06/自爆する時は誰かを巻き込め

 ちゃるらりらぁ〜〜♪

中井出「炊ぁきぃたて〜〜〜のぉご〜〜はんん〜〜がぁだぁあ〜〜〜い好きぃ〜〜〜っ♪
    いぃつぅ〜でもぉ〜どぉこぉ〜でもぉ〜研〜い〜で〜お〜く〜かぁ〜らぁ〜♪」

 やあ僕博光。今日はそう、ヒロライン内からお報せするよ?

明日菜「うひぃいいいいやぁああああああっ!!!?」
ネギ 「あああぁああアスナさぁあああああんっ!!」

 本日づけでメンテも終わり、さあいざって時に……まあその、黒衣でキティやくーさんや楓殿を飲み込んでいるところを二人に見られてしまいまして。
 認識阻害+人払いの魔法とか使ってあったんだけど、あっさり訪れちゃった屋上に、二人がひょこりと現れてしまいまして。「あーーーっ」と叫ばれ……こんなことになってしまったがね……。
 で、結局はこれが僕の能力だ〜ってことにして、なんとかその場を凌いだ。結果、「わーすごいねヒロミツ!」とか「へ〜……私達も入れてもらっていいですか?」なんて言われてしまって。

華琳 「叫んでいる暇があったら撃ちなさいっ!! 桂花っ、弾が切れたわ!」
桂花 「はっ! 華琳さま!」
雪蓮 「あっはははは! これ面白いわね〜〜っ!」
冥琳 「笑っている暇があるなら撃て! 武具では歯が立たん!」
雪蓮 「解ってる解ってるって〜♪」
桃香 「え、え〜〜と愛紗ちゃん、こう、でよかったんだっけ」
愛紗 「はい桃香さま! そのままその引き金を引いてください!」
桃香 「うんっ!《ドォッゴォオンッ!!》ひゃぁあああっ!!?」

 で、現在はメンテ後名物“VSボスシリーズ”。
 今日は全国VSサウザンドドラゴンが繰り広げられていて、それらを楽しみにしていたからこそキティもくーさんも楓殿もメンテの終了を待ち望んでいた。
 砲台広場やバリスタは満員状態となり、他にも投石器に炸裂弾を搭載した兵器やらを開発して、まずは遠距離バトル。
 ……今回が初のヒロライン体験となる、明日菜さんやネギくんはもう涙目です。
 恋姫の皆様も刻震竜は初めてなので、決戦するってことをヒロミ通信でメールを飛ばした時は、「?」と疑問符を飛ばしていたもんさ。
 ちなみに第一回がゼプシオン=イルザーグ、第二回が黒竜王ミルハザード、第三回がオーディンで、第四回が真・カイザードラゴン、第五回目がこの刻震竜である。
 倒しても素材はもらえないが、緊張感と自分の実力を思う存分振るうことが出来るので、プレイヤーの皆様からは広く愛されています。取得経験値は参加するだけで一万。トドメのボーナスが五万となっており、まだそこまで強くない方々には愛されております。
 今までオーディンとカイザードラゴン以外、倒せてなかったりするんだけどね? というわけでアンケートをとったところ、オーディンや真・カイザードラゴンよりも、英雄王や黒竜王の方が異常なくらい強かったと好評でした。

遥一郎「魔法を使えるヤツは出し惜しみせずに撃ちまくれ!
    いくらレベルが上がっても全力で行かなきゃ負ける!」
朱里 「───刻震竜、狙い通りの位置に差し掛かりました!」
田辺 「よっしゃあ魔導砲発射用意ィイッ!! 照準頼むぜ閏璃ぃっ!!」
閏璃 「オーラァイッ! 照準セット! よっしゃあやったれ凪!!」
凪  「応ッ!! っはぁあああああああっ!!!」

 ギガドゴォオッチュゥウウンッ!!!

明日菜「ひ、ひーーーーーっ!!?」
ネギ 「ななななんですかあれぇえーーーーっ!!?」

 第一魔導砲から極光魔導弾が放たれる。
 かつてのヒロラインでホギーの指示で放たれたそれは、今回はより強力なものとして設備されている。
 第一というからには何個かあり、それぞれ照準者としてスナイパーが配置についている。

春菜 「こっちも照準できたよ!」
斗詩 「はいっ! いきますっ!!」

 ギガドゴォオッチュゥウウンッ!!!

 照準を合わせるなり、撃鉄を殴って魔導砲を発射。
 ゆっくりとこの浮遊要塞エーテルアロワノンへと歩いてきているソイツへと、幾度も幾度も着弾する……───が、怯むことなく進んでくる……!

中井出「ほれ、キミらも混ざってきなさい。戦いに貢献しなければ経験値は貰えないぞ?」
明日菜「え、ええぇっ……でででも何をやればいいか……」
ネギ 「は、はい……」
悠介 「スプリングフィールド! お前はこっちで魔法を撃ちまくれ!
    それから神楽坂! お前は向こうでバリスタか大砲の弾の装填と発射を頼む!」
ネギ 「えっ……は、はいっ!」
明日菜「えぇっ!? 装填っ!? 発射っ!?」

 不安がることなど一切無し! 僕らは初心者にやさしいヒロラインプレイヤー!
 今は焦らなければならない時だから言葉が少々乱暴かもしれないが、基本的に初心者を導く僕らよ!

悠介 「よしっ───彰利行くぞっ!《ゾフィィンッ!!》』
彰利 「オウヨ!《ゾフィィンッ!!》ほんじゃあ恋姫の皆さんこっち側任せた!
    我ら先駆者は接近戦してくるから!』
華琳 「勝算はっ!?」
彰利 『刻震竜相手にそんなん考えてられっかい!
    中井出が参加出来りゃあ可能性はあるがねぇ! 正直辛ェエエよこれ!!』
華琳 「〜〜〜……そう。───誇り高き魏の将たちよ!
    撃を絶やすな! 撃の枯渇は我らの敗北と知れ!」
雪蓮 「言うほど楽じゃないけどねっ……気張りなさい蓮華! 魏に負けず、絶やさず!
    あんなおっきい敵と戦うのは初めてだけど、やらなきゃやられるだけよ!」
蓮華 「はいっ! 姉さまっ!」
桃香 「……うんっ! 愛紗ちゃんっ! 鈴々ちゃんっ! みんなっ!」
愛紗 「解っておりますっ! ───鈴々っ!」
鈴々 「撃鉄叩くのなら任せるのだっ! 焔耶、どんどん弾を込めるのだっ!」
焔耶 「うぉおおおっ! 桃香さまのためならぁああっ!!」

 猛者どもや意思体の仲間達が浮遊要塞を降り、刻震竜のもとへと駆けてゆく。
 先頭を駆けるのは黒と白。そしてゼットとゼノ助さんだ。
 武具の意思体でしかなかったセトたちもイベントバトルにのみ参加可能であり、伯とともに地を蹴り、刻震竜との攻防を繰り返す……!

古菲 「アスナ、これは精度よりも速度が大事アルヨ!
    構うことなくどんどんバリスタ込めるヨロシ!」
明日菜「バリスタって……コレなんか火薬みたいなのついてるけどっ!?」
楓  「龍殺しの実と火薬を混ぜた特性の弾でござる。
    さあ張り切って弾を込めるでござるよ〜《シュバババババッ!!》」
明日菜「キャーーーッ!? 分身してる分身ーーーーッ!!」

 先駆者たちが前線でバトる中、恋姫メンバーと新参者たちはバリスタや魔導砲で補助に回る。照準は猫たちが付けてくれるので、そこんところは外すことなど滅多にない。
 ……つーか前線が既に大変なことになってる。
 魔法使いさん方はまだここに居るけど、その魔法の数が半端じゃない上に、接近戦型の皆様も殴る蹴るどつく!

遥一郎「Ich wunsche es jetzt zum Energiegeist der Dunkelheit, und respektieren Sie es.
    Treffen Sie meine Stimme unter dem handfast einer Vorsehung.
    Das, um das ich bitte, ist das Licht der Zersterung.
    Die Helligkeit zerstert jene, die bei Hand stehen!!」
麻衣香「Es wird in eine Reihe gesetzt.Es wird in eine Reihe gesetzt.
    Es wird in eine Reihe gesetzt.Es wird in eine Reihe gesetzt……!!」

 ホギーや麻衣香に至っては、古代魔法の詠唱中のために、もはや何喋ってるのか解らん始末だし。しかもホギーなんて相変わらず無詠唱魔法をバンバカ撃ちまくって、さらにそこから昇華、追撃魔法を幾度も繰り返してダメージを稼ぎ、詠唱が終わるやデカい一撃を落として、そこに麻衣香のチェーンスペルが追加され、離れた景色はもはや地獄。
 そんなガトリングスペル(命名:俺)を見たネギは、目をまん丸くして真っ青になり、カタカタと震えてらっしゃった。

エヴァ「どういう馬鹿げた詠唱速度だ!?
    いや、無詠唱のものでさえ、平気で私の高威力魔法を超越しているだなどと!」
ネギ 「エ、エエエエヴァンジェリンさん……!」
エヴァ「ぼーや、協力しろ! このまま役立たずで終われるか!
    貴様の魔力と私の魔力を合わせる! 上手くやれっ!」
ネギ 「えうっ!? ハ、ハイッ!!」

 誰一人として休むことなく動き回る景色。
 大砲が飛び魔導砲が飛びバリスタが飛び炸裂弾が飛び、魔法が飛び魔導極光剣が飛び、メテオが振りシューティングスターが弾けビッグバンが爆発し……それでも。刻震竜は平気な顔で進み、前線部隊の攻撃も尾撃で一掃しつつ進む……!

遥一郎「《ジジッ》───穂岸だ! っと、弦月か、どうした? ……へっ? 強すぎる?
    強いのは最初から解りきったことだろっ!」
声  『だってYO! こいつの戦闘力、アタイらが初めて戦った時から既に53万よ!?
    今アタイらがカオス化したって100万もいかねーのによ!?
    今ほど中井出のドラゴンキラーがどれだけ強かったのか解る瞬間、ねぇよ!?』
遥一郎「それでもだ! 大砲やバリスタは防御力無視で通るから、そっちも頑張れ!
    多分あと少しで第一段階が崩せる! 方法は相変わらずの心臓狙いだ!」
声  『えーと……段階上がったらどうなるんだっけ?』
遥一郎「……翼が生えたり魔法とか跳ね返したりしてなかったか?
    トドメは時間跳躍とか……時の守護竜に相応しい能力を…………」
声  『…………』
遥一郎「………」
声  『逃げていい?』
遥一郎「戦えっ!!」

 ギピィンッ!《刻震竜の体質変化! 剛翼が生え、守護竜の力が浮上する!》

声  『ってギャア来たァアーーーーッ!!』
声  『彰利! 全力で行くぞ! 伎装弓術(レンジ/アロー)!《ガギィン!》“真・雷神槍”(ヴィジャヤ)!!』
声  『おぉ! 懐かしいね弓型のレンジ/アロー!
    メガレールのほうはレンジ/カノンになってんだっけ?
    んじゃあ俺も久しぶりに……“影鎌繰り殺ぐ闇黒の秩序”(アンリミテッドブラックオーダー)!!《ゾフィィンッ!》
    鎌能力全てを力の骨子にしてぇええッ……我が体術のニトロとせん!
    意味わかんねーけど!』
声  『フッ……それが貴様の全力かツゴモリ……! ならば見せてやる!
    貴様らが闘技場だなんだと遊んでいる中で身につけた奥義を……!』
声  『弦月彰利……我は死神としての己を越えた。
    もはや死神の王など敵では───ない!!』
声  『こんな時にまで張り合おうとするなぁーーーっ!!』
声  『ゼノ助さん!? 今戦ってる相手あっちだよ!? アタイじゃないからね!?』

 なんかホギーのナビネックレスから聞こえてくる声からして、前線もかなり賑やからしいですハイ。うう……参加したいなぁ……!

声  『ぬ、ぬう……!? なんだこの力は……ゼットの戦闘力が……二倍……三倍……!
    ま、まだ膨れ上がるだと……!?』
声  『竜人として存在を固定された今、
    魔竜化などは出来なくなった……が、モノにしたのだ……!
    竜にならずとも己がレベルを倍にする力を……!』
声  『ゲェエエーーーーーッ!!? なっ……アータなんつーことを!
    ただでさえ恋姫の皆様が頑張ってレベル上げてる中で、
    さらにそんな僕らまで引き離すような……!』
声  『そして我は人の魂のみを食らうという死神の定義を捨て、越えることに成功した。
    竜族から魔物、精霊から神……ありとあらゆる魂を食らうことで、
    我は力を得、それを操る自我をも完全にモノにした……!
    卍解や鎌解など生ぬるい……とくと見ろ、死神王!
    これぞ死神を越えた死神の力、魂の解放よ!』
声  『へ……? か、神ってどこの!? ……まさか時の回廊!?
    え!? あそこで散々魂食ってきたってこと!?
    あそこって神だの悪魔だのなんでも揃ってるじゃん!
    ち、塵も積もれば山となりすぎるだろオィイイイイッ!!
    ギャアヤヤヤちょっと待ってぇえーーーっ!!
    強くなるのは勝手だけど、それがどうしてアタイに向けての欲なのYOォオッ!!
    ア、アタイ、キミが強くなってアタイに向かってくることだけは勘弁!
    キミとのバトル自体がトラウマに───アァーーーーッ!!!』

 なんかいろいろあるらしい。
 サーチでゼットとゼノのことを調べてみれば、確かにレベルがとんでもないことに。
 ……うん、がんばれ、晦、彰利。キミらはどうあっても彼らからは逃げられる人生を生きているようだ。


【Side1───神楽坂明日菜】  やってしまった、と言う他ない。  何をと問われたら、私はハッキリとこう言うだろう。 明日菜「うあーーーん選択肢間違えたぁああーーーーーっ!!」  泣き笑いで叫びながらバリスタとか言われているものを装填、発射する。  咸卦法とか言われた技法を使って、身体能力を上げた上で、セットして撃ってセットして撃って……!  でも正直言って効いてる気がしないっ! だってあんな大きな……山なんかよりよっぽど大きな竜よ!? 竜を見ることだって初めてなのに、その初めてがあんなおっきいのってどういうことなのよーーっ!!  こっちはもうワケが解らないのに、くーふぇはニャハハハとか笑いながら異常な速さでバリスタ撃ちまくってるしっ!  そ、そりゃあ中井出先生には“こっちの世界は危険だ”とか覚悟がどうとか言われたし、私はそれに頷いてここに立ってるわよ!? でも吸血鬼って人の姿の相手ならまだしも、あんな巨大な竜と戦うなんて私聞いてないわよぉおおーーーーっ!! 明日菜「ねぇくーふぇ!? これって勝てるの!? ほんとに勝てるの!?」 古菲 「アスナ、こればかりは、やてみないと解らんアル。     ケドやれる時にやれることをやるのと、     あと一手足らずに“あの時ああしておけば”ト思うの、アスナはどれ選ぶカ?」 明日菜「……やれることをやるっ!」 古菲 「ウム、よい返事アルヨ。ならば今は撃ちまくるアル!     私タチより先にこの世界に居る者でも、     強力な武具を用いてもダメージ通らないらしいアル。     ならば我らに出来ること、これしかないアルからナ」 明日菜「そっか……う、うん解った!」  そう……そうだ、今はやれることをやるしかない。  聞こえた声によれば、この武器は敵の防御力に左右されないらしいから、一定のダメージは確実に与えているはずなんだから。  …………ところでこの弾、どこから出てきてるんだろ。
【Side2───ネギ=スプリングフィールド】  ……目にしたのは、異常なくらいの数の魔法陣と、次々と弾けていくソレら。  詠唱を思考で描き、口では別の大魔法を詠唱。魔法をぶつけることで弾けたマナを利用して、さらなる魔法強化へ繋いで爆発させるなんていう、異常なくらいの技術。  ヒロミツにホギーと呼ばれているその人は、左手の甲から半身にまで広がる紋様を輝かせて幾度も幾度も魔法を放ってゆく。  法衣の上からでも解る輝きを放つ紋様は、魔法が放たれるたびに光の密度を増してゆく。 ネギ 「ラス・テル・マ・スキル・マギステル……!」 エヴァ「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!」  僕もエヴァンジェリンさんに魔力を送るカタチで協力はしているけど、正直ケタが違う。  聞きなれない詠唱を耳にしている今でも呆れるくらいの数の魔法が放たれて、放たれる大砲や矢と相まって景色を埋め尽くすほど。その数は十や二十じゃあきかない。 遥一郎「いくぞっ!《ピキィーーン!》エターナルファイナリティ!!」  詠唱が終わったのか、放たれる言。  直後に遠くの虚空に巨大な剣が出現して、無遠慮に竜を貫こうと飛翔し突き刺さると、 遥一郎「まだだっ!《ピキィンッ!》エターナルインフィニティ!!」  さらに展開された光の壁が加速装置の役目を果たし、鱗や筋肉に阻まれ減速しそうになったソレを加速させ、一気に刺し貫く! 遥一郎「続けていくぞっ!《ゴシャアッキィンッ!!》ファイナリティ・デッドエンド!」  そうして竜を貫いた剣から膨大な魔力が闇の雷へと変異。  竜を内側からは破壊せんと暴れ回って、竜を苦しめてゆき─── 遥一郎「くらえっ!《ゴコォッキィンッ!!》インフィニティ・リヴァイヴァーーッ!!」  そこに光の魔力が混ざることで反発作用が生まれ、物凄い魔力の暴走が発生。  光と闇の魔力爆発が遠くで巻き起こり、生えたばかりの翼や鱗の悉くを破壊してゆく。 ネギ 「す……すごい……!」 エヴァ「感心している暇があるならこっちもだぼーや!     せめて動きを止める! 足を氷結させるぞ!」 ネギ 「え、で、でもこれだけの魔法で───」 エヴァ「解らないなら解らないでいい!     これで終わるくらいならバケモノなんて称号は誰にでもくれてやれるさ!     今は魔力を集中させろぼーや!」 ネギ 「っ……は、はいっ!」  魔力爆発の爆風が、遠く離れたこちらまで飛んでくる。  それほどの威力、それほどの魔力だったにも関わらず、確かに引いてくれない冷や汗がある。……ううん違う、引いてくれないどころか、これからまだまだ続くであろう恐怖に、足が竦みそうになっている。  確かな予感が浮かんできているんだ……あれでは倒せないと。 遥一郎   「はぁっ……マクスウェル!」 マクスウェル『《キィンッ》ほっほ……では、散ったマナが消える前にいくかのぅ!』 遥一郎   「ああっ! 我らの呼びかけに応えよ! 開け! 時空の扉!        塵も残さず虚空へ消えろ!《ギキィンッ!》“デュアル・ザ・サン”!!』  けどそれを確認する前に、彼はもう動いていた。  召喚した……恐らく精霊であろう老人とともに、膨大な魔力を魔法に変えて───再び、幾度も幾度も強大な魔法を連ねてゆく───!! エヴァ(……不死や自分の能力に頼らず、少しこの世界の魔法をかじってみるかな……) ネギ 「え? なにか言いましたか?」 エヴァ「なな何も言ってないっ!!」  エヴァンジェリンさんに問いかけながらも、僕ももっと頑張らなきゃと心に誓う。  こんなふうに魔法を撃てるようになれば、きっとアスナさんにかかる負担も少なく出来るだろうし……。 遥一郎「《ザザッ……》前衛部隊!     出来れば体質変化する前に仕留めたい! そっちはどうだ!?」 声  『オウヨ! もくもくが邪魔で見えねーざます!』 声  『アホゥな対応はいいから続けろって! ───屠竜剣(グラム)
!!』 声  『キミはEよねェ〜イェ!? 離れて剣とか槍とか創造して弓で撃つだけだもん!     アタイなんて接近戦YO!?     アンギアも無くなっちゃったから拳でやらにゃあいかんのに!』 声  『その代わり月操力は強化されたままだろっ!?     こっちだって神々の力は無くなったんだから文句言うなっ!』 声  『だ、だってYO!』 遥一郎「……とにかく、最後まで体質変化されたら面倒だから、頑張ってみてくれ」 声  『おぉ〜ぅまぁかせとけぇっ♪ ってすまーーん! そっちにレーザーいくぞぉ!』 遥一郎「んなっ───!? 全員衝撃に備えろぉおおおっ!!     魔法使えるヤツは障壁全開ッッ!!」 麻衣香「あぁあんもうっ! 前衛なにやってるのーーーっ!!」 華琳 「与一っ! 魔導砲での相殺は可能!?」 遥一郎「同時十発は必要だ! それだけの魔力を溜めてる時間は無い!」 華琳 「そう。ならば多少の威力は殺せるということね? 照準、敵の極光へ合わせろ!     合い次第、合図を待たずに発射!」 閏璃 「簡単に言ってくれるなぁおいっ! ───よっしゃいけ凪!     俺もっ……司令部! SUVウェポン起動を申請する!《ガゴォッシャァン!!》     打ち砕けェエエ……!! マイクロ次元衛星砲ォオオオッ!!」  虚空に空いた穴から巨大な機械を出現させた人が、迫り来る極光に向けてソレを構える。  次元衛星砲といっていたけど、マイクロと呼ぶにはあまりに巨大で───   ギョゴォッカァアアッ!!! ネギ 「〜〜ッ───《ゴォオキィイイイン!!》」  ソレから何かが放たれた。  確認出来たのはそれだけで、発射された途端に“聴覚”が全反応を拒否した。  それほど大きな音が鳴って、やがてそれが極光に衝突した時───極光はあっさりと砕けて、放たれた次元衛星砲はさらに竜へと襲い掛かった。 遥一郎「───!? ……!!」 閏璃 「…………、……《ブシュウゥウウ……!!》」  音は相変わらず聞こえない。叫んでいるホギーさんもきっとそう。  けど目は見えるから、それがどれほどの威力で、使用者にどれほどの影響を出すのかも理解できた。  発射した人の腕は炭化してしまっていて、出現させた機械もあまりの熱に溶けている。  それを虚空に返した彼は、落ちてきた鎖で繋がれた二丁銃を受け止めることも出来ず、ひたすらに襲い掛かる痛みと戦っていた……んだけど、ホギーさんと一緒に魔法を放っていた女の人が杖を輝かせると、炭化していた腕が復活。輝く笑顔で二丁銃を手にしていた。 エヴァ「……、……」  エヴァンジェリンさんが呆れた顔でなにか言ってたけど、聞き取れなかったです。 【Side───End】
 その戦いは……騒がしければ騒がしいほど美しい。  聴覚が無くなるのは面白くないねと癒しを発動、聴覚を取り戻させるや、明日菜っちが僕に向けて物申してきました。 明日菜「ちょっとぉおおお中井出先生っ!? これって本当に効いてるのーーーっ!?」 中井出「大丈夫! キミなら出来る!」 明日菜「来たばっかりの私にその言葉って、全然説得力ないんだけどっ!?」 中井出「はっはっは、だって僕関係ないもん。     けどね、明日菜くん。これだけは教えられる。     戦いの最中に居るのなら、いつだって全力以上の全力を目指して戦いなさい。     死に物狂いって言葉があるけど、まさにそれだ。     勝たなきゃ死ぬだけ……ここはそういう世界であり、     キミが足を踏み入れた世界もそういう場所だって理解すること。     ……さて、それじゃあ訊こう。今キミは戦場に立っているね。     バリスタを撃って、効いているかどうかも不安の中、疑問をぶつけてきた。     けれど“効いていない”と言われて、キミに他に戦闘手段があるかい?」 明日菜「あっ……う、そ、それはそうだけど……」 中井出「まあ、とりあえず全力でぶつかってみなさい。     勝てたら初心者修錬場は無しで、武器全種類を一つずつあげるから」 明日菜「むー……あ、そうだっ!     中井出先生の仮契約カード! その中の何かを借りれば───」 中井出「ふむ。そりゃ構わないけど、せいぜいネギにホギーのカードを、     明日菜くんに閏璃のカードを渡すくらいだ。     悪いが近接で役に立つにはレベルが足りなすぎる。     それはくーさんや楓殿にも言えることだ」 明日菜「そっ……そんなのとどうしていきなり戦うことになってるのよーーーっ!!?」  おお、もっともな意見。  だが入りたいと言ったのキミだし、僕に言われても困るよそれ。 中井出「けどまあ……レベル一万二千のエヴァになら、いいものを渡せる」 明日菜「へ?」 中井出「おーーいエヴァっち〜〜っY」 エヴァ「人の名前を可愛く呼ぶなぁああーーーーーーっ!!!」  あ、たった一言で文字通り飛んできた。 中井出「はっはっは、いやいやまあまあ。キミにこれを。     こんな場所でくすぶることなんかせず、前線で戦えるぞ」 エヴァ「……? これを……私に?」 中井出「おお。全力以上の全力で暴れられるぞ。ちょっとスッキリして来なさい。     ……まあ勝利は約束してやれないけど。とりあえず“不可能”って枷は捨てろ。     全てが可能、自分なら可能って思えってことさ。     ───おーいホギー! メルトン頼むー! 敵じゃなくてこっちにだー!」 エヴァ「ぶっつけ本番か!? 貴様というヤツはどこまで……!」 中井出(仮だろうが、我らの上に立つって意味を噛み締めてみろマスター。     言っとくけど……───俺の四千年は重いぜ?) エヴァ「〜〜〜っ……ふんっ! 言われるまでもないっ!     ───“来れ”(アデアット)
!! “全てを忘れた時詠み人”(スエ・トエルウム・プレシオース・アルティクーレ)!!」  パシッと俺の手からカードを取って、即座に解放。  直後に“俺”のカードが輝きを放ち、キティの全身に霊章が走り、金灼が奔るが───それがすぐに解放した者の特性に合わせ、金から闇色へと変色。  噴き出る霊章炎も当然闇色であり、体の周囲には闇の守護炎陣。身体能力も人器100%で完全解放状態であり、そこに狂系脈とドラゴンインストールなどの加速装置も発動。  エンペラータイムに絶対回避、マグニファイによる鬼人化解放状態までがなされ、義聖剣での強化能力も発動させた者の属性に合った方向で発動が完了している。  常にためるも全ての能力において解放が続き、ゲオルギアスの滅竜エンチャントまでもが常時発動。狂人スキルも発動しているが……元々闇側のキティなら飲まれずに扱える。  最後にブレイブポットスキル・V-MAXが発動したところで“準備”が終わる。  あ、ちなみに僕自身はドリアードと仮契約している故にあのカードがあります。  さすがに自分とは契約出来ない……と思うし。 中井出「やり方、解る?」 エヴァ『言われるまでもないと言っただろ、武具がとっくに教えてくれたよ。     “器詠の理力”はお前の専売特許だろう?     ───我が左手に想いと錬氣とカオスと鎌力!     我が右手に魔導と魔力と神気と法力!!     万象属性全てを解放、万象担う灼碧の法鍵により力とする!』  詠唱が終わり、ホギーが解放する究極魔力爆発・通称メルトンが、キティへと放たれる。彼女はそれを左右に溜めた“ナモナキツルギ”の発動段階状態で受け取めたのち、凝縮、固定し─── エヴァ『光の武具より雷神槍を解放! 闇の武具より魔人天衝剣を解放!     既存の破壊をくれてやるよ!! 反する力を統合し、反発反動力へと変換!     このあらぶる力、それら全てが私に掌握出来ぬという現実を虚言へと変える!!     霊章融合! ミスティシンボルとフィートシンボルを糧とし、     我が体の表面に走るソレを用いて敵弾吸収陣を描く!!     この全てを以って太陰道と成す! ───“掌握”(コンプレクシオー)!!』  ナモナキツルギとともにメルトンの全ての破壊力を、霊章にて体に描かれた吸収陣にて吸収、己の力として装填!!  途端に彼女の目が金色深紅へと変異し、溢れ出す威圧感も先ほどのもとは別格のものに……でもあくまで一万二千での完全強化だし、これで刻震竜に勝てるかーって言ったら正直微妙といいますか。  あ、ちなみに“ナモナキツルギ”っていうのは、俺がオリジンを空間ごと斬り殺した一撃のことです。一度吸収した力はもう消えることがないので、使おうと思えばいつでも使えるっていう、少々どころかかなり危険な能力だ。  晦の親御さんに想いの力を吸いだされた時とは武具の状態が違う。それが武具に吸収されたものならば、なんでもコピー、記憶することが出来る。  けどあくまで武具に吸収したならってことで……こうして人などを黒衣で飲み込んでも、能力を吸収したりは出来ない。夢喰いの腕輪を媒介に武具に力を託して〜とかなら大丈夫なんだけどなぁ……融通が効かん。 中井出「あ、ちなみにエヴァ?     俺のアーティファクト、原則として3分しか持続しないから。     なんでもありで出力が高い分、     以前までは9分だった鬼人化が3分に戻ったのが理由だ。     そして3分経過したその時……     ワールドデストロイ自爆&超筋肉痛が巻き起こるので、     3分経っても倒せなかった場合は敵にしがみつくことをオススメするよ」 エヴァ『3っ……!? 先に言えアホォーーーーーーッ!!!《キュバオッ!!》』 中井出「オッ……おーおー、速ぇえ速ぇえ」  雷速どころか光速ガドォオンッ!!  …………消えたと気づいた時には、遠くで刻震竜が吹き飛んでました。 閏璃 「うぅあっ……バケモンだなありゃ……レベルは一万二千だとしても、     能力はそれどころじゃないだろあれ……」 中井出「うむ。彼女だからこそ出来るアルティメットドーピングだな。     拳の威力だけ取っても彰利が使ってたアンギア以上の威力があるし、     速度から言っても闇色光化(あんしょくこうか)してるから光の速度だし。     あ、闇色光化ってのはそのままの意味で、闇色だけど光化してますよって意味ね?     で、えーと……(くら)き夜の型で出力50%UPで一万八千、     術式兵装でさらに倍ってのがラカンさんの説明だったっけ?」 閏璃 「単純に言えば三万六千……って言いたいとこだけど、     装填したもののケタが違うもんなぁ……十倍でも足りないんじゃないか?     いや、総合53万以上のレベルのカオスでも倒せなかったどころか遊ばれた、     あのオリジン相手に一撃の“ナモナキツルギ”の装填だから……     けどあの時の提督さんは一万二千どころじゃなかったしなぁ……」 中井出「うむ。考えながらでも銃を撃つのを忘れないその構え方、素晴らしい。最強」 閏璃 「最強」  閏璃くんはSUVウェポンを召喚、ホギーも相変わらずグミを噛みながらのガトリングスペルの連続。前衛では、ここまで衝撃が響くほどの連撃が大気を震わせ、キティの必死さが窺い知れた。 ネギ 「す、すごい……! エヴァンジェリンさんってあんなに強かったんだ……!」 中井出「お前の親父さんの力で押さえ込まれてたのが、     ここで全力解放出来るようになったからな。     自分の強化もやっちまえば、きっとお前は勝てなかったよ」 ネギ 「う……」  遠くの景色で炸裂する打撃と魔法。  僕のアーティファクト、“全てを忘れた時詠み人”は“能力”を使えるのが特徴らしく、残念ながら“武具”は使用できない。先ほどキティが出現させた雷神槍と天衝剣も、それに相当した力を具現してみせたにすぎず、あくまで能力としてのもの。  しかしながら武具の意思を受け取るカタチにはなっているので、武具の声はしっかり聞こえるスグレもの。解放したら3分で自爆するのは残念だけど真実ですが。  そんな真実があるからか、遠くの景色はいつ見ても火花とショックウェーブが満開だったのです。 中井出「……ふむ。これからキミがどんな道を歩むかは知らん。     だが、固い決意や意思を貫くならばまず鍛錬が必要だ。どうかな、ネギくん。     キミさえよければ、本格的に戦いというものを学んでみないか?」 ネギ 「戦いを……本格的に……? で、でも僕先生でっ……」 中井出「サウザンドマスターを追うなら、力をつけておいて損はないはずだ。     情報を武力で売るような野郎も居るだろうからね。     学ぶなら、ここには優秀な人々が居すぎるくらいだ、師匠には事欠かないぞ。     あ、でも接近戦とかは是非ともくーさんに学びなさい。喜んで頷いてくれるぞ」 ネギ 「えっ……古菲さんに?」 中井出「学ぶのは出来るだけ早いほうがいい。いつ何が起こるかなんて解らないからね。     あ、なんなら魔法をエヴァに、武術をくーさんに習うといい。     そうすれば打撃で戦いながら魔法を放てる、     サウザンドマスターに近い立ち位置で───」 ネギ 「やりますっ!キラキラ……!》」 中井出「え……そ、そう?」  サウザンドマスター。その言葉が出た途端に、目がらんらんと輝きました。  僕を見上げる瞳には様々な感情が込められていて、猛者どもが『あー、そういや初期の頃のネギウスは、とにかく父親の背中を追いまくってるんだった』と、妙に納得してました。 中井出「じゃあまずは明日菜くんとしっかり話し合うこと。     仮契約者として、きちんと頷いてもらわないとな」 ネギ 「あっ……そ、そうでしたっ……《てれてれ……》」  あらやだこの子ったら。いつか父親のことを駆け引きに出されて、詐欺とかに遭わなきゃいいけど……。 ネギ 「じゃあ僕いってきますねっ!《シュタッ!》」 中井出「オ?」  納得するや否や、サワヤカ笑顔でシュタッと手を挙げると明日菜っちが戦うバリスタ砲台へと走ってゆくネギせんせ。  移動しやすいようにとこの浮遊要塞も変形がなされてて、軽く走ればすぐバリスタ砲台だけど、それでもなんと行動の早い……といいますか親父さんのことになると本当に目の色変わってません!? 中井出(い、今がVS刻震竜中だって解ってるのかしら……!《ハラハラ……!》)  きっと忘れてるね。そしてそれは、そんな時にあんな話を持ち出した僕にもいろいろ問題があった───としても知ったこっちゃねー! 中井出「決めるのはネギだしね?」 閏璃 「なに考えてたのか大体解るけどさすがだな提督さん。     子供先生相手でも、その投げっぱなしな外道っぷりは変わってない。     そして俺もまったく同意見だ」 中井出「外道さん最強」 閏璃 「最強、外道さん」  二人して脱力しつつ両手を天に掲げてニコリと笑んだ。  脱力しながら万歳するのがコツです。意味はないけど。 中井出「さて、この調子でいけばもう少しだ。キミたち、もう少しの辛抱だぜ!?」 遥一郎「本当か!? 正直サウザンドドラゴンの相手のほぼはお前が担ってたから、     弱り具合とかは全然解らないんだが───!」 中井出「かまわーーん! 力の限りに押し切るのです!     もう少しだって安心してると痛い目みるぜ!?     なにせヤツにはまだ、鏡面鱗や時間飛ばしの体質変化が残っているのだーーーっ!     そ、それを忘れて勝った気でいれば、か、確実に負けるぜ〜〜〜〜っ!!」 閏璃 「じゃあ俺、非難してるな?」 中井出「なんで!?」  どーんと胸を張りつつ、「はたらげー!」とばかりに戦闘意欲を煽っていた僕の前で、そそくさと退却準備をする閏璃くん!  ば、馬鹿な……ば、馬鹿な……! いったい彼はなにを……ってひとつしかないか。 中井出「……いつから気づいてました?」 閏璃 「提督さんがニコリと笑いながら、     “この調子でいけばもう少しだ”って言ったところから」 中井出「うむ! ナイスである! よ、よくぞ見破った〜〜〜っ!」 遥一郎「……!? どういう意味だーーーっ!?」  離れた位置で魔法をぶっ放しまくってるホギーの耳にも僕らの声が届いたのか、疑問を投げかけてくる。放題広場でそれだけ聞こえるんだから、案外地獄耳なのかもしれん。  そして、どういう意味もなにも…… 中井出「うむ! そろそろ3分であるーーーっ!」  …………ピタリ。  ア、ホギーと麻衣香の動きが止まった。 遥一郎「ぜっ……全力を出し切れぇえええええっ!!」 麻衣香「メテオメテオメテオメテオォオオオオオッ!!!     弾けてシューティングスター! 発動してぇえええビッグバン!     早く! ビッグバン! お願いだからぁああっ!!」  二人の慌てっぷりは他の魔法使いさんにも伝染。  砲台広場で戦う皆様にもよく解らないままに伝染し、全力を出すわけですが─── 楓  「ふむ? 皆はなぜあそこまで慌てているでござる?」 中井出「おお楓殿(分身)。実はですな。     3分後に発動するワールドデストロイ自爆……これは自爆が問題なのではなく、     ワールドデストロイヤーというものにこそ問題があります。     それは、ひとたび発動すれば戦闘中の敵を世界ごと吹き飛ばすようなものであり、     それに“自爆”が付加されることで、     味方までをも巻き込むことを意味する……それがワールドデストロイ自爆です」 楓  「………………」 中井出「………………」 楓  「砲台へ戻るでござる」 中井出「うん」  シュヴァーーン! と物凄い勢いで戻っていった長瀬さん家の楓さんを見送った。  結局メンテ後バトルは参加したら最後、死ぬまで逃げられないので戦うことにしたらしい閏璃くんも、今ではSUVウェポン全力解放で撃ちまくっている。  その異常なまでの焦り具合が恋姫連中にも伝染。砲弾発射とバリスタ発射の速度が異常に上がり、前線部隊でもその速度を異常と受け取ったのか、先ほどよりも防御を忘れた攻防が目立っていた。  だからあえて言いましょう。守護竜バトルは無情です。   マキィイーーーー……ン……♪  遠くで何かが光を発し始めました。  それに気づいたらしいキティを千里眼で眺めつつ、ならばとヤケになってナモナキツルギなどの装填したものをエーミッタム。サウザンドドラゴンを空間ごと削り取ろうと───……したところで、時間跳躍が発動!  焦るあまりにそちらに気を向けてなかったキティは、「あ゙ッ……」とやっちまった顔をしたのちに……  キュゴバシャドンガァァアッ!!!!  ガンババババババォオオオンッ!!! 声  『ギャアアアアアアアアアア…………!!!』  このバトルフィールドに生きる全ての者を巻き込み、爆発しました。  いや、でも一気に最後の体質変化まで持っていったのは凄いですキティ。 Next top Back