───冒険の書195/西の大陸へ───
【ケース511:中井出博光(再)/パッパくん】 で…… 長老猫『鞘ニャ?』 中井出「鞘ニャ」 俺は長老猫……その名もアイルーに、 ジークフリードとジークムントとジークリンデ用の鞘を作れんものかと相談していた。 傍らにはさらにさらにと掘り起こしたミスリル鉱石。 俺を潰した鉱石には血痕があったりするんだが、 今は他の猫が丁寧に磨いてくれてたりする。 ああ……あの血はいったい、何を摂取したお蔭で精製された血液なんだろうか……。 すまない食材たちよ、貴様らの命は無駄になってしまった……。 長老猫『それは構わないニャ。これだけのミスリルがあれば立派な鞘が出来るニャ。     ただモノがモノだから、三つも鞘を作るとなるととても重いニャ』 中井出「かまわーーーん!!俺が許す!」 長老猫『それに何処に付ける気ニャ?』 中井出「ジークムントジークリンデの鞘を腰の両脇に!     ジークフリードの鞘を腰の後ろにである!デカすぎて背中に背負えないからね」 背負ったとしても、歩くだけで地面を掘ることになる。 せっかく作ってもらったものをズリズリと引きずるなど、よろしくない。 大剣のネックってのはやっぱそのデカさにあるんだろうなぁ。 デカいからこそ大剣なんだけどさ。 そして俺はそんな大剣類が大好きだ。 長老猫『ロイドにレアズ〜、ちょっと手伝って欲しいことがあるニャ〜』 ロイド『なんだ騒々しい』 レアズ『なにか問題でも起きたのか?』 長老猫『旦那さんのためにこれから鞘を作るニャ。     なんでもデスゲイズの呪いで霊章が機能しなくなったとかで、     困ってるらしいのニャ』 レアズ『む……そうか。他ならぬ恩人のためだ、二肌でも脱ごうじゃないか』 ロイド『ふむ、鞘三丁か。ジークムントとジークリンデ、それとジークフリードの、だな?     やれやれ、面倒なことを頼んでくれる』 長老猫『そうニャ?ボクとしては腕が鳴るくらいニャ』 言葉通りなのか、袖はないけど腕まくりのポーズを取る猫が居た。 やる気を表す時ってどうして腕まくりするんだろうな、ちと解らん。 藍田 「よし!だったら俺はバトルグリーヴをもっと強化してくれ!」 丘野 「拙者はミスリルの鎖を所望でござる!あと重りとかも!」 長老猫『結構な値段になるけど大丈夫ニャ?』 藍田 「提督割引価格でなんとか!」 長老猫『ダメニャ。旦那さん価格は旦那さんだけに齎されるものニャ』 藍田 「提督てめぇ!」 丘野 「このクズが!」 中井出「なんでそこで俺!?」 藍田 「てめぇばっかり卑怯だぞコノヤロー!     俺達だって金に余裕があるわけじゃあねぇんだよー!」 丘野 「だというのにこの扱いの差ッ……!───マタタビあげる」 長老猫『お客様は神様ニャ!!』 藍田 「ええ!?いいのかよそれで!ちくしょうだったら俺はカクサンデメキンだ!」 長老猫『爆発する魚なんて要らないニャ』 藍田 「うおおごもっとも!」 ……その後。 いろいろと見積もりをした結果、ただ一人定価で鍛えてもらうことになった藍田は、 まるでしおれたトマトみたいになっている 干からびたカクサンデメキンを眺めては、小さく泣いていた。 中井出「あ、そういやじいさんよ。ちょっと質問ヨロシ?」 ロイド『うん?なんだ』 中井出「ほら、教会にさ、妙な石版あるじゃない?俺読めないけど」 藍田 「あ、それなら俺も知ってる。ステンドグラスの下にある巨大石版だよな?」 丘野 「他の教会には無いものでござったな。あれはなんでござる?」 ここの……元エーテルアロワノンの教会には妙な石版がある。 ステンドグラスの下に、ちょっと目立たないが存在しているソレ。 日差しが強いとステンドグラスの輝きで見えなかったりするんだが…… 俺が石版の存在に気づいたのがついさっき。 デスゲイズにコロがされ、神父の前に飛ばされた時だったりする。 その時からやたらと気になってたんだが…… 戦っていた相手が相手だ、つい後回しになってしまっていた。 ロイド『ふむあれか』 長老猫『あれはニャ、古代文字でこう刻まれているのニャ。     “世界が闇に覆われ、人々が危機に迫りし時。     闇を斬り裂きし光り輝く戦士によって、世界は救われるだろう”。     フェルダールに伝わる古い古い言い伝えニャ。     遙か昔に精霊の王が預言した言葉だって言われてるけど、どうなんだろニャ』 中井出「予言ねぇ……それっぽいヤツを見たことは?」 長老猫『頭が輝く戦士なら見たことあるニャ。     名前はヨーゼフ。何を思ったのか巨大な岩に立ち向かって潰れて死んだニャ』 総員 『うわぁ……』 ハゲでヨーゼフっていったらやっぱそうなるって決まってるのか? そんな思いを込めた“うわぁ”が漏れた。 藍田 「しかし光の戦士ね……候補があるっていったら未来凍弥か晦あたりかな」 中井出「いや、違うな……意表をついて第二第三のヨーゼフが……!」 丘野 「怖ェよそれ!───でござるよ!」 どちらにしろ今はどうとも言えないってことだな、うん。 予言のことなどからっきしだし。 今出来ることといえば、……ゆっくりと鞘が出来るのを待つだけだよな。 ……んじゃ───寝ますか。 ───……。 ……。 時を待って翌日! サワサワとそよぐ風に、森からこぼれる木漏れ日! 猫の里での目覚めは蝶・サイコーである! ……というわけでやりたいことを終えた俺は、 目をコシコシと擦りながらグミミミと伸びをする藍田と丘野を発見し、 のちに急に叫び始める彼らの傍へとテンションを高めながら駆け出した。 藍田 「うおおヤベェエエエ!!景色がよすぎる!一度は夢見た蝶・自然での目覚め!     キャンプをすれば簡単に見られるもんだが、     こうも素晴らしい森林に囲まれての目覚めなど!」 丘野 「フオオオ!!素晴らしい夜明け!鳥もまだ眠ってる!」 中井出「早起きィ〜しぃ〜ましょぉ〜〜〜ぅおねぇ〜〜〜っ♪」 総員 『三〜〜〜文の〜〜とぉ〜〜く〜〜〜♪』 青春は若さだと誰かが言っていた。 しかしいつまでもいつまででもずっとずっと心は少年。 故にこんな景色に感動を覚えることもまた青春。 ああ、世界はこんなにも美しい。 ファンタジーってさ、世界の黒さと明るさが別れすぎてる場所だよな。 悠介 「朝から元気だなぁお前ら……」 中井出「だってホラ見てみろホラ見ろホラ見ろよホラ見ろてめぇホラ!!」 悠介 「やかましい!ちゃんと見てるから何度も言うな!!」 要塞から漏れる自然の力が周囲に流れている所為だろうか。 見上げる要塞も、見上げる景色を覆うように生い茂った森林も、 どれもが朝日を浴びて輝いているようだった。 これはなにも朝日で光って見えるとかそんなのじゃなく、 実際に薄緑色に発光しているように見えるのだ。 こんなものを目覚めのあとに見れば、心スッキリ眠気スッキリになるってもんだ。 ……ああ、ちなみに俺と藍田と丘野は要塞ではなくこの大自然の中で寝た。 まるで温度調節でもされてるかのような快適温度がここにはあって、 布団もなにも要らない状態で普通に寝れたのだ。 それはとてもステキなことさ。 身体がメキメキ痛かったのは確かだけど。 悠介 「ていうかさ、中井出。その剣は何事だ?     霊章に仕舞っておけるんじゃなかったのか?」 中井出「それが呪いの所為で仕舞っておけなくなっちまってさ」 悠介 「呪い?って……あれか?デスゲイズの───」 中井出「そう。貴様が毒に侵されてまごまごしてる時にくらった呪いだ」 悠介 「いや……呪いは俺の所為じゃないんだからそれっぽく言うなよ」 ゴシャンと腰に差したジークムントとジークリンデを揺らす。 これが結構な重量感であり、STRを少々高く設定しとかなければ立つことも出来ん。 彰衛門「重くねぇの?それ」 悠介 「見るからに重いだろ、それ」 バカデカい鞘が、バカデカい大剣を包んでいる。 ミスリル製の鞘はそれだけでも重く、もちろん大剣も重い。 だからSTR上昇はどうしても必要なわけで。あー重い。 だが重くても重いなりに価値のある重さなのだよ。 なにせアイルー種、ドワーフ種、妖精種、 おまけに棒人間種がさらに力を合わせて鍛えてくれたお蔭で、ギミックが増えたのだ。 事の発端は、作る鞘の大きさを測るためにジークムント、ジークリンデを渡し、 のちに変異させたジークフリードを渡したことから。 既に完全に呪われているジーク……それの能力をなんとか引き出せないものかと、 亜人種がいろいろあくせくと動き回ってくれたのだ。 幸いにしてここは猫の里。 知ってか知らずか世界中から掻き集めたレアアイテムなどが、 そこらに捨ててあったりする場所なのだ。 で、今回ジークに埋め込まれたのが……なんていったっけ? 名前は忘れたけど、一度合成したものを解除して出す、というトンデモアイテムだった。 そう、呪われてるのは俺やジークフリードであり、 かつて合成したものは合成する前の状態で弾き出されるから、 呪いの所為でスキルが使えない、なんてことはないのだ。 願えばガザミも取り出せるし、ルドルグニスも取り出せる。 ブラッシュデイムだって取り出せるし、ヒノカグヅチだって取り出せる。 いわゆる……そうだな。FF7アドベントチルドレンのクラウドの武器、 ファースト剣みたいな感じ……だろうか。 ただしジークフリードの原型となっている稀黄剣シュバルドラインは解除不可能だった。 ちゃっかりしてやがるぜ、管理者どもはよぅ。 稀黄剣が取り出せたなら、レイジングロアも黄竜剣も使えただろうに。 ……ちなみに、武器を解除すればするほどジークの重さも無くなってゆく。 何故だか知らんがそういう理屈らしい。 個々に武器を解除する方法は簡単だ、長剣状態から双剣状態にする時の感覚に似てる。 一本の柄を二本にするように意識して振るうわけだから、まあそれと似た感覚だ。 まあ一気にバラバラにする方法もあるにはあるんだが……疲れるからやらない。 なにせマグニファイ状態の時じゃなきゃ出来ないってことが、今朝判明したばっかだ。 藍田と丘野が起きる前にやったことだが、面白いには面白いんだが扱いが難しい。 中井出「ふむ」 しかしなんだ、こう重いだろ重いだろと言われると、 逆に“持たせてくれ”とか言われてる気がしてくるというか…… 持たせたところでただひたすらに重いだけだから、意味は無いに等しいんだが─── 中井出「持ってみる?」 彰衛門「おお望むところだ〜〜〜っ!!コルド大王の真似をしたあの日から     アタイがどれだけ強くなったかを見せ付けてやるぜ〜〜〜っ!!」 悠介 「その強くなったのもほぼ提督が自滅してくれたお蔭だけどな」 彰衛門「うっさいやい!」 ジャコンと鞘ごと外したジークリンデを彰衛門に、ジークムントを晦に渡す。 二人はそれを、視線を交差させて頷いたのちに受け取り───ドゴォンと潰れた。 悠介 「ぐあああああ!!腰が!腰がぁああああっ!!!」 彰衛門「ギャイヤァアアアアッ!!!STR結構あげたのにてんで効果ねぇええっ!!」 頷きあったのは、どうやらステータス移動の合図だったらしく…… しかし俺以外には扱えないという固有能力が、 そんな合図の意味をあっさりと無視して二人を潰していた。 彰衛門「グ、フフフ……!!だ、だがこの黒い僕を甘くみてもらっては困る……!」 悠介 「俺達だって伊達や酔狂で空界という乱世を潜り抜けてきたわけじゃない……!     これくらいの重み……!ご、ごぁあああ……!!」 だがしかし!二人は剣の重力に無理矢理逆らい、メキメキと起き上がっていく! 藍田 「お、おおお!顔が真っ赤だ!ものすごい踏ん張りを感じる!」 丘野 「踏ん張りどころというやつだな!氏家くん!ガンバだ!」 悠介 「だっ……れがっ……!うじっ……くはっ……!」 彰衛門「ぎ、ぎぃいいいい……!!なんか前より重くなってる気がっ……!」 彰衛門の苦しそうな声が耳に届く。 それはそうだろう、なにせディザスターの効果でフロートが無い状態だ。 誰が持とうが“浮遊石”の力自体は流れていたんだろうし、 それが封じられれば以前より重いのは当然だ。 中井出「よし!重いものを持ち上げるといえばアレ!     叫ぶが如く歌えよ男子!大鐘音のエールじゃああーーーーーっ!!!」 丘野 「おお!やったるぜぇええっ!!」 藍田 「男じゃわしゃあああああっ!!!」 総員 『フレーーーーッ!フレーーーーーッ!!桃ーーーーッ!!     フレーーーーッ!!フレーーーーッ!!桃ーーーーッ!!』 踵を合わせてビシッと立ち、上半身を逸らすよう両腕を広げ、声高らかに叫ぶ! そう、たとえ喉が潰れようとも心で届かせるために! 総員 『フレェエエエエッ!!フレェエエエッ!!!     桃ォオオオオオオオオッ!!!     フレェエエエエッ!!フレェエエエッ!!!     桃ォオオオオオオオオッ!!!     桃!桃ォオオッ!!モォオモォオオオオオッ!!!』 悠介 「だぁあああうっせぇえええええっ!!     耳元でギャースカ叫ぶんじゃねぇええぇえっ!!」 藍田 「なんだとてめぇ!!このクズが!」 丘野 「人がせっかくエールを贈ってるというのにその言い草!」 中井出「死ね!」 悠介 「誰がっ……エールなんてくれって……!」 中井出「黙れクズが!!」 総員 『死ね!!』 悠介 「あのなぁああっ!!つーか彰利!お前までなに言ってんだこら!!」 彰衛門「キョ、キョホホ……!こ、言葉とは……っ!     い、言いたい時っ……に……!言、えなければ……!意味が、ないのさ……!」 なんつーかもういっぱいいっぱいだった。 これ以上は無理と判断した俺は二人が持つ双剣をガションと受け取ると、 これまたガションと腰に装着した。 彰衛門「あぁ〜〜、なぁああんだよぉお〜〜〜っ、     俺平気だったのに勝手に取りやがってぇえ〜〜っ」 すると早速復活した彰衛門が、 得意げなガキみたいな顔でイヤミったらしいことを言ってきた。 ……ので、鞘から抜いた双剣をジークフリードに変換、 ジークフリード用の鞘に納めたのち、ヒョイと彰衛門に向けて放り投げた。 中井出「柳……お湯」 彰衛門「え?あ、ギャア!!《ガシドゴォオン!!》」 ……そして叫ぶ間もなく死んだ。 僕らはキラキラと塵になって消えてゆくクラスメイツを、 ハンケチーフを揺らしながら見送り……静かに解散しようかと呟いたのだった。 僕らは一路、ニサンへ。 ではなく、サンドランドへ。 ゼノギアスの中のサブタイトルの中じゃ、一路ニサンへが一番好きだったなぁ。 悠介 「はぁ……お前らはこれからどっか行くのか」 中井出「うむ。水の守護竜をブチノメすためにサンドランドノットマッドまでな。     そこで猛者どもが、“ミラクル泥舟サードインパクトカスタムショッキングレベル     512クーポン券つき丸”を作ってくれているらしいのだ」 悠介 「……その泥舟ってのはなんとかならんのか?」 中井出「な、なんだとぅ!?泥舟丸をバカにするなよ!?泥舟丸はなぁ!     幾多の困難を乗り越えそうでいて乗り越えられずに     大体大破してきた立派な流木イカダなんだぞ!?」 悠介 「だめだろそれ」 中井出「それがいいんだって!     いつ沈没するか解らない……そこに波との熱いバトルがあるんだよ!     男なら船じゃなくてイカダ!漢字で書くと〜〜───こう!!」 そこいらに落ちていた木の枝でドシュドシュと地面に文字を書く。 “筏”だ。これでイカダと読むんだから漢字って不思議。 悠介 「……じゃあなにか?お前は守護竜と筏の上で戦うと───」 中井出「アイアムサム!!」 悠介 「訳解らん!」 中井出「その通りだ晦一等兵!新たに出来た船(?)がどんなものかは知らん!     否!絶対に筏だ!筏に決まっている!     そして僕はその筏の上で守護竜を倒すのさ!」 悠介 「無謀にも程があるだろ!」 中井出「筏の上でリヴァイアサンと戦ったキミにだけは言われたくない」 悠介 「うぐっ……!い、いやっ……あれはだなっ!」 藍田 「そんなわけだから我ら素晴らしき7人の意思は貴様ではもはや停止不可能よ」 丘野 「なにせ素晴らしいのだからな」 悠介 「さっぱり意味が解らないんだが」 藍田 「素晴らしいからいいんだ。素晴らしければいいんだ」 悠介 「………」 どこか遠い目で見られた。 次の言葉が出てこないらしい、完全に呆れ果ててる僕らのクラスメイツ。 そんな彼を余所に、俺は懐から取り出した笛を口に当て、一気に吹いた。  ───……。 なんの音も鳴らない。 だがこれは、忍にしか聞こえないという“忍の波笛”というものらしいので、 しばらく待ってりゃ───ドグシャアッ!! 悠介 「ぶべぅへぇえっ!!」 アフロ「ぐおーーーーっ!!」 中井出「うおっ!?もう来た!そして晦が轢かれた!」 電光石火で現れたのは、アフロでマッチョなあんちくしょう。 運送結社“銀の大車輪”で働く、忍者と魔法使いのハーフ……その名もボナパルドさん。 正式にはボナパルド=太陽らしいのだが、まあそんなことはどうでもヨロシ。 アフロ「あーあー潰れちまったよォオ!!     どーすんのコレェ!お前の所為だよコレェエ!!」」 今はともかく、吹き飛ばされて眉間をヒクつかせてる晦をなんとかしないと。 突っ込んできたリアカーもろとも思いっきり吹っ飛んで大木に激突してたし…… アフロ「こんなにリヤカーメチャメチャにしちゃってさァア!!     もう今年終わりだコレ!全部お前の所為だかんなコレェエエ!!」 悠介 「ちょっと待てコラ……!いきなりぶつかって来ておいて言うことがそれか……!     文句言う前に言うこととかあるだろうが……!」 アフロ「そんなもんはお前がリヤカーを上回るスピードで避ければ済むことだよ!     どーしてくれんのコレェ!これじゃあ商売あがったりだよコレェエエエ!!」 悠介 「ちょ、待っ……お、おい提督!なんなんだよこいつは!     人の話なんてまるで聞きやしない!」 中井出「運送結社銀の大車輪のモサモサマッスルだ。リアカー離すと凶暴化する、     魔法都市の者と忍者の里の者との間に産まれたハーフだ」 悠介 「マテ!恋愛は自由だからどこの誰がどいつと結婚して子供儲けようが構わん!     構わんがなんでアフロなんだ!?忍者とも魔法使いともまるで関係ないだろ!」 中井出「え?なんでって」 藍田 「関係ないからいいんじゃないか」 丘野 「当然だろ?」 悠介 「……ナイス原ソウル」 絶望に包まれた顔で親指を立てる彼が、いっそ逞しかった。 と、まあそれはそれとしてだ。 俺はギャースカ騒ぐアフロを余所に、倒れているリアカーをゴシャアと持ち上げると、 アフロの腕にピトリと当ててみた。 すると─── アフロ「信頼と実績の運送結社、銀の大車輪をよろしくお願いします」 振り向くとともにシャランとサワヤカスマイルを見せながら、ピシッと敬礼をされた。 その際、歯が光っていたことも付け加えよう。 丘野 「なんの負けませんよ!《ゴキーーン♪》」 藍田 「だからお前の歯の光りかたって絶対おかしいって!     ゴキーンはないだろゴキーンは!」 丘野 「なにを言うんです!     ガイ先生は常にこんな音を鳴らしながら歯を輝かせているんですよ!     僕などまだまだ未熟です!《ゴキーーーン♪》」 藍田 「光らせるところじゃねぇだろそこ!」 中井出「そんなわけだからアフロよ。     我らをサンドランドノットマッド付近の海岸まで運んでくれないだろうか」 アフロ「我らというのはあなたがた四人ですか?」 悠介 「うえっ!?い、いやいや俺は違う!俺はこいつらとは関係ないぞ!?」 中井出「ひどいわ!わたしを捨てるっていうのねこのクズが!」 藍田 「わたしだけを見てくれるって言ってくれたのにこのクズが!」 丘野 「あれはウソだったということなのねこのクズが!」 悠介 「ここぞとばかりに罵るなぁっ!!しかもなんだよその捏造だらけの文句は!     いつ!何処で!俺が捨てるって言ったり     お前だけを見るって言ったりウソついたりしたぁっ!」 中井出「今より25年前、ガッコーで、ゴミ箱を持った俺に捨てといてくれって言って」 藍田 「野球のフォームを教える俺を見て、     参考にするために余計なものは見ずにお前だけを見ると言ってくれた」 悠介 「全然まったく関係ねぇえーーーーーーーっ!!!」 そうは言うが、邪険にされたら構いたくもなるってものだろう。 ……っと、ここでこうしてても彰衛門が戻ってきてややこしくなるだけだな。 さっさと行こう。……そう思った俺は、藍田と丘野を促してリアカーに登場。 しっかりとリアカーの端にしがみつく感じに屈み込んだ。 中井出「ではGOだアフロよ!」 藍田 「我らの旅は始まったばかり!」 丘野 「いざ向かわん!素晴らしい旅!」 アフロ「では、参りましょう」 ガラ……ガラガラガラ……───ゆっくりと、リアカーが動き出す。 引くのは当然アフロであり、乗るのは我ら素晴らしき3人。 晦はそれを、なんだか気になる様子で眺めては、どうしてだか俺達のあとを追ってくる。 ……?なんだろ、忘れものかなんかしたっけな……と、 持ち物を確認するが、そんなことはない。 ハテ───いや、いいか。きっと青春したい年頃なんだろう。 ほら、駅のホームで別れる恋人を追う人みたいにさ。 中井出「あ、でも向こうに着いたらまず食事しようね。僕おなか空いたよ」 藍田 「おっ、賛成〜」 丘野 「食事はなにがいいでござるかねぇ。     サンドランド名物エロマニア定食でござるか?」 中井出「アフロさん、サンドランドには絶対寄らずにそのまま海岸までね、お願い」 藍田 「な、なにをおっしゃるか提督!ここはサンドランドにも寄るべきだろう!」 丘野 「きっとみんなが歓迎してくれるでござるよ!?     今や何処へ行っても魔王扱いの提督殿を!     でなければ何処で食事をとるというのでござるか!?」 中井出「ぐあ……」 走りゆくリアカーの中で、バカみたいな声を漏らした。 そうだった。俺は魔王だから、どの町に行こうが魔王扱い。 のんびりと食事をするなんて到底無理だ……。 俺は賑やかでいて、どこか落ち着いた食事が大好きなんだ。 夜、キャンプで取る食事なんてとくに好きだ。 焚火の前で仲間とともに摂る食事……最高じゃないか。 しかしそこに腫れ物を見るような視線がずっと付き纏ったらどうだろう。 ……ぬおお、冗談じゃない。 俺は食事くらいは普通に食いたいぞ。 あくまで我らの中の普通として───と、そこまで考えた時のことだ。 今さらながら、晦がどうして追ってきたのかが解った。 藍田 「え?あ、おいそうだよちょっ……待てぇえええっ!!」 考えてみればここは絶壁に囲まれた自然。 リアカーなんぞで越えられるほど容易い場所ではなかったのだ。 ……あれ?じゃあこのアフロ、どうやって来たんだ? とか考えているうちに眼前に迫る絶壁!迸る戦慄! おお、このまま僕らは壁画となって人生を散らしてしまうのでしょうか! ───なんて考えは、あっさりと水泡に帰した。 というのもアフロは壁に接近するや壁に足をつけ、 なんの苦もなく壁を駆け出し始めたのだ。 丘野 「ぬ、ぬうこれは……“難冴苦処菟撚歩法”……!!」 藍田 「し、知っているのか雷電……」 丘野 「う、うむ……伝説上のものとばかり思っていたが……     ま、まさか使える者が居るとは……」  ◆難冴苦処菟撚歩法───なんごくしょうねんほほう  重力を無視し、壁を歩くように登る忍の里の秘伝。  南国少年パプワくんでパプワが使っていた歩法であり、  壁なぞ手を使わなくても登れます。  *神冥書房刊:『奇想天外忍術・拾弐ノ巻-歩法の巻-』より 藍田 「つーかさ、アフロがなにやら苦しそうなんだけど」 中井出「ああほら、いくら壁を走れようが、     俺が重いもの持ってることに変わりはないから」 丘野 「ああ……」 壁を登るアフロはかなり辛そうだった。 しかし僕らはそんな彼をかろやかに無視し、 下で僕らを見上げている晦にハンケチーフを振っては、 別れを惜しむフリをして遊んでいた。 【ケース512:中井出博光(再々)/スクラップドプリンスオブペルシャ猫】 ゾンザザザザザギキィイイイッ!!! アフロ「到着しました」 総員 『速ェエエーーーーーーーッ!!!』 そんなこんなで……10分も立たずにサンドランドノットマッド近くの海岸。 近くっていったって結構離れてるし、どちからといえばオアシスのほうが近かったりする。 オアシスってのはあれだな、 手目小野若蔵の縄張りで、妖精界へのゲートを最初に作った場所。 中井出「あ、いや、とにかく……あー、あれだな、うん。金、いくらだ?」 アフロ「2500$です」 中井出「うおっ、けっこういくんだな……じゃあワリカンで」 藍田 「なにっ!?俺らも払うのか!?」 中井出「こっちもいろいろあっていっぱいいっぱいなんだよ!     だから頼む!助けると思って!」 丘野 「助ける義理がないでござる」 中井出「うわひでぇ!!」 二人がまったく払う気配を見せない中、 俺はしぶしぶ極寒の懐から金を取り出し、支払った。 うう……寒い……寒いッスよ……。 アフロ「ご利用ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」 中井出「我ら皆、銀の大車輪の下に」 アフロ「我ら皆、銀の大車輪の下に」 胸にス、と指を揃えた手を当てた。 これぞ銀の大車輪流挨拶。 それが済むとアフロは変わらずの速度でごしゃーと疾走。 おお元気だ。 中井出「さてと。海岸に着いたわけだし、猛者どもを探すか」 藍田 「サー!あれに見えるは……なんだありゃぁあああああっ!!!」 中井出「なんだどうした藍田二等!頭でも打ったか!?」 藍田 「お言葉ですがサーてめぇ!こんな岩ひとつ無い海岸でどうやって頭を打てと!?」 中井出「それはほら、アレだよお前。自らが弾丸となって水面にゴシャアと」 藍田 「無理だから!それ物理的に無理だからァア!!」 中井出「なに言ってんだ、     かの有名なガイアさんだって刃牙を抱えて水面に落としてただろーが。     あれだけで6階から落ちた衝撃が彼を襲ったんだぞ。     為せば成るって言うだろうが。それともあれですか。     キミはやりもしないのにやれないと叫び続ける我がままボーイですか」 丘野 「銀魂風に喋るのはそれくらいにするでござるよ。     提督殿、あれに見えるは………………巨大筏でござるな」 中井出「いや……うん」 実は言われるまでもなく気づいていました。 ただ気づきたくなかったというか……うう。 まさか本当に筏を作っているなんて……なんて侠気溢れる猛者どもなんだ。 田辺 「お?おーおーおー!我らが魔王よようこそ!素晴らしい!」 岡田 「提督ー!待ってたぜ提督ー!素晴らしい!」 清水 「見てくれあの筏!素晴らしい!」 藤堂 「そして俺達素晴らしい!!」 藍田 「素晴らしい!俺達が今!素晴らしい!」 丘野 「実に素晴らしい!素晴らしい我らが今ここに!」 中井出「なんという素晴らしき我ら!我らが今!素晴らしい!」 海岸の視界外からヒョッコリと姿を現した素晴らしき仲間を前に、 我らは駆け出し、互いに抱き合うと自らの素晴らしさを褒め称え合った。 ああ、なんと素晴らしい我ら。 そして、そんな素晴らしい僕らを遠目に見ては、 なにが起きてるのかイマイチ理解できていない他の猛者ども。 麻衣香    「えっと……ヒロちゃん?いったいなにを……」 中井出    「オウマイハニー!じゃなくて麻衣香!素晴らしいんだ僕たちは!         素晴らしいから素晴らしさを褒め称え合っているんだ!         何故なら我らは───」 素晴らしき7人『素晴らしき7人だから!』 ズビシィッ!と、申し合わせもなくそれぞれが決めポーズを取る。 それがまたギニュー特選隊みたいなポーズだったりして、我らは笑った。 中井出「牛乳!」 藍田 「クリーム!」 丘野 「バター!」 岡田 「チーズ!」 清水 「ヨーグルト!」 藤堂 「カゼイン!」 田辺 「ギー!」 中井出「7人揃って!」 総員 『素晴らしき乳製品特選隊!!』 そして改めて決めポーズ。 夏子 「カゼインとギーはちょっと違うんじゃ……」 中井出「牛乳から出来ていればそれだけで乳製品だ!     乳脂がどうとかなどどうでもヨロシ!」 藍田 「おうとも!さぁ行こう大海原へ!守護竜が俺達を待っている!」 麻衣香「うわぁ行く気満々だ!ちょ、ちょっと待ってよ藍田くん!     わたしたち筏を作るのに夢中でご飯食べてないから、     これからご飯をってことになってたんだけど!?」 中井出「構わん!何故ならこれから行うことは釣りだから!     魚を釣って魔法で焼いて食す!これでOKだ!」 麻衣香「……魚焼くのって……もしかしてわたし?」 総員 『もちろんだ!』 麻衣香「うわー……」 ざっと猛者どもを見渡した麻衣香がモシャアと重苦しい息を吐いた。 まあこの人数全員分の魚を焼くとなると……相当に面倒なのは目に見えて明らかだ。 だが腹を鳴らす猛者どもを止めることなど我らには無理である。 だって我らも腹減ってるし、 当の麻衣香だって、フと鳴った腹を押さえて真っ赤になってる。 中井出「ふむ。ではそろそろ出発するとしよう!」 藍田 「サーイェッサー!!」 藤堂 「筏は一つではないので好きな筏に搭乗してくださいサー!!!」 田辺 「さあ行こう!果てない海が僕らを待っている!」 よほどに腹が減っていたのか、 ようやくメシにありつけると踏んだ猛者どもがゾロゾロと巨大筏へと乗ってゆく。 筏のそれぞれはロープを付けられた状態で海に浮かべられていて、 それを数人が流されないように掴んでいる、といった感じだ。 そこにドカドカと猛者どもが乗り終えると、ロープ班も搭乗。 いざ凱旋というところにまで至ったのだった。 島田 「さー!バンバン釣ってやるちょー!」 灯村 「大爆釣ウォーーン!!」 飯田 「たくさん食べるミャオー!!」 蒲田 「プリプリ太ったお魚さんが食べたいんだハーク!!」 佐野 「ちょ〜、今からよだれが止まらないツィー」 粉雪 「や、どうして春巻先生みたいな喋り方?」 総員 『その方が楽しいからだ!!』 粉雪 「そ、そうなんだ……」 筏が海をゆく。 お手製の櫂をわっせわっせと動かしては、 俺達は西の大陸付近を目指してひたすらに海をゆく。 そんな中でちゃっかりと魚も釣ったり、 素潜りして捕獲したりと、いろいろなことをしながら筏旅を続けてゆく。 中井出「《ぱしゃあっ……》ぷはぁふっ……ふぃい……やっぱ水はいいなぁ。     海といえど、夏の暑い日にこの冷たさはありがたい。……っと、貝取ってきたぞ」 藍田 「なんの、俺はタコを捕獲してきた」 丘野 「なんの!僕はエイですよ!見てくださいこの大きさ!」 中井出「おぉわデカッ!?なっ!ちょっ!おまっ……どうやってこんなもんを!?」 殊戸瀬「魚影を見るや鎖分銅でぐるぐる巻きにして空中に放ってボコって現在に至る」 中井出「エイ相手に開門開いたの!?」 丘野 「何を言うでござる!エイはあれで強敵なんでござるよ!?     隠しダンジョンにも出てくるししぶといし空浮いてるし!」 麻衣香「えっと……それって何処のエイ?ていうかほんとにエイ?」 殊戸瀬「……テイルズオブファンタジア」 麻衣香「……───あ、あーあーあー!居た居たそんな敵!     よくあんなの覚えてるね睦月!」 殊戸瀬「記憶力にはちょっと自信あるから……」 何故ドワーフの洞窟にエイが居たのか……それはまるで解ってない。 だが戦いづらくてコンボ稼ぎも出来ないことから、かなりの邪魔者だったことは確かだ。 まあ、それはそれとして。 三月 「麻衣香〜、喉渇いちゃった……水出して?」 麻衣香「火出して水出してって……わたしって何処の便利屋?     それに嫌な予感ばっかりするし……ねぇ、     ヘンなこと言ったりするつもり、ない?」 宇佐見「あはは、そんなつもりないって。ね?」 麻衣香「うー……まあ……いいけど。わたしも喉渇いてたし。じゃあ───」 促された麻衣香が適当な容器を手にし、そこに水魔法をかけて水を満たしてゆく。 その様を見ていると……なにやら懐かしい記憶が胸を衝く。 中井出「こ、これは……!」 総員 『バトルポカリ!!』 麻衣香「違う!そう言われると思ったからやりたくなかったのよ!」 岡田 「な、なにを言うんだ綾瀬!バトルポカリはすごいんだぞ!     ムドーは倒せないが喉を潤せるんだぞ!」 佐野 「当たり前だ!バトルポカリでムドーが倒せっか!」 柴野 「あー!ちょっとそっちばっかりずるいわよー!こっちにも水!水ー!」 飯田 「ククク、これか?!これが欲しいのか冴香よ!     だがこれはこっち側の筏に乗った我らのみに与えられしバトルポカリ!     貴様らには譲ってやらねー!」 柴野 「なっ……ちょっと慎!?それはひどいんじゃないの!?」 麻衣香「ああもう!そっちにも渡すからー!」 飯田 「なんだって!?せっかく優位に立った気分でいたのにそれを壊すっていうのか!」 麻衣香「うるさい!静かに見てろ!」 飯田 「グ、グウムッ……!」 麻衣香に雄々しく怒られた飯田が、どこぞの観客のように押し黙る。 それでも特に気にすることもなく飯田は騒ぐのを再開し、 麻衣香は水を出しては別の筏のほうへ投げたりしている。 ペットボトルというものが無いこの世界では、適当な容器を使うしかないわけだが─── 俺達はそれをポーションの入れ物とかで代用している。 おお素晴らしきかなリサイクル。 永田 「おっ……かかったぁーーーっ!!《シャパァンッ!》」 釣果も順調。 垂らした針で魚を釣っては、捌き、焼いて、モシュモシュと食べる。 そんな風にして、 どこか修学旅行みたいなノリでみんなでワイワイ騒ぎながら波に揺られる。 そよぐ風が頬を撫で、波を揺らし、さらに櫂を動かしては先へ先へ。 腹が大体膨れてくると、今度は腹ごなしだと歌い始める猛者ども。 こう言うのもなんだが、つくづく退屈という言葉が似合わない集団だ。 退屈ならば騒げばいい。結局はそういうことなのだ。 飯田 「お待たせようこそみなさん〜♪」 岡田 「今から奇跡が始まる〜♪」 島田 「金魚を吐いたり!」 藍田 「ロウソク消したり!」 蒲田 「コウモリふいたり!」 下田 「ペンキで塗ったり!」 永田 「お店のカートで激走〜♪」 田辺 「成層圏から地上へダイヴ!」 女子 『イヤァアーーーーッ!!』 男子 『怪我ひとつ無いぜ俺達〜♪』 佐野 「そうです皆さん覚えて〜♪」 藤堂 「我らの名前は“ラヴラヴィッツ”♪」 総員 『Love it(ラヴィ)!!』 美奈 「蟻酸を浴びたり!」 柴野 「ミサイル避けたり!」 沢村 「波間で揺れたり!」 神楽 「ビルから落ちたり!」 津島 「高速道路で前転〜♪」 内海 「大蛇の腹から緊急〜〜脱出♪」 男子 『ワーオ!!』 女子 『傷ひとつないぜ俺達〜♪』 灯村 「命が危険だ……命キケーーーン!!」 中井出「みんなは真似しちゃダメだぜぇ……♪」 総員 『人生(ラヴィ)!!』 船旅……船旅? …………筏旅は続く。 俺達は陽気に歌いながら波に揺られ、 腹が減ったら魚を食べて喉が渇けばバトルポカリな時を過ごした。 ただ問題があるとすれば、時折モンスターが釣れることだったりした。 永田 「魚ァーーーーッ!!《ザヴォォッシャァアッ!》あ、あれ?キャーーーッ!!」 岡田 「な、永田ァーーーッ!!」 島田 「永田が釣り上げた魚に食われたぞぉおーーーーっ!!」 飯田 「永田!?永田ァーーーーッ!!」 永田がミミズで海産軟骨魚のシャークさんを釣り上げた時は揃いも揃って絶叫したもんだ。 なにせ釣りあげた拍子に見事バクリと食われるんだもんな。 なんにせよ……それ以外はとても平和旅だった。 ……西の大陸付近に着くまでは。 Next Menu back