99/謝るよりも容易いこと

 一度決心が出来ればあとは早い……なんてものは、当然個人差が出てくるものだ。
 結局一歩を踏み出そうとした日以来、袁術が踏み出すことは……実は何回かあったものの、その悉くがタイミングって悪魔に阻まれ、気づけば彼女は姿を消している。

「にーちゃーん!」
「よしっ! 飯に行くかっ!」
「おー!」

 何度もそんなことが続くと、さすがになんとかしてやりたくはなるものの、自分にもやらなきゃいけないことっていうのはどうしてもある。
 空いた時間も誰かが誘いに来るし、そんなことを続けていれば袁術が一歩を踏み出しても構ってやれないことになり、罪悪感を抱きながらも……いっそ突き放すような感じで、全てを押し退けてでも踏み込む勇気ってやつを待っていた。
 ただ、間違っちゃいけないことがある。
 勇気を誰かに望むのは悪いことじゃないし、成長を望むのならなおさらだ。
 けど、それが全ての人にとっての成長に繋がるかといったら……そうじゃない。
 悩み続けて潰れてしまう人だっているし、袁術の場合は諦めてしまうかもしれない。

「おぉおおおおおおおっ!!」
「せぇええええぃいいいっ!!」

 でも……うん。
 それでも、視線は感じた。
 誰かに見られている感じは何処に居たって感じるってくらいに、ずっと俺を追い続けていた。振り向いて手を差し伸べられたらどれだけ楽だろうな、って思うのに……成長を望めばこそ、そんなことが出来ないでいる。
 華雄と模擬戦をし、へとへとになって部屋に戻っても、悪態をつきながらも迎えてくれる誰かが居るのはいいものだったんだなって……いつの頃からか感じるようになった。

「えっと、これで酒になってるはず……《くぴり》げぼぉっはぁあっ!!? うぅわマズゥウッ!! な、なんだこれ!」
「また失敗か……これで何度目だ?」
「いや……華雄? そんなしみじみ言われても……でも大丈夫! 今日仕込んだこれこそ、明日を照らす太陽になる! 今のうちに名前でも決めておこうか。あー……鬼桜(きざくら)頭領(どん)】!!」
「む…………お前が今吐いたものの名前はなんだった?」
「北濁里(きたにごり)……失敗だったけど、これは大丈夫! 多分!」
「前回もそう言っていただろう……酒蔵も無しに作れるものではないのではないか?」
「いや、酒蔵作っておいて失敗続きだとさすがに責任持てないから。でもやめる気にはなれないんだよなぁ……霞も楽しみにしてるって言ってたし」
「ふむ? しかし北郷。こんなことをしなくとも、曹操が酒蔵を作っているだろう。それに任せればいいだけの話ではないか?」
「…………ホエ? 酒蔵……って、え? なにそれ、知らない……」
「うん……? 本当に知らんのか? 少し前から城庭に工夫が入り浸っているが」
「いや、近くに居た桂花に訊いたら、“あれは俺用の拷問室を作ってるだけだ”って……。まともな返事はこないだろうって、諦めてたんだけど……」

 それでも時間は流れる。
 期待と不安を胸に、ただ待つだけではなくあくまで自分の仕事やするべきことを続け、しかし待つべきを待っていた。
 なんとなく思い立って、作業中の工夫さんに余った木材を分けてもらい、あるものを作ってみたり、いつか届けられる勇気を待ちながら、待った分だけの笑顔が得られますようにと願っている。

「んあ? なぁなぁ隊長〜? なんやのこれ」
「あ、これか? これはな、蜂の巣箱だ」
「巣箱? 蜂の……へー、こんなんが。で、隊長、蜜蝋でも集めて売るん?」
「いや、個人的に蜂蜜を集められればなって。真桜の目で見てどうだ? これ」
「やー……言われんと巣箱やなんて解らへんわ。ガラクタか思たもん」
「そっ……! そ……そこまでひどいか……?」
「よーするに蜂の巣ぅみたく網目状の穴がいっぱいある板が欲しいんやろ? そんくらいウチに言ってくれればぱぱーっと作ったるけど?」
「ん……なんか最近忙しそうだったしさ。それに、俺の手で作りたいかな、とも思ったし」
「そーなん? せやけど……こんなんで蜂蜜が採れるん?」
「蜂が中で巣を作ってくれればな。そのためには蜂の巣の近くでしばらく置いておかなきゃいけない。眼鏡に叶えばこの中に巣を作ってくれて、しばらくすれば蜂蜜も溜まるってわけだ」
「気が遠くなるような話やなぁ……」
「それより真桜、氣動自転車(きどうじてんしゃ)の話、どうなってる?」
「んっへへー、順調やでぇ……! けど考えたもんやなぁ、氣ぃで車輪動かす絡繰なんて。あれが完成したら一気に機動力上がるわ」
「俺、その気になれば空だって飛べると思うんだ。もちろん、絡繰でだけど」
「……氣ぃ使い果たしたら死ねんで、それ」
「ああ……見極めが難しそうだよな……」

 仕事に追われる日々が続く。
 非番はほぼ誰かと一緒に居て、それ以外は仕事。
 食事中でも常に隣には誰かが居て、袁術はそんな俺と誰かをじっと見つめていた。
 そんな日々が続いたある日………………ふと、視線を感じなくなった。


───……。


 ……ドキドキしながら視線を落とした。
 手に持っているのは……グラタンもどき。
 クッキーが作れるならばと作ってみた、“手作りチーズ”と“ホワイトソース……?”のグラタンだ。残念ながらマカロニまでは用意出来なかったから、鶏肉と野菜のグラタンだ。
 ホワイトソースが疑問系でしか語れない理由は、ホワイトソースの作り方がうろ覚えだったからだと了承していただきたい。

「グリルが無いからって、炉で焼くのってどうなんだろうなぁ……」

 しっかりと外はサクサク中はしっとりクッキーを作ってみせる流琉は、ある意味料理の達人…………いや、この場合は炉の火力調整の達人って言うべきなのか?

「華雄、食べてもらっていいか?」
「ま、またわたしか……しかしこれは……太るのだろう?」
「食べた分動けば大丈夫だって。なんだかんだで華雄も鍛錬を怠らないし、今は平和でも……三国からじゃなく、外国からの攻撃にも気をつけないといけないし」
「ふむ……五胡や、それ以外か」
「平和なことはいいけどね。平和だからこそ、気を引き締めなきゃ」

 武官が要らなくなる日は近いかもしれないが、本当に要らなくなるのかは誰にも解らない。
 物欲が強い人が居れば、発展した大陸を狙う誰かも現れかねないのだ。
 もしかしたら日本とも戦うことに? ……さすがにそれは勘弁だ。

「北郷。お前はその……なんだ。鍛錬はしないのか?」
「しないんじゃなくて、禁止されたんだ。誰かに誘われるならいいんだけど、俺自身の鍛錬は禁止。今はもっぱら氣の鍛錬ばっかりだ」

 お陰で氣脈の大きさにも磨きがかかった……って、この場合磨きがかかるって言うのか?

「えっと、まず朝起きたら水と食事。体を暖めるために準備運動をこれでもかってくらいやって、あとは城壁の上をひたすら走る。で、走り終わったら実戦訓練というか……華雄とよくやるようになった、模擬戦を誰かとやるわけだ。魏に戻ってくるまではずぅっと思春だったけど、自分が想像する相手とも戦ったな」
「…………それは“鍛錬”か?」
「鍛錬だよ、少なくとも俺や祭さんの中では。祭さんに、日に十里は走れ〜とか言われたし。氣のことでもお世話になったから、この世界での事実上の師匠って祭さんってことになるのかなぁ」
「ふむ……《ぱくり》……むうっ!? このこんがりと焼けた、あー……ちぃず、だったか? と、その下にあるほわいとそうすとやらの味! そしてなにより肉の柔らかさ……! これは美味い……!」
「ありがと。熱いから気を付けて食べてくれな?」
「ふふっ……戦も食も怯めば負ける。既に処理された肉ごとき、何するものぞ!」

 華雄はそう言うと、無駄に気合いを入れて食い始め……って、あぁあああ!! そんな勢いよく食べたらっ!!

「───…………〜〜〜〜〜〜っ……!!!」

 おお!? 震えてるけど耐えている!
 めちゃくちゃ熱いだろうに耐えてるぞ!
 悲鳴のひとつもあげないとは、さすがは華雄! ……さすがなのか?
 しかしやがて熱さにも慣れたのか、停止していた顎を動かし始めると……ごくりと嚥下。涙が滲んだ目で俺をキッと睨むと、

「……水をくれ」
「……だよなぁ」

 大変正直なお言葉を頂きました。
 そんなわけで水を差し出して、後片付け。
 華雄もゆっくりと味わうことにしたらしく、火傷したらしい舌を庇いながら、はふはふと食べている。ちびちび食べているところをみると、なんだかんだで味は気に入ってもらえたようだ。
 やっぱり乳製品料理は強いなぁ。

「む……この水は随分と冷たいな」
「ああ、華琳がアイス用に使った氷を使って冷やしておいたやつだよ。キンと冷えてる水っていうのも珍しいだろ?」
「うむぅ……確かにこれは……雪があるわけでもないのにこの冷たさは珍しい」
「うん。そういう冷たさを、暑くなってきた日にも味わえないかな〜って思ってさ。今、硝石と塩を使って冷蔵庫が作れるかどうかを真桜と話し合ってるところ」
「れいぞうこ? なんだ? それは」
「いつでも冷たい、小さな倉庫みたいなもの。ただ、それを実現するだけの硝石と塩を確保出来るかが問題なんだよな」

 塩が貴重だっていうなら生産すればいい……のだが、これが案外難しい。海水がぽんぽん手に入るわけでもない。塩井、解池で生産出来る量もそう多いものじゃないし。
 や、解池は広ければ広いほど採れるだろうけど、欲しくなればすぐ採れるほどの便利さはない。海水を干すのが一番なんだけど、その海水がなぁ……。塩井から汲み上げた塩水で塩を作るにしても、薪がどれだけ必要になることか。
 硝石や岩塩や海水がごろごろ取れたりするならいいんだけどな。
 硝石で冷蔵庫作るにしても、いったいいくつ必要になることやら。
 やっぱり、塩も硝石もそうポンポン使えるようなものじゃない。
 難しいなぁ、知識だけがあったって生産出来るか否かはその場所にもよるわけだ。
 日本よりは硝石の生産(この場合自然生成っていうのか?)は、こっちの方が多かった筈ではあるが、それも無限ではないわけだ。
 しかも大陸全土で取れるわけじゃないとくる。

「よく解らんが……確かにこの冷たさが暑い日に飲めるのなら、それは随分と楽だな」
「がばがば飲んで、腹壊す誰かさんが目に浮かぶようだけどね」

 浮かんだのは春蘭と季衣と……袁術だった。
 他国でいうなら麗羽も猪々子もだろうけど。
 ……呉って真面目だなぁ。

(…………袁術か)

 ふと、頭によぎれば気になってしまう。
 どうしたんだろうか……視線も感じなくなり、華琳も何も言ってはこない。

「華雄、最近袁術のこと、見かけた?」
「む? いや……ああいや、見たな。少し前に、ガタガタブルブルと震えながら曹操に話し掛けている姿を見かけた。それが最後だ」
「最後!? それが!?」

 い、いや……ちょっと待て? なんだこの嫌な予感。
 もしかして全てが嫌になって、華琳にとんでもないこと言って、カッとなった春蘭がその首をズッパァーンとだからちょっと待てああもう混乱するな一つずつきちんと考えろ!
 ……、……うん、落ち着け落ち着け。

「……なにがあったのかは知らないけど、とりあえずはそれって、華琳は何かを知っているってことだよな?」
「いや、見かけただけだから詳しいことは知らんぞ?」
「華雄……どうしてキミはそう、“あと何か一つ”が毎回足りないのさ……」
「た、足りんか……? むぅ……そんなつもりはないのだが……」
「ああいや、ごめん。なにかしらが足りないのは俺もそうだから、人のこと言えたもんじゃあなかった」

 一言謝ってから考えてみる。
 華琳……華琳かぁ。
 そういえば中庭とかでも見かけなくなったよな?
 アイス製作の残骸(キンキンに冷えた氷)以外も見かけなくなったし。
 片付けは相変わらず桂花にやらせてるんだろうけど、そりゃあこれは始末に困るだろう。
 この余った氷を使ってなにか出来ないかなって考えたのが、華雄が飲んでる水だし。
 周りから冷やすためだけであって、飲み水の中に直接この氷は入れられないけどね……。

「よし、ちょっと華琳に訊きたいことが出来たから、探してくるよ」
「ああ」

 パパッと片付けを終えてから、華雄に一言言って厨房をあとにする。
 通路を歩き、「さて、何処に行ってみるか」と口にして。
 今日は簡単な書類整理だけで仕事が終わる。
 少しくらい時間がかかってもいいから、いい加減にこのもやもやを解消したい。
 なのでと歩く足も大幅になり、焦ってるなぁと自覚しつつも、もはやそんな行動さえ止められない自分が居た。
 やがて通路を抜け、角を曲がったところで───ぽすんっ、と、腹に当たる何か。
 それが人だと解った瞬間には手を伸ばし、相手が倒れるより先に救出してみると…………そこには、目をパチクリさせる小さな子。

「あれ? 袁術……なんでこんなと───」
「ぴきゃーーーーーっ!!?」

 なんでこんなところに、と続く筈の言葉が悲鳴に遮られた。
 袁術は真っ青な顔になると俺の手を払い、HIKIKOMOっていたとは思えない速度でババッと離れると、近くの柱の影に隠れた。
 ……え? なにこの状況。俺、なにかした? ───……拳骨したよ。怒ったよ。

「あ、袁じゅ───……」

 “ほうっておきなさい。
  一歩も進まない者に手を差し伸べるのは、
  やさしさじゃなく成長の妨げでしかないわ”

「………」

 伸ばしかけた手が、口から出しかけた言葉が止まる。
 手を差し伸べるだけがやさしさじゃない。
 やさしさだけじゃあ人は成長できないし、厳しくするにも意味ある厳しさじゃあなければ受け止め切れない。
 そういったものは散々と、この世界やじいちゃんのもとで学んだ筈だ。
 だから、今は袁術が一歩を……自分自身で一歩を踏み出すまでは……。

「っ……」

 知らず、ギチリと歯を食い縛っていた。
 拳は握り締めたまま、伸ばさぬようにと耐えたまま。
 そして、怯える袁術の目を見て……勢いよく歩いていたことだけはきちんと謝り、歩き出す。
 …………もやもやは、今日も晴れそうになかった。

「あ……か、かずっ……一刀っ……!」
「───」

 そう諦めかけた瞬間、背中に届けられる声。
 自分が思うよりも強い期待に、通路を歩く歩は勝手に止まり、続く言葉を待った。
 が……

「あ、あ……う…………の、のぅ一刀? 一刀がどうしてもというのであれば、妾をぶったことも怒ったことも、聞かなかったことにしても……その、よいぞ?」

 ……期待した分だけ、続いた言葉に対するショックは大きかったのだろう。勝手に歩を止めた体は歩みを再開し、振り向くことも返事をすることもせずに通路をゆく。

「あ、あっ……待つのじゃっ……待って……待ってたも……!」

 歩は止まらない。
 後ろから、泣きそうな声で懇願されても歩みは続き……

「そうじゃっ、それで足りぬならば、七乃の代わりにずぅっと妾の傍に居ることを許すのじゃ。ど、どうじゃ? 我ながら惚れ惚れするような提案であろ?」

 歩く。
 袁家としてもプライドがそうさせているのか、それとも他の言い方を知らないだけなのか、自分を上に置かなければ済まないのであろうその態度から遠ざかるために。

「こりゃ……こりゃっ! 聞いておるのかや!? 一刀っ! 一刀っ!? 〜〜〜……か、かず……うみゅうぅ……!」

 段々と嗚咽が混ざってきても、声も返さず振り向きもせず、ただ歩いた。
 何処へ向かっているのかも忘れてしまうくらいのショックを受けて、今、何処を歩いているのかも解らないままに。

「何故振り向かぬのじゃ……? 人と話す時は、相手の目を見て話せと妾に教えたであろ……? そ、それとも妾は、話す価値もないほど一刀を怒らせたのかや……?」
「………」
「う……ううぅ、うー……! ぶたれたのは……痛かったのは妾であろ!? 何故それで妾が謝らなければならぬのじゃ!? 妾が怒り返して当然であろ!? なのになぜ妾が無視されねばならぬ!」

 ……歩く。
 袁術はまるで、今まで話せなかった分を罵倒にして吐き出すかのように、本当に思っているであろう言葉を叫ぶように口にした。
 それを聞きながら、それでも待った。
 立ち止まらず、振り向きもせず、返事もせず……手も差し伸べず。

「なんじゃ……なんじゃなんじゃなんじゃというのじゃ!! 妾の目はもう見るのも嫌なのじゃな!? ならばもうよいのじゃ! 一刀のことなど知らぬ! 勝手に何処へなり行くがよいであろ!? 構ってくれぬ一刀など要らぬ! 頭を撫でてくれぬ一刀など要らぬ! 眠る前にお話をしてくれぬ一刀など要らぬっ……起きた時におはようと言ってくれぬ一刀などっ……ぐしゅっ……一緒に……朝餉も昼餉も夕餉も食べてくれぬ一刀など……ひぐっ……要らぬ、要らぬのじゃあ……っ!」

 ……嗚咽が続き、俺を追う足音が消える。
 数瞬だけ立ち止まろうとした俺の体が、けれどそのまま歩く。
 やがて、どれだけぐるぐると回っていたのか、最初に袁術とぶつかった曲がり角までに至り、その角を曲がることで俺の姿が見えなくなるその瞬間。
 聞こえなくなった足音が泣き声とともに近づいてきて───俺の服を、掴んだ。
 その引っ張られる感触に初めて振り向き……泣き顔で俺を見上げる袁術と、視線を交差させた。

「………」
「……ひぐっ……かじゅっ……一刀ぉ……」

 誇りも威厳もなにもない。
 振り向いた先には、ただただ弱いひとりの少女が居た。
 泣きながら、しかし真っ直ぐに俺の目を覗き込み……じっと、必死に嗚咽を殺しながらも覗き込み、我慢し切れず泣き出し……それでも覗き込む少女が。
 俺の目なんて見て何を得たいのか。
 目を合わせぬ俺に腹を立てたから? ……違う気がする。
 じゃあ言葉通りに目を合わせて話したかったから? ……それも、違う気がした。
 俺は袁術じゃないから、袁術が俺の目から得るであろう答えなんて何も解らない。
 ただ一つ理解出来たことは、俺の目を見た袁術が、高貴さも血筋のことも忘れ、大声で泣き出したということくらい。
 ただしそれは安堵や怒りといったものからくるような泣き声ではなく、深く色濃い申し訳なさからくるもののようで……───袁術は、泣きながら俺に何度も何度も謝ってきた。
 すまなかったのじゃ、そんなつもりではなかった、許してたも……そんな言葉が、嗚咽混じりに何度も何度も。
 俺はどうして突然謝られたのかも解らなかったけれど……ああ、ようやくこの手を伸ばせるのだ……伸ばしてもいいのだと知り、小さく震える体を抱き締めた。


───……。


 よく晴れた日の昼。
 泣き終えた袁術に顔を洗ってくるように言って、何度も振り返る彼女を見送った。
 中庭で待っていると伝えてからはパタパタと走っていったが、そんな俺に、まるでタイミングを見計らったように話し掛けてくる誰かさん。

「思ったよりも簡単に打ち解けたようね」
「や、華琳。……説明は、もちろんしてくれるんだよな?」
「ええ、構わないわよ。これであの我が儘娘も一歩くらいは進めたでしょうし」
「そか。じゃあ……ここ最近、袁術を見なかったけど、どうしてたんだ?」
「ああ。仕事をさせてくれと言ってきたから軽いものを任せていたのよ。結果は、仕事が増えただけだけれど」
「仕事を……?」

 あの袁術が仕事…………そりゃあ、言ってはなんだけど仕事を頼んだ人も苦労しただろうな。や、華琳じゃなく望んだ人というかなんというか。

「今の自分では威厳が無いと悟ったのでしょうね。せめて仕事が出来ればと張り切った結果が、全て失敗に終わった。役立たずは要らないと言ったのが相当効いたようね。泣きながらもっと簡単な仕事を用意しろと言ってきたわ」
「うわー……で、華琳はきちんと仕事を紹介してやったけど、全部だめだったと」
「そういうことよ。泣きながら戻ってきて、弱音ばっかり吐くものだから言ってやったわ。そういった苦労の先に袁家という栄光があったのだとね」
「容赦ないなぁ……」
「自分の立場を弁えないものが皇帝などと、自称するだけでも烏滸がましいと早々に理解できたのよ? 僥倖とさえ受け取れるくらいじゃない」

 僥倖は言いすぎだ。
 けど……そっか、そこまで言われたからこそ、最後の見栄とばかりに俺に……なるほど。

「でさ、なんか袁術が俺の目をじっと見てから泣き出したんだけど……あれは?」
「あああれね、簡単よ。自棄になって訳の解らないことを喚き始めたから、その中の受け取れるものを受け取って、言葉にして返してあげたのよ。“お主も一刀も平気な顔で妾を虚仮にする”などと言うから、ならば本当に一刀が平気な顔であなたを見ているか、その節穴でしかない両の目で見てみなさいとね」
「…………あれ? 俺、おかしな顔とかしてたか?」

 常にいつも以上に気を張って、キリッとしてたつもりなんですが。

「泣きそうな顔で居たわね。どちらがどれほど悩んでいるのかが解らなくなるくらいの、突けば泣き出しそうなくらいの顔を」
「……マジで?」
「嘘は言っていないわ。どうせあなたのことだから、自覚もしていなかったんでしょうけど」
「ウワーア」

 ……はい、全然知りませんでした。

「あ……いやまあ、それは置かせてもらって。結局、袁術の仕事は決まったのか? 決まってないなら、なにか得意なこととか聞いたりは───」
「歌が多少は出来るそうよ。張三姉妹が居るから必要ないわと突っぱねたけど」
「ひどっ!? いやいやそこは拾ってやろうよ! 張三姉妹みたいにド派手じゃなくていいから、静かに歌う……そう、年寄りの層を狙ってとかさ!」
「冗談よ。私が用意する仕事では満足出来ないようだから、あなたに用意出来る仕事なんてもうないわと言っただけよ。あとは一刀、あなたが拾った命なんだから好きになさい。……条件付きとはいえここまで見守ってあげたんだから、きちんと、あなたが、導きなさい」
「そんな、区切りつけてまでキッパリハッキリ言わなくても……」

 でも、それはそうだ。
 働かない者を今日まで許してくれたのは最大限の譲歩ってやつだ。
 これで袁術がどんなものでも働けないとくれば、さすがに庇いきれな…………い、いや、なんとかしよう。手を差し伸べたからには絶対に見捨てたりするもんか。
 そうだよな、張三姉妹のところには若い人ばっかり集まるんだから、あんまり騒ぐのを良しとしない老人たちを狙ってみるのも……うん、ありかもしれない。

「ん。じゃあ任された。いろいろと煮詰めてみるよ。上手く形になったら案件を届けにいくから、その時はよろしくな」
「良しと思えたなら落款くらいいくらでも押してあげるわよ。上手く乗りこなしなさい、一刀。袁家の者というのは、確認するまでもないほどじゃじゃ馬集団なのだからね」
「……まあ、蜀でも随分振り回されたから、そこのところは解ってるつもりだよ。でも、どうしても話を聞かないわけじゃないからさ、少しずつ慣れてもらうとするよ」
「そう? ならば助言は不要ね。言った通りに今までをきちんと耐えもしたし……そうね。褒美に、わたしが作ったお酒を飲ませてあげる」
「酒?」

 華琳が作ったって……ああっ、あの俺専用拷問施設(仮)の!

「え……いいのか? それってある意味相当貴重なんじゃあ……」
「なによ。飲みたくないの?」
「いや、是非飲みたい。そうだな、せっかく褒美だって言ってくれてるんだし、喜んで」
「結構。出来たら一番に飲ませてあげるから、楽しみにしていなさい」
「…………」

 一番に? ……それって毒見───

「《チキリ》ヒィッ!?」
「……今、失礼なことを考えなかったかしら?」
「めめめめっそうもないっ!?」

 鎌がっ! 絶がっ! くくく首に……って、だから何処から出してるんだよ毎回!

「楽しみにしてるからっ! むしろ普通に興味があったから、一番に飲ませてくれるなら光栄だよ!」
「…………そう。ならいいわ、許してあげる」
「許すも許さないも、何も言ってないんだけどな……」
「顔がそう語っていたのよ。それじゃあね、一刀。しっかりやりなさい」
「ん? もう行くのか? てか、何処に行くんだ?」
「酒の様子見よ。そろそろ気候が変わる時期だから注意が必要なのよ。解るでしょう?」
「あー、なるほど」

 気温が変わる時期は、余計な菌の発生とかにも気を配らなきゃいけないんだっけ?
 温度管理が万全なわけじゃないから、そりゃあ確認も必要になる。

「……俺も、もっと気を使ってみるかなぁ」

 自分で作った不味い“日本酒?”を思い浮かべ、だはぁと溜め息を吐いた。
 “普通の味”にもなれなかったからなぁ、あの“日本酒?”は。
 さて。
 そうこうしているうちに華琳も通路の先へと消えてしまい、ぽつんと残された俺。
 少し待てば袁術が来るだろうが……ただ待つのもなんだし、迎えに行くことにした。
 自分で言うのもなんだけど、ほんと……子供が出来たら親馬鹿になりそうだな、俺。
 と、そんなことを考えながら歩いていると、通路の先から走ってくる袁術。
 俺に気づくなり速度を速め、パタパタと……いや。ビターンとコケた。

「うおおっ!? 袁術!? 大丈夫か!?」

 慌てて駆け寄るものの、涙は滲ませど泣きはしない姿がそこにあった。

「う、うむ……大事無いのじゃ……」

 そう言う少女は鼻の辺りを軽くさすり、立ち上がると同時にムンと胸を張ってみせた。
 おお……強い。
 てっきりなにかしらに理不尽な文句でも飛ばすものかと……。
 華琳……これが……これが成長ってやつなんだな……?
 ……あれ? でも、じゃあ、ここで手を差し伸べるように頭撫でたり鼻さすってやったりすると、甘やかしになるのでしょうか、華琳さん。

「………」
「………」

 手が彷徨う。
 そんな俺を見て、袁術が……

「うみゅぅうう……やはり妾はまだ、一刀に許されておらぬのか……?」
「へっ!?」

 ……突然、そんなことを仰られた。

「いやいやそうじゃないっ、許してるし怒ってもないって! ただ、あまりやさしくしてばっかりだと、またいつか我が儘がすぎた時に殴っちゃうかもしれないだろ? ……出来ればさ、そんなことはもう無しにしたいから」
「………《じーー……》」
「っと……袁術?」

 そこまで言うと、袁術は再び俺の目を覗き込んでくる。
 そして……なにか得るものがあったのか、ぱぁっと弾けるような笑顔で言った。

「うむうむっ、大丈夫じゃぞ、一刀。妾は一刀の重荷になるようなことはせぬと決めたのじゃ。一刀が居れば妾は間違えぬし、間違えれば一刀が叱ってくれるのであろ? ならばきっと、重荷になぞならぬのじゃ」

 胸の前で両拳を構え、小さく上下に揺らしての言葉だった。
 ……変わろうとしている……んだろうか。我が儘放題だった子が、叱られて嫌ってをきっかけに。

「じゃからの、一刀。妾をずぅっと見守っていてくれぬかや? 妾、きっとしっかり勉強するのじゃ。仕事も……が、頑張ってするし、手伝えることがあったら頑張って手伝うぞよ? じゃから……の、一刀。妾を……ずっとずぅっと、見守っていてほしいのじゃ」
「………」
「妾は……七乃が居なければまったくだめだったのじゃ……。何をすれば良いのかも解らぬ。何が間違いなのかも、教えられても解らんかったのじゃ……。じゃから……一刀が、傍で妾を導いてはくれぬかや……?」
「………」
「も、もう偉そうになどしたりはせぬぞ? く、口調も……頑張って変えてみせる……です、わ? のよ? う、ううう……! が、頑張るのじゃ! 頑張るから……! か、一刀……! 妾を、妾を……!」

 ……袁術は必死だった。
 もはや俺しか頼る当てがないと言う……のとはちょっと違う。頼る当てがどうとかじゃなく、それはまるで“離れたくない”と懇願しているようで……え? 誰と? ………………俺?

「じゃあ、いくつか約束してほしい」
「約束……? う、うむ、妾、一刀がそうせよというのならきちんと守って見せるぞ?」
「別にそんな、難しいことは言わないって。まず、危険なことはしないこと」
「うむ。叱られぬよう、ぶたれぬよう気をつけるのじゃ」
「ん。次、笑いたい時に笑って、泣きたい時に泣くこと」
「うみゅ……? じゃがそれでは一刀に迷惑がかからんかや……?」
「我慢されるほうがよっぽど迷惑がかかるって自覚しちゃったから。だから、こんな胸でよければいくらでも貸すし、笑う時には一緒に笑う。だから、我慢ばかりをしないこと」
「う、うむ……」

 こくりと頷く袁術に、あれもこれもと約束をさせる。
 袁術はそれらについてをしっかりと考えてから頷いてみせ、解らないことはきちんと訊き返してきた。
 ……うん。変わりたいと思っている覚悟は、本物らしかった。

「うむ、大丈夫じゃの。どれもこれも、一刀が傍に居てくれるならなんの問題もないことばかりなのじゃ」
「一人の時こそ気をつけなきゃだめなんだから、それは覚えておくこと。いいか?」
「…………《じーーー……》」
「……? 袁術?」
「……うむっ、妾にどーんと任せてくりゃれ? けっして一刀をがっかりさせたりなぞはせぬのじゃっ」

 また、じーっと俺の目を見た袁術が笑顔になって頷く。
 ……俺の目って、笑える要素でもあるんだろうか。
 でも、そんな笑顔をまた見せてくれるのが嬉しくて、俺の手は勝手に袁術の頭を撫でていた。久しぶりということもあってか、やさしくやさしく、しかし長くたっぷりと。

「う、うみゅうぅう……くすぐったいのじゃ、一刀……」
「……ん。叱るためとはいえ、殴ったりしてごめんな、袁術。痛かったろ……?」

 いつか殴ってしまったところをやさしく撫でる。
 さすがに痛みなどは残っているわけもなく、袁術はくすぐったそうにするだけ。
 俺の質問にも、「痛くなければ忘れてしまうであろ?」と返した。

「………」

 ……そんな何気ない言葉に少しだけ救われた気がした。
 思い出したくもない思い出になったのなら悲しかった。
 けど、忘れたくない思い出になってくれたらしい。
 それだけで、救われた気がした。

「それより一刀?」
「うん? なんだ、袁術」
「それなのじゃ。一刀は妾と七乃とついでに華雄の命の恩人じゃというのに、いつまで妾を姓字で呼ぶ気なのじゃ?」
「え? だって……」
「……七乃にはもう許されておるのであろ? ならば妾のことも“美羽”と、真名で呼んでくりゃれ」

 にっこり笑顔でそんなことを言う。
 というか、言って言ってとせがむように服をくいくいと引っ張ってきている。
 俺は───

1:美羽と呼ぶ

2:間違えて麗羽と呼ぶ

3:斜めに飛んで関羽で

4:むしろ海洋深層水(MIU)と呼ぶ

5:頭を撫で続ける

 結論:…………いや、普通に1だろ

 ……というわけで。

「えと、じゃあそのー…………み、みー…………ん、んんっ。…………美羽」
「………………〜〜〜…………う、うむっ、うむうむっ、なんじゃ? なんじゃ一刀っ、妾になんでも言ってたも? 妾、一刀が妾のことを見てくれているなら、もっともっと頑張れるのじゃっ」

 なにやらじ〜んと来たのか、頬を少しだけ赤くした袁術……もとい、美羽はふるふると震え、こくこくと頷いてからやっぱり俺の服をくいくいと引っ張った。
 おお、元気っ子だ。

「随分強気に出たな……あ、じゃあまずは友達でも作ってみるか? 季衣や流琉あたりなら、案外あっさりと───」
「? 何故じゃ? 妾は一刀と七乃が居ればそれでいいのじゃ」
「……それはそれで嬉しいけどな、そういうわけにもいかないんだ。だから、ほら。頑張るんだろ?」
「……う、うみゅ……そうじゃの……。一刀の期待には応えねばならぬのじゃ。うむ、一刀がそういうのであれば、友の一人や二人……妾にかかれば容易いことなのじゃー! うわーははははは!!」

 あ。なんか失敗フラグが立ったような……。
 いや、あえて言うまい……せっかくやる気になってるんだからな。

「…………のう一刀?」
「ん? どした?」
「一刀には、真名は無いのかや? いつ教えてくれるのかと待っておったのじゃがの……」
「ああ、そっか。ごめんな、天にはあだ名って風習(?)はあっても、真名って風習はなかったんだ。だから俺は北郷が苗字で一刀が名前。それだけなんだ」
「そ、そうなのかや? むむぅ……ならば妾が真名を───」
「あ、結構です」
「なぜじゃっ!? 妾にかかれば一刀によく似合う呼び名もあっという間なのじゃぞ!?」
「一刀でいいよ。他人と同じ呼び方が嫌だとか、そんなことは言わないだろ?」

 言ってみると、ピタリと停止の美羽。
 何を思い出したのか、カタカタと震える少女に声をかけてみると、「ぴきゃー」との返事。

「そ、そそそそ……孫策は……かかか一刀のことは、どう呼んでおるのかの……」
「? 雪蓮は───そうだなぁ。今の美羽と同じで“一刀”って呼んでくれて───」
「では別の呼び方にしようかの! のう一刀!?」
「…………どれだけ雪蓮が苦手なのさ、キミ」
「そそそっそそそそそんなことなどどうでもよいであろっ? それより一刀に似合う呼び方を考えるのじゃっ」

 大変だなぁ……これからのこと。仕事をしてなくてもしていても。
 こんなどもり様をみると、さすがにそう思わずにはいられなかった。
 強く生きてもらおう。教えられることはきちんと教えて。

「ならば……そうじゃ! 妾は、これから皆が誰一人呼んでいない呼び方で一刀を呼ぶのじゃ!」
「え? も、もう決まったのか? もっとゆっくりでも……」
「主様(ぬしさま)じゃ!」
「いい───……って、え?」
「聞こえなかったのかの? 仕方の無い主様よの……。では主様? 妾のことは美羽と真名で呼び、妾は主様のことを主様と呼ぶのじゃ」

 様…………様? よりにもよって“様”……。
 いや、それこそガラじゃないんだが。だって俺だぞ?
 そりゃあ、立場的に兵士に様をつけて呼ばれたりはするけど……これってどうなんだ?

「〜〜〜……♪」

 うぐっ……でも、こんなに嬉しそうで楽しそうな顔を落ち込ませる勇気は、さすがに持ち合わせてないぞ……?
 これは……これはもう……受け容れるしか、ないのか……。

「ぬ、主様か。そっか、美羽の呼び易い呼び方で呼んでくれればいいからな? 呼び方に飽きたとかだったら、それはもう遠慮なしに」
「うむうむっ、ではそれまではずぅっと主様と呼ぶのじゃっ!」
「いや…………うん……そうだな。うん。じゃあ改めて、これからよろしくな、美羽」
「よろしくされたのじゃ主様。妾のことも、よろしく頼むまれてくりゃれ?」
「ははっ、ああ、了解。じゃあ、ようやく仲直りできたってことで……昼餉でも食べに行こうか」
「おおっ、ならば主様の昼餉は妾が作ってあげるのじゃ〜♪」
「はい却下」
「なぁっ!? ななななぜじゃあっ!? わ、妾、頑張るぞよ? もっともっと頑張って、主様に喜んでもらいたいのじゃ!」
「そういうことは、ちゃ〜んと覚えてからな〜」
「《なでなで》う……うみゅぅう……」

 ずっと続いていたもやもやが消えることになったその日。
 なんだかんだと騒ぎながら、俺と美羽は連れ立って歩き出した。
 くだらない冗談や無駄な見栄を張りつつ、以前のように、けれど以前よりももっと近しい位置で。
 そうして一緒に厨房へ行ってみれば、とっくに昼餉の時間などは過ぎていて……食いっぱぐれてしまった俺と美羽は、結局お料理教室を開くことに。
 美羽に料理を教えながらの調理が続き、出来た失敗作とともに作っていたプリンを差し出すと、随分と喜んでくれた。
 結局俺はこうして美羽を甘やかしていくんだろうけど───笑顔が見たいと思ったら止まらないのだから、見逃してほしい。

  そうして今日も一日が終わる。

 久しぶりに同じ部屋の同じ寝台で寝た俺と美羽は、同じく久しぶりの即興昔話を楽しみ、さらに久しぶりの一人じゃない夜とともに、夢を受け容れ眠りについた。
 そして……朝。
 なんとなく目を覚ましたら、隣の少女も眠たげに目を開けて……

「……おはよう、美羽」
「……おはようなのじゃ、主様」

 視線が交差した時に感じた空気にくすぐったさを感じ、笑いながらの一言を届け合った。




ネタ曝しです  *きざくら・どん  お酒の名前。“黄桜・呑”と書く。  *海洋深層水MIU  水シリーズは新発売するたびに買って飲んでます。  きちんと硬度で感覚が違うんですよ。水が好きです。味付きよりもスッキリできます。  はい、またまたお待たせしております、56、57話をお届けします。  集中出来る筈と言っていたくせに、集中できておりません。  なにやら萌将伝のことでよからぬ噂を耳にしたわけですが……ウーム。  ちょっとした手違いで発売日には届かず、届いたのが7月24日の夜ときます。  夜にゲームが届くのってなんだかイケナイ気分でした。いや、それはいいんですが。  やりたいゲームが傍にあるのにやらないのはとても落ち着かないです。  待ってる間もソワソワでしたし……なので先にやってしまうことにします。  しばらくは更新されぬやもですが、どうかご了承のほどを。  というか知人が言うには「先にやってポンとクリアしたほうがいい」とのことなので。  ポンって……そんなに長くないんですかね?  なんにせよ始めたいと思います。  追記:関係ないですけど、最近起きた身の回りの出来事の奇妙なランクでも。  3位:デカイ蜘蛛がゴッキーを食してた。押入れの中に入っていったので封印。  2位:家の中にトカゲが侵入していた。久しぶりに見ました。そして掴みました。  1位:朝起きたら自室の壁に蝙蝠が張り付いていた。ナマで蝙蝠見たの初めてです。捕獲したのも初めてです。軍手越しとはいえ、手に持ったのさえ初めてです。撫でたのだって初めてでしたさ。あ、ちなみに開けると虫が入ってくるから、窓は閉め切ってたんですけどね。どこから入ってきたのやら。  はい、そんなわけでまた次回で。 Next Top Back