれかにステータス全部振り分けないと、本当の自分のまま戦えないし。 本当の自分にはこれだけのカリスマがあるのかって質問は却下します。 中井出 「死神の者よ!諦めて俺と戦うんだ!」 フレイア「絶対に嫌よ!今のあなたは気持ち悪いわ!」 中井出 「そういうことは面と向かって言いたまえよ!      そうしたら盛大に傷ついてあげようじゃないか!      ケースが無くなってしまったCDのように少しずつ!!      だが僕はキミを叱らないよ怒らないよ!      何故なら僕は迷える子羊を照らす太陽になりたいから!      そして迷子の子羊ちゃんに必要なのは母性と栄養……!      さぁ、僕のお乳をお飲み《バサァッ》」 フレイア「《ゾワワワワァアアアアアッ!!》いやぁああああああああっ!!!!!」 カリスマを溢れ出しつつ服をはだけたら、絶叫して逃げ出すフレイアさん! すげぇ!さっきよりスピードが上がってる!!よっぽど気持ち悪かったに違いない! 中井出「だが甘い!甘いぜフレイアさん!     今の俺など中学時代の彰利に比べりゃこれっぽっちもおかしくない!!     あの頃のヤツは実に変態でオカマホモだったぜ……!     俺は今、当時のヤツを思い出しつつそれを真似しているにすぎない模造品!!」 故に服をはだけたまま頭の後ろで腕を組み、 ゴーダッツ走りでフレイアさんを追った!追い続けた!! 何故そんな追い方をするのかって、フレイアさんの悲鳴が新鮮だったからさ! あ、ちなみにゴーダッツってのはガーディアンヒーローズでお馴染みのマッスルだ。 あの声は一度聞いたら忘れられないぜ? セガサターン版を今でも持ってるキミは実にナイスだ。 中井出 「マッスルマッスルマッスルマッスルごくろーさんハイ!!」 フレイア「いやぁああああああいやぁああああああああああああっ!!!!」 僕らはまるで恋人が追いかけっこをするかの如く……じゃ美化しすぎだな。 変質者から少女が逃げる有様が如く、逃走と追跡を続けた。 終いにゃ涙目になり始めたフレイアさんがなんだかカワイイですハイ。 だがこれでは埒が開かん!! 散々追いかけ回しても追いつける自信が全く無いのだ! 故に───アイテムマグニファイ! 先の戦いの中で入手した鳥形モンスターの臓器、鳴き袋に効果を流し、 中井出 「超!音!波!崩!壊!励!起!(ちょうおんぱほうかいれいき)ハウリングボイス(情熱のマッスルバインドボイス)”!!      ぬぁあああっ!!ヌッフゥーーーーン!!」 それを口に含んで一気に息を吐くと、 それが輪状の超音波となって前を走るフレイアさんを襲う! フレイア「《ヒュゴォッ!!》ひわぁっ!?《ズベシャアッ!!》ふぎゃっ!」 そして、輪状の超音波(というよりは衝撃波?)に身体を飛ばされ、 ものの地面に見事にドシャアと倒れたフレイアさん! そんな彼女に近づき、さあ、とひのきのぼうを構える!! フレイア「このっ……!どうやら本気で殺されたいみたいね……!」 中井出 「あなたに挑む=死ぬという方程式?」 フレイア「ここがどういう世界だろうが人間ごときに負けてやるつもりはないわ!      だからわたしは───」 中井出 「うむよし!そこまでの自信があるなら提案がある!」 フレイア「って人の話の途中で───」 中井出 「黙れ!小僧!!」 フレイア「こぞっ……!?」 もののけ姫のモロの君を真似て、フレイアさんの言葉を強引に中断させた。 俺、あの言葉と言い方好きなんだよね。 さて、それはそれとして提案というのは他でもない。 中井出 「貴様が僕に勝ったら素直にコロがされよう!そして貴様を追わないと誓おう!」 フレイア「よしノったわ!」 中井出 「ただし僕が勝ったら……      僕が聖母のごとき愛で君を抱き締め、乳を飲ませてあげよう」 フレイア「いやぁああああああああああっ!!!まったやっぱりまってまったぁあっ!!」 中井出 「ダメだね!もう聞いた!聞いたからね!キミは確かにノったと言ったからね!      いいかいフレイアくん!ここがキミのマジを見せるところなんだ!      手を抜いてはいけない!手を抜いたら地の果てまでも追い詰めて、      カリスマ溢るる僕がキミを虜にしてしまうよ!」 フレイア「じょっ……冗談じゃないわ!虜になんかならない!なるもんですか!!      わたしが心を許すのは恭介だけよ!」 中井出 「ならば僕を超えてみせるんだフレイアくん!      そう!僕は壁さ!今キミの目の前に立っている大きな壁!      ああなるほど、こんなことばっかり口走ってるから彼は変態扱いされてたのか!      今まさにそんなことを思っている壁さ!ウォールさ!ウォーミル麦さ!!      麦チョコさ!麦チョコが麦っていうよりコーヒー豆に見えるのさ!      だから僕と戦うんだフレイアくん!      自らの意志が僕のカリスマに溺れてしまう前に!」 フレイア「そんな世迷言言ってる暇があったらとっとステータス移動しなさいよね!」 中井出 「OH!それはダメだ!何故ってこれが僕の美だからさ!      別にポエムを語ったりはしないが、僕もいつか虚空にバラを咲かせてみたい!      子羊を照らす太陽になれば、虚空で愛と美が光合成してバラが咲く!      そんな僕になりたいいやなるんだ!……中井出博光です」 フレイア「…………もしあなたの言葉が本当だとするなら、      悠介ってよくもまあここまで変態なあのツンツンを友って呼べたわね……」 中井出 「それが彼らなりの友情なのさ!      相手がどんなヤツだろうがその本質を知っていれば友でいられる!      僕らがどれだけ外道行為を行おうが、笑い話にして殴り合えるように!      友情は崇高さ!愛より友情を取る者を僕は眩しく思うよ!      ヅラが取れたツルッパゲの頭のように眩しい!」 そう、友情は素晴らしい。 いくら素晴らしいと思ってようが壊れる時は壊れるし、 喧嘩する時はこれでもかってくらい喧嘩する……そんな危ういところも素晴らしい。 だが信頼しきっているからこそ信頼を返せる友情もあるのだというところも素晴らしい。 つまりは、そう、つまりは友と友の心の持ちようで、 続くか続かないかが確実に決まるのが素晴らしいのだ。 しかも友情を祝福するヤツなどそうそう居ない。 だから離婚した夫婦のように、祝った人が祝い損をすることもない。 おお素晴らしきカナ友情。もちろんそれだけじゃないんだが。 中井出 「友情にはいくつものカタチがある……。      やれこれが友情だ、やれそんなのは友情じゃない……      そんなことを言ったところで、友情のカタチは相手のもの。      僕らがどう思おうが、アレは彼らの友情のカタチなんだよフレイアくん。      でもおかしいね、カタチの無いものを友情のカタチと語るなんて。      僕はね、放屁ほど愛と友情に近しいものはないと思うんだ。      その心は、どちらもいきすぎるとクサイということさ」 フレイア「…………」 それはそれは、とても呆れた顔だったという。 しかしすぐに鎌を出現させると、僕に向けて構えてきた。 中井出 「そう、それでいいんだよフレイアくん。僕が望んでいたのはまさにこの状況さ。      僕とキミの戦いは僕がそうしたいと思った時から決まっていたのさ!      そう、それは愛物語には大抵ある、まるで“運命”のように。      僕はね、運命は嫌いだけどその存在自体を否定する気はないよ。      言葉があるのなら、名前があるのなら、      それを裏付けるなにかがきっと過去にあったのさ。僕は過去を否定しない。      だから、過去に由来があるのならそれまで否定するのは間違いだと思うね」 フレイア「御託はいいから始めるわよ。      先手取って殺しても、あとで反則だとか言われても困るから」 中井出 「……シコルくん。もう始まっとる《ギャオッ!》」 フレイア「!」 言うなり疾駆! AGIが基本値だから速くはないが、それでも虚を突くことには成功した! フレイア「このっ!」 中井出 「《ゾバァンッ!!》ギャーーーーーッ!!」 フレイア「───……あれ?」 しかしあっさりと斬殺。 再び首を飛ばされた俺は、神父の前で自分の弱さを痛感するのだった。 ───……。 ……。 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!!」 中井出「ドやかましい!!死にたくなかったよ俺だって!」 神父の前で粉雪(こなゆき)のように舞い集い復活する……中井出博光です。 いやぁそれにしても一撃とは……なんていう情けない姿。 姿は関係ないけどさ。 中井出「いやいや、次だ次。フレイアさんが強すぎたってこともある」 そもそもステータスがカリスマ以外初期値ってだけで、俺がザコになりすぎてるんだが。 だがそれでも素の俺は強かったらなんか嬉しいじゃん。ねぇ? だから僕は立ち上がった!もう一度検証しようと立ち上がることが出来たのだ!! 中井出「よし!次は晦だ!経験を一からやり直しのあいつなら虚を突けるかもしれん!!」 で、威勢よく走り出したわけだが……我ながらなんとも後ろ向きな検証だなぁ。 ───……ドカバキ ギャーーーーーーッ!!! 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!!」 中井出「……あれ?」 で、気づけば神父の前で説教をくらってる自分が居た。 あれ?晦と対面して、戦いを始めて……ああ、 真正面からぶつかって圧し負けたあとに斬られて死んだんだっけ。 中井出「よし次だ!次は彰利一等兵!!」 ヤツは恐らくここに集いし者で一番厄介! だが!だがだ!ヤツはあれで虚を突かれることには慣れていない!と思う。 だからヤツに一撃を当てれば僕の勝ちっていう自己満足の方面で。 中井出「ハバナーウ!!」 こうして僕は駆け出した! ただの一撃でよかった……!彼にこの思いを届けるために……!! ───……ドカバキ ギャーーーーーーーーッ!!! 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!」 中井出「………」 で、ま〜た神父の前に立っている自分が居た。 虚を突こうとしたんだが、影で察知された途端に影に飲み込まれ、 その中でボコボコにされて、気がつけばここだった。 うーん……噛み砕いてみると随分と悲しいコロがされ方だ。 完全に一方的じゃないか。 中井出「よ、よし!じゃあ次は篠瀬さんだ!」 懲りない僕よ!今こそ踊れ! フフフ、幾度コロがされようが、自分の実力を実感出来るまでは引くつもりなどなし! 生憎この博光は諦めが悪いのよ……!! ───……ドカバキ ギャアーーーーーーーーーッ!!! 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!!」 中井出「……いや……うん……そうかもね……」 刀を抜かせることすらままならなかった。 飛燕龍-凪-で散々とボコボコにされて、気づけばここだし……。 中井出「いやいや挫けるな中井出博光よ!まだだ!まだ検証は終わってない!」 もう自分のザコさ加減くらい解ってるけど、ここまで来たら全員に挑戦だ! レッツハバナーーーウ!! ───……ドカバキ ノォオーーーーーッ!!……《……にっこり》 神父 「おお旅人よ!死んでしまうとは情けない!!」 中井出「そうだとしてもてめぇに言われる筋合いはないと思うよ僕!!」 ミラクルアドベンチャーの真似をして元気に駆けていったはいいが、 途中でエンカウントしたフレイアさんにボコボコにされた。 だが大丈夫!なにを隠そう、俺は復活の達人だ! 死ぬ時もきちんとミラクルアドベンチャーの真似して、 ノォーと叫んだのちにニコリと笑んだし。 だが引かぬ!媚びぬ!省みぬ!検証とはとことんやってこそ! さあいくぞ俺!金は既にすっからかんだが、だからこそ気兼ねなくゴー!! ───……ドカバキギャアーーーーッ!! バキゴキギャアーーーーーッ!!! ゾシャブシャギャアーーーーーーーッ!! ───……。 ……。 中井出「………」 神父 「い、いや……汝な……なんだ、その……そう落ち込むな」 終いには神父に哀れみをかけられるくらいにまで至った。 もうだめ……僕もう立てない……。 僕が弱いのはもう解ったから……フレイアさん、 俺を見るなり鎌振り上げるのはやめてください……。 あれから何回コロがされただろうか……もうこれでもかってくらいコロがされて、 検証の結果が出た頃には僕の心はかなりズタズタになっていた。 ようするに……俺、クソザコ。 栄えある祭りの日に、なんだって俺……こんな検証したんだかなぁ……。 ああ深い……傷が深いよ……。 でも馬鹿だから気にしないことにした。 中井出「へっちゃらさーーーーっ!!」 さあガンスの真似などほどほどにしよう! せっかくの祭りだ、もっともっと楽しまなければつまらない! 傷ついた心はその賑やかさで払拭だ! 中井出「GO!!」 こうして僕は新たなる一歩を踏み出した。 そう……僕はまだまだ走ってゆける。 だって僕の旅は───始まったばかりなのだから───!! 【ケース507:中井出博光(超再)/クシャルキャオラ(AAエディション)】 そんなわけで俺はここに居た。 ここが何処だって?それは……猫、ドワーフ、妖精が集まって演奏をする音楽広場さ! 中井出「一番!なぁ〜かいで博光ゥウ!歌います!!」 猫たちに鼻歌でメロディーを教え、それを演奏してもらうことで俺が歌う。 回りくどいことになるが、それでも歌えるだけマシ! それ以前に猫やドワーフや妖精……特に妖精の音楽技術は目を見張るものがある。 鼻歌を一度聞かせただけなのに、曲調やその先の音楽の流れ、 果ては細かい音響までしっかり鳴らしてみせているのだ。 中井出「青春〜〜〜はわ〜か〜さだと〜〜誰かが〜〜〜っ♪     歌ぁ〜〜ってたよ〜〜ぅお〜〜ぅな気も〜〜〜するけど〜〜〜っ♪     それなら〜〜〜ば〜〜今〜〜、叫ぼおぉ〜〜〜っ♪     夢にーーーーっ!!年齢ーーーッ!!制限ーーーッなんかないィイイイッ!!!」 ナギー『ヒロミツ、音痴なのじゃ』 中井出「ぬおお貴様いつの間にそこに!!」 そんな猫やドワーフや妖精に囲まれ歌ってた俺にツッコミを入れるちびっ子が一人。 ナギーである。 そういや一度解れてから何処に居たんだか。 シードも居るが、難しい顔をしてる。 まあ、俺の歌声を聞けば顔をしぶめかせたくなるのも解るけどさ。 ナギー『しかし聞いたことのない歌じゃの。ヒロミツの故郷の歌かの?』 中井出「うむその通りだナギーよ。地界ソングで“青春は終わらない”という。     いい歌じゃないか、青春に年齢制限は無いと言う雄度、素晴らしい」 ナギー『なるほどの。年老いたところで、     本人が望めば青春は如何様にもなるということじゃな。     わしは歌が好きじゃが、“意味のある歌”はもっと好きじゃぞ』 中井出「うむ、俺もだナギー」 意味のある歌……つまり、ノリだけで作ったような適当な言葉を並べた歌よりも、 歌自体が詩になっているというか……物語になっているような歌が好きってことだ。 シード『あの……父上?質問が……』 と、ここで難しい顔をしたままのシードが話し掛けてきた。 はて質問?じゃあさっきまでの渋みの聞いた顔は、 この博光の歌声を聞いたからではなかったと? ……ちょっと救われた気がした。 中井出「ぬう!どうしたというのだシードよ!     謎があるのならこの博光に囁いてみるがいい!」 シード『は、はい父上!……あの、僕は生まれてから今まで、     歌というものを学んだことがありません。     アレイシアス……ドリアードの歌は何度か聴いたことがありますが、     それは戦闘補助のための歌でした。ですからその、歌、というのはあまり……』 中井出「おおそうか!そういえばそうだった!     貴様に聞かせたことがあるのはナギーのなんの歌か解らん歌と、     我ら原中の替え歌ソングしかなかったな!」 ナギー『なんの歌か解らんとはなんじゃー!!わしの歌は、     普通ならば聞くことさえ滅多でないと言われる高貴なものなのじゃぞ!!』 ぬうそうなのか。 だが今さらそんなこと言ったってどうにもならん! そのことを思い知らせてくれようぞナギーよ! 思い知るがいいナギーよ……! 貴様の歌が高貴な歌と称されていたのは、極一部の場所でのみだったということを……! 中井出「おおそうか。じゃあ関所に帰る?帰ってそこで高貴に歌ってる?」 ナギー『ひぅっ……!?こっ……高貴じゃなくていいのじゃ!!』 グラッツェ!! 帰るという言葉に敏感に反応したナギーは、今にも泣きそうな顔で前言を撤回してきた! そしてそんなナギーの反応に素直に喜びを感じている僕が居る!! そんなナギーの反応に驚いているシードが居る! そしてタロウがここに居る!ごめん居ない! 中井出「そうだそうだともよく言った!!それでいいのだナギー!!     我らとともに来るということは高貴で気高い自分という任から離れるということ!     だというのに歌を聞かせるだけで高貴だのと、恥を知るのだナギー!     歌は声だ!声は自由だ!喉を震わせて聞かせるものに、なんの価値があるだろう!     綺麗な歌声だから金にする!?疲れを癒すから高貴である!?バカモン!     そんなものは結局歌であり声である!だから遠慮することなく歌えばいい!!     歌を馬鹿にされたからといって、貴様の歌にどんな傷がつくだろうか!     さっきも言ったが歌は声!声は自由だ!     カタチのないものに傷を唱えても仕方ない!だから歌え!歌うのだ!」 ナギー『む、むう……しかしの、みんな見ておるのじゃ』 中井出「ぬう……あ、じゃあ俺の音程とか調整できない?     俺もこの音痴だけはかなり嫌ってるんだけどさ。     自由っていっても、やっぱり綺麗に歌いたいって気持ちはあるのだ」 ナギー『そうであろうの。うむ、構わんぞよ、わしにどーんと任せるのじゃ』 久しぶりに“ぞよ”と言ったナギーが、俺の喉にトンと指を立てる。 そして……多分だが、なんらかの力を注入し─── ナギー『高い声を出してみるのじゃ』 中井出「む?お、おお。あ、あー、あー!アー!アー!!」 ナギー『そうではないのじゃ、叫ぶのではなく、     声を……そうじゃの、細めて高くする感じでじゃの』 中井出「ア〜アアアア〜♪アアアアアアア〜♪」 ナギー『いやそうではなくてじゃの……なんなのじゃその声は……』 中井出「FF11の詩人をイメージして歌ってみました」 キミのハートにサブリメン。 ナギー  『ではじゃの、うんと低い声を出してみるのじゃ』 中井出  「死して尚……この世に未練……残せしは……魑魅魍魎……!       成り果てぬ……その悪しき血を……清めるも……陰陽の道……!!」 彰利   「ひぃ〜〜〜〜とぉンのぉ〜〜〜〜世ぉ〜〜〜〜にィイ〜〜〜〜ッ♪」 藍田&丘野『うんこぶりぶりソワカァア……!!』 彰利   「うぅ〜〜〜ンまぁ〜〜れぇ〜〜しぃ〜〜〜あぁ〜〜く〜〜をぉ〜〜〜っ♪」 藍田&丘野『むぅうううん……!!』 彰利   「やぁ〜〜〜〜〜みぃにぃ〜〜〜へぇ〜〜〜とぉおお〜〜〜っ♪」 藍田&丘野『ウぅうンコの出が悪い気がしたァア……!!』 彰利   「ほぉ〜〜〜お〜むぅ〜〜〜れぇえ〜〜〜〜ぃやぁああ〜〜〜〜っ♪」 中井出  「ぅでぶるぅううおぁあああああっ!!!」 総員   『悪霊退散!悪霊退散!       妖怪あやかし困った〜時はどーまんせーまんどーまんせーまん!       助けーてぇもらおう陰!陽!師!レッツゴォゥ!!《チーン♪》』 ナギー  『おおお!?なんだかよく解らぬが物凄い迫力なのじゃーーっ!!』 いつの間に傍に居たのか、突如現れた猛者どもとともにレッツゴー陰陽師を歌った。 ちゃんと身振り手振り付きだ、レッツゴー陰陽師はこれがないとウソだ。 歌だけじゃつまらない……それがレッツゴー陰陽師。 丘野 「やあ提督殿、少し見ないうちに歌声が綺麗になったでござるな。     なんというか、メリハリがついているでござるよ」 中井出「おおそうか?実は先ほどナギーに喉をいじってもらってな。     メリハリの意味など知らぬがありがたいことだ」 藍田 「で、祭りを歌で楽しもうって魂胆に出たってわけか」 中井出「うむその通りだ!故に歌おう故に叫ぼう!     この綺麗な声で!どこまでも高くなる声で!あ、あー、あーあー。     よしよし!女っぽい声も可能だ!     ならばあれしかあるまい!さあみんな!ミュージックスタート!」 亜人族『おー!』 でんててんてんてーんてててーて♪ でんててんてんてーんてててーてんっ♪ 中井出「宇宙の果てからやってきま〜した〜♪」 総員 『えるゆーえぬえーあ〜るあいえーえぬ♪』 中井出「お気楽極楽ミラクルスーパーガ〜ル♪」 総員 『L・U・N・A・R・I・A・N♪』 中井出「それは奇跡のルナリアン♪それは無敵のルナ───」 ルナ 「きしゃあああーーーーーーっ!!!」 総員 『キャーーーーーッ!!?』 ざんざごぞしゅざしゅぞばばばばごしゃーーーーーーっ!!!! 総員 『ぎゃあああああああああああ!!!!』 ただ元気にルナリアンを歌ってただけなのに何故かルナさんに襲われた僕らは…… 少しののち、神父の有り難い説教を頂きながら、世界の在り方について考えた。 あ……そういやフレイアさん引っ込んだのかな……。 いや、多分引っ込まされたんだろうなぁ……。 とりあえずルナさんの前でルナリアンを歌うのは危険だってことがよ〜く解った。 俺達が作った歌だとでも思われたんかね……ルナとエイリアンをかけた歌だとかさ。 ほら、宇宙の果てからとかいってるからエイリアンとか……。 でもただ歌っただけなのに襲われるなんて冗談じゃないやい。 ───……。 さて、そんなことがあった僕らだが、懲りずに演奏広場に来ていた。 何故再び、って、それは僕らが漠然としたなにか…… いわゆるサムシングを探しているからに違いない。 あなたの近所の秋葉原にならあるかもしれないサムシング。 残念ながら、この世界じゃそんな大都会はありゃしない。 あるとしたらドラッグストア“タケモトツヨシ”ぐらいだ。 毒消しとか毒薬とか、そういう特種なアイテムが売ってる場所だ。 と、そんなことを考えてる暇があったら今を楽しく生きよう。 中井出「ではこれより!歌の部分歌詞だけで歌を当てるゲーム!     名を“衰糸損愚棲四江婆”(とらいあんぐるはーとすりー)を開始する!」 総員 『うしゃー!むしゃー!!』 中井出「説明しよう!衰糸損愚棲四江婆とは自分が好きな部分のみを歌い、     相手にそれを当てさせるゲームである!正解した者には好きな歌を歌う権利を!     不正解だった者にはそこの端っこで“はじめてのチュウ”を歌ってもらう。     ただし適当に歌うことは許さん!熱唱せよ!心を込めて歌え!!」 藍田 「よりにもよってはじめてのチュウかよ!!他のはないのか!?」 中井出「じゃあ“恋愛CHU!のOP”を……」 藍田 「すんませんッしたぁあああああああっ!!     はじめてのチュウでいいですからそれだけは勘弁してくっさぁあああい!!!」 ……土下座されてしまった。 ナギー『……?のう、恋愛CHUとはなんなのじゃ?』 中井出「………」 ナギー『《ポム》む?な、なんなのじゃ?』 中井出「ナギー……世の中にはな?知らなくてもいいことがあるんだよ……」 ナギー『そ、そうかもしれんがの……なんじゃ、それはそんなに危険な歌なのかの?』 中井出「我ら原中でも歌うことを拒みたいくらいの歌だ」 彰利 「ああ、そういや以前、原中名物“罵津芸夢(ばつげいむ)”で永田くんに歌わせたら、     恥ずかしさのあまりに逃げ出したことがあったね。     完遂できなかった罰として擽り地獄を味わわせたのが懐かしい」 藍田 「いや……やっといてなんだけど、ありゃ俺でも逃げるよ」 丘野 「拙者もでござるな……」 中井出「何を隠そうこの俺も」 彰利 「……擽られて泣き叫んでた永田くんが浮かばれねぇねぇ」 だがそんなことは省みないのが我ら。 反省などはしたい者がすればいいのさ。 そりゃあ後悔したことなど博多の塩1袋の粒の数だけしたことがあるかもだが、 そんなことで挫けるようなら迷惑部で生き抜くことなど到底出来なかっただろう。 中井出「じゃあまず誰が歌うかだが───」 彰利 「はいはいはーーい!!アタイアタイ!!アタイが歌うわYO!!」 中井出「おお、では彰利一等兵よ、頼むぞ」 彰利 「クォックォックォッ……!そりゃもう任されるぜ提督この野郎。     アタイの美声に酔いしれるがいいのだわYO!というわけで一番!     弦月彰───……ねぇ、俺もう弦月と関係ねーから改名していい?」 中井出「構わーーーん!俺が許す!!」 彰利 「!……ははっ」 などと、マイト=ガイとロック=リーの真似をしつつ話を……進めたのか止めたのか。 中井出「じゃあセルゲイ=ズンドレガノフってのはどーだ?」 彰利 「なんの前振りもなくなにトンデモねぇ名前つけようとしてんだてめぇ!!     却下だ却下!ンなもん認められっか死ねカスが!!」 中井出「言ってみただけでなにこの言われよう!!」 藍田 「フフフ、なっちゃいねぇな提督よ。ここは俺が素敵な名前をつけてみせるぜ」 彰利 「なんかイマイチ期待できねーんだけど……なに?」 藍田 「藤巻十《バゴシャア!》ブボルメッ!!」 彰利 「藤巻却下!!その先言ったら殴りますよ!?」 藍田 「だからって蹴るなよ!!普通ここはもう殴ってるだろとか言うところだろ!」 彰利 「普通じゃないのが普通……それが原中迷惑部レクイエム」 藍田 「いや……それ全然語呂合ってねぇから」 彰利 「うるせー!とにかく藤巻は無し!     藤巻言われるならいくら温厚なボクでも怒るぞ!」 おおそらそうだろう、俺だって怒る。 さすがに夢精格闘家の名前はなぁ……どうかと思うぞ、うん。 と、ここまで黙って会話を聞いていた丘野くんがズズイと動き出して言った。 丘野 「ではここは拙者に任せてほしいでござるよ」 彰利 「おお丘野くん!大層な自信じゃねーのよキミ!なに!?言ってごらん!?」 丘野 「ツンツン頭」 彰利 「そりゃただの愛称だこの野郎!!自信満々になに言っちゃってんのキミ!!」 丘野 「フフフ……今のはただの冗談でござるよ。次こそが大本命……!!」 中井出「じゃあさっきのは本命だったってっことじゃないか?」 藍田 「言っちゃマジぃよ提督、きっと必死なんだぜ」 丘野 「うるせぇぞてめぇら!!いいから黙って聞いてろクズが!!」 中井出「あれぇ!?ござる語は!?」 藍田 「ホホ〜〜ッ大した自信じゃあねぇか〜〜〜っ!!     どんな名前をつける気だ〜〜〜っ!」 丘野 「それはでござるな!───黒ということでモノクロッカスという───」 彰利 「モンスターファームじゃねぇか!!俺何処の意志を持った石版様!?」 丘野 「───のは冗談で、サムチャイ=トムヤムクン───」 彰利 「却下!」 丘野 「───というのも冗談で、カオヤイ=ソンチャムという───」 彰利 「キングオブボクシング!?真面目に名付ける気あんのかテメェ!!」 中井出「じゃあもうタマでいいよ」 彰利 「なにその猫に名付けるような気軽さ!俺猫じゃねぇよ!?」 中井出「人に頼ってるのに我がまますぎるぞてめぇ!!」 彰利 「ここまでいい名前が出されないなんて誰も考えんよ!!」 うむ!実にもっともだ! 俺でも名付けられた瞬間に当然とばかりに罵倒を飛ばすだろう! でもそれが相手の名前ともなれば条件は変わってくるわけで。 楽しむためならばどんなことでもする、それが我ら原中の大原則の一項。 故に僕らは楽しみます。 ナギー『なんじゃ名前がほしいのか?であればホレ、わしがつけてあげようぞ』 彰利 「おお、ほんとか娘ッ子」 ナギー『もちろんなのじゃ。ありがたく頂戴するのじゃぞ?おぬしの名は───』 中井出「タイガー=ジェット=シン!!!」 藍田 「タァ〜イガァ〜ジェェットスィ〜ン」 丘野 「タイガー・ジェット・シン!!」 彰利 「生きてるじゃァん!!じゃなくて!!     凶徒の拳の真似はいいから真面目に決めてくださいな!」 中井出「貴様は今より剣となる!誰のものでもない自分自身の剣───     名付けよう!貴様の名は“ダイの剣”!!」 彰利 「ダセェにもほどがあるだろオイィイイ!!     なにその最終武器なのに意味合い的にはカシの木とそう変わらない名前!!」 中井出「あ、苗字がダイで、名前がの剣な?間違えるなよ?」 彰利 「語呂悪ッ!!しかもおかしすぎる!!」 中井出「じゃあもういいよディノで!!」 彰利 「逆ギレすんなこの野郎!しかも結局ダイじゃねぇか!!」 中井出「だったら伊藤誠だ!これでいいだろクズが!」 彰利 「ぶっ殺すぞてめぇ!!」 なかなか決まらない。 さて困ったな……このままじゃ祭りを存分に楽しめない。 中井出「お祭り男爵ってのは?」 彰利 「やめてください」 何故か敬語だった。 中井出「あ、じゃあこれで決定だな。弓彰衛門。それでいいんじゃないか?」 彰利 「え〜……?オラもっと面白ぇ名前がいいぞぉ〜」 中井出「いいじゃん。篠瀬さんにもそう呼ばれてるんなら、いっそ彰衛門になっちまえ。     そもそもそれってお前が考えた名前だろ?     それともナスでも被ってマクシミリアン=Gナスを名乗るか?」 藍田 「いやなんかもうホモでいいよこいつ」 彰利 「やめれ!OK!OK!オイラ彰衛門!弓彰衛門でOK!そーよね〜〜ィェ!!     愛する夜華さんが呼んでくれる名前だものね!なにを拒むことがございましょう!     つーわけできさんら、今日からアタイのことは彰衛門と呼ぶように!」 中井出「……いいヤツだったな……彰利……」 藍田 「ああ……惜しいヤツを亡くしたよ……」 丘野 「もう俺達の知ってる弦月は居ないんだな……」 彰衛門「いえあのー……そこで本気で別れを惜しまれると心苦しいのですが……」 中井出「うるせぇ寄るんじゃねぇ彰衛門が!俺達は仲間との別れを惜しんでんだ!     部外者は黙っててもらおうか!猛者名簿に名前を連ねぬ者め!!」 彰衛門「ヒャッホォそこかァアアーーーーッ!!!     そう来るとは予測できなかったよこの野郎!!」  ◆猛者名簿───もさめいぼ  原中が迷惑部に入った者、  もしくは猛者全員に認められた者のみが名を連ねることが許される妙な装丁の本。  かつて笑神様を召喚した際、面白いからという理由で彼女が置いていった一冊の本。  その頃より先の未来の神降にて、咲桜純、神城昌平を筆頭に名を連ね、  友であることを互いに認める朋友証明書というのをお題にしてのものらしい。  その際、未来まで見てこんなもん渡すなんて何考えてんだと言った永田くんが、  当時ただのコックリさんだと思っていた笑神様にボコボコにされたのはいい思い出。  1ページ目……いわゆる厚紙めいた場所には、  デスノートよろしくのハウトゥが書かれており、  “この名簿に名を連ねる者、互いを信じ互いを認め、  一生馬鹿馬鹿しくも気安い関係を続けていくものとする”という規約がある。  だがどんな時でも臨機応変に楽しむ猛者どもにとって、  規約がどうとかは途中でどうでもよくなったらしい。  ちなみに表紙には金の折り紙が張られていて、  “まんがポッポッポ”というタイトルが書かれている上、何故か棒人間が描かれている。  *神冥書房刊:『ラーメンを走り書きするとラーメレになる時がある』より 中井出「ククク……!しかも名簿は空界の我が家……!     今はどうやっても行ける場所ではない……!」 彰衛門「ひ、卑怯だぞてめぇ!!」 中井出「卑怯!?結構じゃないか!というわけで歌え!     貴様が歌わねばゲームにならんだろう!」 彰衛門「グ、グウウ〜〜〜ッ!!よ、ようしやったろうじゃねぇか〜〜〜っ!!」 納得いかない顔をしつつも演奏広場の亜人族の前に立つと、 マイクを持つようなポーズを取って構える彰衛門(呼び方はしっかりと)。 さあ来るがいい……どんな歌でもこの博光が当ててみせよう! ……あ、でも俺が空界で暮らし始めてからの歌は勘弁してほしいかなぁ……。 彰衛門「ウォッウォーーーウ!ワーウワッイェッイェーーーイ!!」 藍田 「簡単すぎて反吐が出ますぜーーーっ!!」 彰衛門「いきなり!?……だが、フフフ……当てられるかな?」 藍田 「当然だ!えーと………………あれ?     そういや歌は知ってるけどタイトル知らねぇ……うわやべぇ!!」 彰衛門「よっしゃあ!!ほいじゃあホレ!ン!?そっちの隅行って!ン!?     早速だけど恋愛CHUを歌ってもらおうカネ!?」 藍田 「それは却下しただろうが!はじめてのチュウだろ歌うのは!!」 丘野 「おお!歌う気満々でござるな!」 藍田 「え!?いやちが───」 中井出「ではまいりましょう!あんしんパパで、はじめてのチュウ!」 でってってってってってって〜〜てってけてけて〜♪ でってってってってってって〜〜てってけてけて〜♪ 藍田 「ねっ……ね、ねねね眠れないよぉ〜〜るぅう〜〜?キミの所為だよぅぉお〜〜っ」 中井出「バカモン藍田一等兵!声が上ずってるぞ!」 藍田 「誰でもなるよこんなの!───さぁきわかれぇ〜〜ええた〜〜〜っ、     ばかりなぁのにぃ〜〜〜〜っ」 丘野 「先が分かれているらしいでござる」 彰衛門「え?なんの?」 藍田 「いいから清聴しろ!」 総員 『───………《じーーーー》』 藍田 「見ないでぇええっ!!黙って見ないでぇえええっ!!!     く、くそこうなったらハイスピードでさっさと歌ってやる!」 中井出「それは勝手だが原則にのっとり、歌詞間違えたら最初からだぞ?」 藍田 「頼むよ提督!その原則抹消してくれ!恋愛CHUを歌って、     恥ずかしさのあまり失敗しまくって     歌いなおしまくった永田の気持ちが痛いくらいに解るよ今!」 中井出「だめだ」 藍田 「てめぇには情ってもんがねぇのか!!くそっ───     耳たぶがフォーユー燃えているフォーユーやったやったよアァアーーーーーッ!」 もう完全にヤケッパチ状態だな……歌い方が早い早い。 だがしかしここまで来ると元の速度に戻して、じっくり歌うことに決めたらしい。 大きく息を吸って深呼吸してら。 確かにここってじっくりやらんと失敗しそうだし。 藍田 「はじめて〜の〜チュウ」 総員 『チュウ♪』 藍田 「キミとチュウ」 総員 『チュウ♪』 藍田 「あいうぃるぎぶゆーおーまいらーヴ」 総員 『マイラァ〜ヴ♪』 彰衛門「ハイ失格!!」 藍田 「ちょっと待て何処が間違ってるってんだよ!」 彰衛門「あー、後半よ後半。アイウィルギブユーのとこ。     オーマイラヴじゃなくてオールマイラヴなんだわ」 藍田 「それぐらい歌い方の変化とかそーいうことで見逃せぇえええっ!!     そっちだってノリノリで歌ってただろうが!」 総員 『断る!何故ならば!その方が面白いからだ!』 藍田 「ギッ……ギィイイイイーーーーーーーーッ!!!」 アイウィルギブユーオールマイラブって言葉自体が聞こえないようにも思うんだが、 じっくり聞いてみるとアイウィルギ〜〜ヴュオ〜ルマイラァ〜〜ブ♪という音程で、 しっかりと歌ってくれていたりするのだ。 そんなことは知っているんだろうが、動揺が彼に失敗を齎したのだろう。 しかし今!再びごしゃーと息を吸った藍田くんがセカンドチャレンジへ! 藍田 「ねっ……眠れない夜キミのせいだよさっき別れたばかりなのに耳たぶがフォーユー     燃えているフォーユーやったやったよアーアアアー!初めてのチュウキミとチュウ     アイウィルギブユーオールマイラブ!なぜかやさしい気持ちがアアイッパイ!はじ     めてのチュウキミとチュウアイウィルギブユーオールマイラブ!涙が出ちゃう男の     くせにビーインラブウィズユー!───どうだぁ!!」 中井出「ブラボー!!」 彰衛門「おお……ブラボー!!」 見事完遂!あの歌をきちんと……じゃないけど歌ってみせた! おおおお、よっぽど恥ずかしかったのか顔真っ赤だ。 藍田 「なぁ……普通に歌わないか……?これ本気でイタいぞ……?」 中井出「むう……確かに十分に楽しめたし」 彰衛門「OK!じゃあ普通に歌うべー!」 藍田 (納得のされ方がやたら悲しいが、ここで納得しとかないとまた惨劇が……) ナギー『む?なにか言ったかの?』 藍田 「うふふなんでもない」 ナギー『そ、そうか?』 彰衛門「して、なに歌うん?」 中井出「せっかく美声をもらったんだから、女系の歌を歌ってみたいと思う。     というわけでGO!!あ、演奏者たちよ、ちといいか?     ……そう、曲調はこんな感じで……そうそう、そう!グラッツェ!」 歌う前に猫やドワーフや妖精たちに曲調をなんとなくでも教え、早速奏でてもらい始めた! でってんててんてん・でってんててててんっ♪ でってんててんてん・でってんててけてけてんって♪ 中井出「わら人形に♪わら人形に♪わら人形にごっすんごっすんごすんくぎー♪」 藍田 「いーあるさんいーあるさん♪」 丘野 「わんつーすりーわんつーすりー♪」 彰衛門「いちにっさーん♪」 中井出「いーあるさんいーあるさんわんつーすりーわんつーすりーいちにっさーん♪」 藍田 「アイーンス♪」 丘野 「ツヴァーイ♪」 彰衛門「ぐーてんもるげん♪」 中井出「いーあるいーあるいちいちいちいち♪」 藍田 「ひふみひふみひふみひふみひひふ♪」 丘野 「ひふみひふみひふみひふみひひふ♪」 彰衛門「ひふみひふみひふみひふみひひふ♪」 中井出「ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひふみよひふみよ!」 一人で歌うつもりが、あっさりとノってきてくれた猛者ども。 しかししかし、おお、きちんと女の歌も再現率高めで歌えるぞこれ。 なんと素晴らしい歌声……でもあとできちんと直してもらわないと。 中井出「どんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつー     どんつーどんつーどんつーどんつーどんつー感じないわ♪」 彰衛門「どんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつーどんつー     どんつーどんつーどんつーどんつーどんつー痛くないわ♪」 藍田 「ちきちーちきちーちきちーちきちーちきちーちきちーちきちーちきちー♪」 丘野 「うぎぎーうぎぎーうぎぎーうぎぎーうぎぎーうぎぎーうぎぎーうぎぎー♪」 中井出「上海しゃんはいシャンハイ上海!」 彰衛門「蓬莱ほうらいホウライ蓬莱!」 藍田 「フランス!」 丘野 「オランダ!」 彰衛門「チベット!」 中井出「京都ォ!」 藍田 「ロンドン!」 丘野 「ロシア!」 彰衛門「オルレ〜アン!!」 中井出「嫌い〜♪……キライ〜♪羅〜〜武〜〜〜♪」 総員 『あん♪ああん♪あんあ・あんあんっ♪』 中井出「誰が〜♪ダ〜レ〜ガ〜♪can't be alive without you♪」 彰衛門「ど〜お〜して〜♪……何故か〜し〜ら〜♪」 総員 『あん♪ああん♪あん♪』 彰衛門「ってちょっと待って?さっき嫌いキライ羅武とか言ってなかった?ねぇ」 総員 『気の所為だ!!』 彰衛門「いや言ったよね!?言ったよねぇーーーっ!?」 中井出「ほら、歌ってたからそんなこと言ってる暇ないし」 彰衛門「あ、ああ……そうだよね。ってだから歌の中で言ったんだろって聞いてんだよ!     北斗の拳みたいに躱そうとしてんじゃねィェーーーッ!!     やっぱなし!歌やめよ!なんか替え歌にかまけて悪口散々言われそう!」 藍田 「大丈夫大丈夫!言わないよ言わない。歌うけど」 彰衛門「歌ってもダメですよ!!えーから別のことしよ!?ね!?」 別のことって言われてもな。 他になにかあるか?……おお。 中井出「じゃあ戻ってみたら居なくなってたルナさん考察でも」 彰衛門「うわー地味だね……どうせならこの祭り楽しみません?     結構いろいろあるしさ。射的もあるし猫当てゲームとかあるし」 中井出「いやそれよりも藍田に赤っ恥かかせるのも」 藍田 「すぐ行こう!ああ俺射的やりてぇ!」 中井出「なにぃ、藍田二等貴様がよもやそこまで射的好きだったとは!     何故言わなかった!ならばすぐに行こう!」 シード『それはいいのですが……お金はあるのですか?』 中井出「大丈夫!何を隠そう、俺は貯金の達人だぁあああっ!!     こんなこともあろうかと、大きい金はナギッ子バンクに貯金済み!!     というわけでさあナギー!金を返してくれ!」 ナギー『うむ!落としたのじゃ!!』 中井出「タワァアアブリッヂィイイイッ!!」 ガッキィイイイインッ!!! ナギー『ふわぎゃああーーーーーーーっ!!《メキメキメキメキ!!》』 彰衛門「おお!なんと容赦のないタワーブリッジ!!」 藍田 「すげぇや!さっすが天下の中井出さんだ!!」 丘野 「相手が親しい小娘でもまるで容赦なし!     いつも拙者たちには出来なさそうなことを平気でやってのけるッ!     そこにシビレる憧れるゥッ!!」 憧れんでよろしい!! いいや!今はそんなことを言っている場合ではなぁあーーーーい!! 中井出「ナァアアギィイーーーーッ!!     あれほど落し物には注意しろと注意しておいたというのに     貴ィイイイイイ様という精霊はァアアアアーーーーッ!!!」 ナギー『仕方なかったのじゃーーーっ!!     あれだけごたごたしていれば落し物くらいするのじゃーーーっ!!』 中井出「何処!?何処で落としたの言ってごらんさい!怒らないから正直に言うのよ!」 彰衛門「中井出、口調がオカンになってる」 ナギー『ほ、砲台広場なのじゃ!     あそこで魔物と抗戦している時に落としたと思うのじゃ!     なのに探してみてもなかったのじゃ!』 総員 『………』 彰衛門「なんでそこでみんなしてアタイのこと見るの!?」 藍田 「彰衛門よぉ……いくら金が無いからって、     少女が落としてしまった金を取るなんてどれだけ外道なんだよ……」 丘野 「見損なったでござるよこのクズが……」 中井出「お前最低な……」 彰衛門「だから違いますって!あたしゃ盗んでないよ!ほんとだよ!」 中井出「だったら誰が取ったってんだコノヤロー!!」 彰衛門「そもそも真っ先に俺疑うのがどうかしとんのよ!     悠介とかホギーかもしれんでしょ!?落し物拾ったーとかさぁ!!     もしくは猫かドワーフとか!なしてそげな考え方しか出来ないの!」 それは貴様が一番怪しいからだ。 そう言おうと思ったが、確かに落し物として誰かが持ってるのかもしれない。 じゃあ……あれだな。 祭りを楽しみながら金を探す、という方向で─── 遥一郎「あ、居た居た。すっかり忘れてたけど訊きたいことがあったんだ。     この中で誰か金落としたヤツ居ないか?」 ───進める前に、演奏広場に訪れたホギーがジャラリと$袋を持って現れた。 当然それを見た俺は心底安堵し、 肩から下ろしたナギーも大層喜んで言葉を返したのだった。 ナギー『わしなのじゃ!』 彰衛門「いや、実は俺だ」 藍田 「なんの、あちきの金どすこい」 丘野 「いやいや、何を隠そうそれは拙者の金」 そしてみんなクズだった。 中井出「何処まで金に汚ぇんだよ貴様ら!それは俺がせこせこ溜めた大事な金なの!     誰にもあげる気なぞあるものか!!」 彰衛門「卑怯だぞてめぇ!!」 中井出「なんで!?」 藍田 「そうやって、見つけた金を独り占めするつもりなのだな!!」 丘野 「このクズが!!」 中井出「ちょ、待って!それ俺の金だって言ってるでしょ!?     ナギーに預かってもらってた金なんだって!ほら!     袋の底に“中”って文字書いてあるでしょ!?───ラーメンマンじゃないよ!     中国の“中”じゃなくて中井出の“中”!なんでわざわざそっち方面で───え?     これはラーメンマンの落し物であって貴様のものじゃない?     何処に居るのラーメンマンなんて!!居るなら見せてよ!むしろ見てみたいよ僕!     ───あ、あれ?なにやってるの!?ちょ、弦月一等兵───じゃなかった!     弓彰衛門クン!?なに黒いじって───ブラックラーメンマン!?うわぁ黒いよ!     気色悪いにもほどがあるくらい黒いよ!……え?ラーメンマンだから金よこせ?     あげるわけないでしょなに言ってんの!」 遥一郎「どーでもいいけど、どうするんだこれ」 中井出「どーでもいいってなにちょっと!それ僕がせこせこ溜めたお金だって言ったよね!     いいから返してよもう!え?拾ったから一割よこせ?     ちくしょうみんなクズばっかりだぁーーーっ!!」 ───……ちなみにこの後、しっかりとホギーに一割を奪われたのち、 頑張って溜めた金は僕の手に戻ってきたのでした。 知性的なヤツにしっかりと金奪われるという意外な展開に ちょっとトキメイテしまった常識破壊好きな自分が悲しかった。 Next Menu back