02/土くれのフーケ・短縮編

【中井出博光/あ……シャモ星……】

 デデーーーン!

中井出「使い魔品評会! そんなものもあるのか……しかしウメーなこの料理」
ルイズ「ええ。自分の使い魔をお姫様に見てもらえる数少ない───
    って振っておいて無視するんじゃないわよっ!!」

 シャモ星が破壊された音を出しながら驚いてた僕に、ルイズ嬢がツッコミをくだすった。
 ここはアルヴィーズの食堂。
 その端っこにて、僕はシエスタに運んできてもらった料理をモッチャモッチャと食っていた……まではよかったんだが。
 どーしてこのうるさいチワワさんを連れてくるかなぁサイトーン。

才人  「わ、悪い……提督とメシ食ってくるって言ったらついてきて……」
ルイズ 「当たり前よっ! 犬に勝手に餌を与えられたら困るわ!」
中井出 「あ、シエスター、
     才人来たから料理のほう持ってきてってマルトーさんに伝えて」
ルイズ 「って聞きなさいよ!!」
中井出 「やだ。別に俺、貴様の犬じゃないし。じゃ、よろしくねー」
シエスタ「はい、ご主人様」
中井出 「ご主人様禁止! 俺の中の彰利が荒ぶるから!
     さん付けでよろしくって言ったでしょォォォォ!!?」

 僕の言葉にくすくすと笑いながら、「はい、ヒロミツさん」と言って厨房へと戻るシエスタ。
 そんな彼女を「可愛い娘だなぁ……あんなおっさんにキズモノにされなくてよかったよ」って本気で安堵している才人くん。
 いやね、確かにそうなんだけどね。

ルイズ「なに……? あんたもまさかあんなむむむむむ胸ばっかり太ってる女が……!」
才人 「へっ!? い、いやまさかっ!
    シエスタは博光の使用人だし、おお俺はルイズの使い魔だしっ!
    だだだ大体俺はっ、あっちにふらふらこっちにふらふらするのはやめたんだよ!」
ルイズ「え……サイト?」
才人 「俺はお前の使い魔だっ!
    今ンところ、俺がこの世界に居る理由なんてそれしかねぇんだ!
    だったら俺はその理由ってのを全力で遣り遂げるだけだ!
    秘薬も見つけられねぇし、主人の目になることだって出来やしねぇ!
    けど、一つだけ───お前を守るっていうことだけは、俺にも出来るはずだ!」
ルイズ「サイト……」

 ポッと顔を赤らめて、驚いているルイズ嬢。
 僕はといえば、そんなラヴを肴にメシを食らう。
 いや〜、若いっていいねぇ〜……。こんなにもハッキリ言えるなんて、若い証拠だよ。
 僕は……うん……告白だけでもドキドキもんだったしね。手を繋ぐなんてドッギャーーーンな心拍数です。

ルイズ「はっ! な、なななななに言ってんのよ!
    使い魔がご主人様を守るなんて当然でしょ!?
    かかか勘違いするんじゃないわよっ、
    当たり前のことされて喜ぶご主人様がどどどどこにっ……!」
才人 「あーはいはい、ツンデレツンデレ」
ルイズ「なによそれっ!!」

 笑いながら軽く流す才人だが、その目には決意の炎が燃えていた。
 元々、才人くんがあっちへふらふらこっちへふらふら、女と見れば鼻の下を伸ばしていたからモヤモヤしていた二人の関係。
 しかし、あのモット伯の男としての在り方に愕然とした彼の目は、もはやルイズ嬢しか見ておらぬ。
 こりゃあ……案外決着は早いかもだぜ?

シエスタ「お待たせしましたサイトさん。あ、どうぞこちらに座ってください」
才人  「お、サンキュ。うっほ、うンまそー♪」
シエスタ「ミス・ヴァリエールも」
ルイズ 「平民の椅子を先に引くのが気に食わないけど、まあいいわ」
中井出 「誰が先かなんてどーでもいいだろうに……あ、シエスタもどう?
     ご飯はみんなで食うほうがウメーのさ」
シエスタ「えっ……? い、いえ、それは……お誘いは嬉しいんですけど……」

 チラリとルイズを見る。
 ……なるほど、貴族様と一緒の席ってのはさすがに恐縮してしまうか。
 ルイズも自分は譲らんとばかりに腕を組んでなにも言わないし。
 ならば。

中井出「ギーシューーーッ! おーーーいギーーシューーーッ!!」

 離れた席でミス・モンモランシと話をしていたギーシュを呼ぶ。
 すると、女と話していたにも関わらずニコリと爽やかに笑み、モンモランシに一言断ってからこちらへやってきた。

ギーシュ「やあ、どうしたんだい僕の友よ。
     何か相談があるなら、出来る限りのことを手伝うよ」

 皆様、これがあのギーシュです。
 貴族であることを鼻にかけ、他人を見下していたあのギーシュですよ。
 彼にいったいなにが起こればこんな風になるのかは、まあ……モット伯のことを事細かに話したことや、きちんとした“友達”って意味では初めてな僕らには、素で接したいって思ってくれているらしいことが起因としてあるんだろう。
 取り巻きめいたやつらは居たものの、あれはグラモン家にゴマすろうとしたやつらや男女関係を冷やかそうとしていた性質の悪いやつらばっかり。
 そのことも事細かに説明してみせたら、彼はスゥ……と綺麗な顔をして「ならばキミたちは僕の本当の友……親友というわけだね」と笑ってくれた。
 うん、ほんといいヤツですこいつ。
 周りからは「ギーシュが女より男を優先したぞ!」だの「うそだ! 偽者だあいつは!」など叫んでいるが───

中井出 「ギーシュ……お前男だぜ……」
才人  「ああ……好きな女と一緒に居る時間を邪魔されたようなもんなのに、
     笑顔を向けられるなんて……お前男だ、格好いいよ」
ギーシュ「え……そ、そうかい? はっはっは、いやなに、友のためならば当然だよっ」

 調子に乗りやすいところは変わらないみたいだけどね。

中井出「そんな格好いいギーシュに。
    平民である俺達を友と呼んでくれる最強に格好いいギーシュにお願いがあるんだ」
才人 「そうそう。宅のご主人様に、平民と食事を取れといさめてやってほしいんだ」
ルイズ「なっ……なんで私がギーシュなんかにいさめられなきゃいけないのよ!」
中井出「なんかとはなんだこの野郎! ギーシュは僕らの友だぞ!?」
才人 「ルイズッ! なんか扱いはないだろ!?
    ただ俺達は、普通に分け隔てなく接してほしいだけなんだよ!」
ルイズ「嫌よっ! 私は貴族であることを誇りにしてるし、
    平民と卓を囲むなんて絶対に嫌っ!!」

 きっぱりと言いなすった。
 こうなればシエスタはしゅんとする他なく、呼ばれてきたギーシュも居心地の悪いものを感じる。
 俺と才人はといえば、がっくりと肩を落として……

中井出「な、なんだよ……僕ら美味しく食べたかっただけなのに……」
才人 「ルイズにもこういう団欒みたいなの、経験してほしかっただけなのに……」

 そう言って、食事を手に席を立つ。

ルイズ「え? ちょ、ちょっと何処にっ……」
中井出「いいよもう。俺達平民とは卓を並べたくないんだろ?」
才人 「ごめんルイズ……守りたいって思うけど、今のお前……ちょっとひでぇ」

 そして歩き出す。少し離れた卓へと。
 もちろんシエスタにもギーシュにも同行してもらい、そこで賑やかに食事を始めた。
 そんな光景にポカンとしていたミス・モンモランシが、先ほどのルイズのようにギーシュを注意しに来たんだが、「彼らは僕の友達だ。友という間に、貴族も平民もないんだよモンモランシ」と言ってみせてくれた。
 もうね、それだけでギーシュは英雄だった。
 だから俺達はギーシュを「貴方は素敵だ」と褒め称えた。もちろん胴上げをしてまで。

中井出「ギーシュお前最高!」
才人 「ギーシュお前素敵!」
中井出「スーテキ! スーテキ!」
才人 「フースキ! ファッスフィッ!!」
中井出「マッスブディ! マッスルボディ!!」
才人 「マッスルボディ! マッスルボディ!!」

 その素敵がマッスルボディに変わるまで、俺と才人とで褒め称えたのです。
 促したら参加してくれたシエスタも混ぜ、よく解らないけど気になっている相手が褒め称えられるのは悪いことじゃないと踏んだモンモランシも参加。
 盗み聞きをしていた他の生徒の何人かもその潔さに感銘を受けたそうで、のちにアルヴィーズの食堂の伝説となる“ギーシュ=ド=グラモンの乱”は、素晴らしき貴族ギーシュを称えるための乱として、この学院に刻み込まれた。
 ……それからギーシュがマッスルボディの二つ名で呼ばれることになったのは、ちょっとごめんなさいです。
 そんな様子を見ていて我慢が出来なかった影が動くまで、僕らはそれを続けたのだ。

ルイズ「わっ……解ったわよ私が悪かったわよっ!
    食べっ……食べるからっ! 一緒に食べるからっ!」

 賑やかな中で一人ぼっちってのは、彼女の心には一番ズシリと来るとサトっていました。
 ルイズにとっての才人は初めての魔法の成功の結果。
 そんな彼にまでひどいと言われ、離れられたのでは寂しさ急上昇。
 さらに言えば、そう思うからこそ“才人だけは大事にしよう”と思うわけでありまして。
 ちょっと涙目で駆け寄ってくるルイズをちらりと見て、僕らは顔を引きつらせた。

中井出&才人(“計画通り”!!)

 ええ外道ですとも。
 しかしルイズには早めに平民と貴族との堺を潰してほしかったのだ、仕方ない。

才人 「ギーシュ! お前やってくれた! やってくれたよ!」
中井出「あの頑固なヴァリエールがキミのお陰で平民に一歩歩み寄ってくれたよ!」
才人 「ギーシュ! ギーシュ!!」
中井出「ギーシュ! ギーシュ!!」
生徒A「ギーシュ! ギーシュ!!」
生徒B「ギーシュ! ギーシュ!!」

 食堂は、今こそクライマックスに達した。
 遅れてやってきたルイズも胴上げし、僕らは貴族を褒め称えた。
 ……ちなみに、その日から本当に、才人に対するルイズの態度が変わったのは、予想通りではあったんだけど予想外でもあった。

 詳しく訊き忘れてたけど、品評会は明日だそうです。


───……。


 一日経って品評会。
 生徒諸君が、やってきたお姫様……アンリエッタ王女殿下に自分の使い魔を見せていく。
 そんな喉自慢めいた学芸会。

中井出 「ふう、これでよしと」
才人  「穴なんか掘ってどうする気なんだ?」
ルイズ 「というかなんで私まで手伝わされてるのよ……」
ギーシュ「いやぁいいものだね、穴を掘るのも。
     ヴェルダンテの気持ちが伝わってくるようだよ……《キラキラ……》」

 その中にあって、落とし穴なんぞを掘っている僕らはきっと愚かしいね。
 なんのためって、そりゃあ今日という日のためにさ。
 しっかし……

中井出「おーお、みんな王女さんにいいところ見せようと必死だね」
才人 「俺、なにか芸とかしなきゃなんないのかな」
中井出「ほれ。この野菜を放り投げて、デル公で微塵切りにしてみせなさい。
    空中で、綺麗に」
才人 「そんな器用な真似が出来るかよっ!」
中井出「なにを言う。よく見ておりなさい。まずこう投げて───こう」

 フォバババババァッキィインッ!!!
 ───ッパァンッ!!

才人 「うぅぉおっ!? や、野菜が塵にっ……!?」

 野菜を放り投げた瞬間、才人が背に掛けているデル公を抜き取っての飛燕虚空殺。
 見事微塵になった野菜は、ピュウと吹いた風にあっさり流され、もう見えなくなっていた。

中井出「出来ぬではない、やろうとすることが大事なのだよ才人よ」
才人 「て、提督……」

 ちなみに、俺は普段から提督って呼ばれてるって言ったら、いつからか提督と呼ばれるようになりました。
 ノリがいいヤツって大好きです。
 と、そうこうしているうちに才人の順番が回ってきたのか、ギーシュが教えてくれた。

ギーシュ「さ、キミの番だよサイト。友として、お互い頑張ろうじゃないか」
才人  「ああ。ヴェルダンテも頑張ってな」

 ギーシュの使い魔のジャイアントモール……よーするにでっかいモグラにそう言って、才人がガシャンとデルフリンガーを鞘に納める。
 才人の次がギーシュで、最後がこの博光。
 べつに貴族じゃないけど、王女さまに見せたいものがありますと言ったら「まあ」とにこやかに了承してくれた。

ルイズ「紹介します。私の使い魔のヒラガ・サイトです」
才人 「あ、どもー」
ルイズ「種類は……種類は、その……」

 この日のために設置されたらしい舞台の上で、チラリと観客席に居る王女さまを見るルイズ嬢。
 才人は……やる気満々のようだ。野菜を手に、俺に向けてグッと親指を立ててみせている。

ルイズ「種類はっ……平民ですっ!」

 しかしルイズのその言葉に生徒の大半が笑い、ルイズ自身は屈辱を噛み締めたように涙を滲ませ、俯いていた。

マリコルヌ「いいぞ〜、ゼロのルイズ〜〜ッ!!」
生徒A  「平民呼び出すなんて、さすがゼロのルイズだ! あっはっはっはっは!!」
ルイズ  「っ……〜〜〜〜……!!」

 平民を呼び出す貴族なんて前代未聞。そら、笑われもするだろうが───

中井出「───《コクリ》」
才人 「《ニッ》……へへっ。んじゃあ芸を見せますっ!
    この野菜を空中でバラバラにしてみせましょー!」

 じゃんっ! と出したのは、僕がどうぞと渡した大きなカボチャ。
 それをブンッと空中に放ると即座にデルフリンガーを抜き去り、

才人 「っ……はぁああああああああああっ!!!!」

 ヒュボフォバファファファファファファキィンッ!!!!
 剣舞を発動、見事にカボチャを粉微塵にして見せた。

才人 「うわっ……これ……───あ」

 まさか微塵になるとは思っていなかった才人が俺を見る。
 もちろん親指を立てて返してやったさ。
 平民平民と囀る貴族どもに、一泡吹かせてやりたい気持ちは、なにも貴様だけのものではないということさ。
 繋げていた影を戻すと、ホレ、と促す。

才人 「あ……とと。どーでしょうこの剣捌きっ!
    わたくしめは確かに平民ではありますが、ご主人様を守る使い魔でありますっ!
    だから───……ゼロゼロって馬鹿にするやつらは、たとえ誰だろうと許さねぇ。
    魔法が使えるからって努力を忘れたやつらに、
    今だって努力し続けてるルイズを笑う資格はねぇっ!!
    文句があるなら俺が相手だっ!」

 おや。
 なにか適当に言いなさいって促したつもりが、いつの間にか啖呵に……。
 でもまあいいか、生徒たちはシン……と静まり返って反論する気もないみたいだし、当のルイズはポー……と才人のことを見つめてるし。

ギーシュ「……ふふっ。さすがは僕の友サイトだ。
     さ、どうしたんだいみんな。拍手が遅れているんじゃないかな?」

 けど、静まり返る席の中で拍手を始める男が一人……ギーシュだ。
 彼一人が拍手を始めると、まるでそれが伝染したように広がっていく。
 いや……ほんといいヤツだよギーシュ。お調子者で女ッたらしのギーシュはどこに行った?
 そう思っていると、今度はギーシュが舞台へと歩いてゆく。
 優雅に、そして力強く見せつけるヴェルダンテの芸はお見事の一つに尽き、俺と才人は溢れんばかりの拍手とマッスルボディコールを送った。

中井出「では、次はこの博光の番……ぞ」

 ではと立ち上がる博光参上。
 することなどとても簡単。
 たしかそろそろ土くれのフーケが破壊の杖を宝物庫へ強奪に来る頃だ。

中井出「まずは皆の衆、ごきげんうるわしゅう。意味は解らんがとりあえず言っておこう。
    この博光は誰の主人でも誰の使い魔でもないが、
    王女にお願いしたら手品を見ていってくださると言う。
    ならばやるしかあるまいホトトギス。
    えー、俺がやるのはひどく簡単なことで、魔法でもなんでもないことです」

 舞台に歩きながら喋り、ここまででようやく舞台へ。
 その上で、まず手に何も持っていないことを教えるために、甲と掌順々に見せてゆく。
 で、まずは右手に一枚のトランプを創造。それをピンッと虚空へ放ると、鳥に変換。
 飛んでゆく鳥が空へと消えると、次は稀紫槍カルドグラスを取り出す。
 それを大きく振りかぶり、宝物庫へと移動を開始したフーケ……の操る巨大ゴーレムの核目掛けて───フォアストール!!

  キュボォッ!!

 一瞬にして彼方へと飛んでいった槍はあとで回収するとして、さあ次です。

中井出「手品というのは不思議なもので、タネが解らないうちはうんうんと唸れますが、
    解ってしまえばただの仕掛け。
    故に、ここではどうなっているんだと訊くのではなく、
    純粋に楽しんでいってください」

 言いながらエクスカリバーを召喚。
 右手で持ち、轟音を立てて剣閃を横一文字に発射。
 遠くで再構築されてゆくゴーレムを両断して、さあ次。

中井出「皆様は杖を使いますね。杖を使って魔法をどっかーん。素晴らしい。
    我々平民にはない技法です」

 今度はグルグリーズ。
 メテオを発生させてゴーレムを完膚なきまでに叩き潰し、しかし音は殺してあるのでこちらには届かない。
 もちろん地震も起こらないから、僕の手に集中している視線が急に後ろを向くことはありません。

中井出「代わりに我々は剣を振るいます。
    洗練された剣は、魔法にも対抗する力を時に得ます。
    けど、それでもやはり魔法のほうが優れているのでしょうか。
    強ければ偉いのでしょうか。……それは何かが違うと思います」

 次に出したのは黒衣。
 出直そうと逃げ出すフーケ……まあいわゆる、この学院で秘書をやっているミス・ロングビルを黒で捕まえる。
 そしてこの舞台の上、僕の隣に瞬間移動させると───

中井出「───はい、というわけで、彼女が土くれのフーケ。
    破壊の杖を強奪しようとしていた泥棒さんです」

 呆然としているフーケさんを余所に、「これが最後の手品でしたー」と笑いながら言ってやる。
 すると当然のように走る動揺。

フーケ「っ……あんたかい、さっきから邪魔してくれてたのは……!」
中井出「うむ! フーケさん、泥棒はいかんなぁ泥棒は。
    いくら理由があるとはいえ、それは義賊じゃあねぇ……ただの泥棒よ」
フーケ「ハッ、だからなんだいっ。
    やめろと言われてやめられるほど、私達が生きる世界はやさしくないのさっ!」

 そう言うや、ようやく呆然状態から戻ってきた王女が衛兵を差し向けるより早く、フーケはゴーレムを召喚!!
 ニヤリと笑い、俺を踏み潰そうとして───

中井出「ふぅんっ! 甘いな遊戯! 既に詰んでいるぞ! ───俺のターン!!
    魔法カード発動、然の御手!
    このカードの効果によりフィールドにドリアードを召喚!
    現在の彼女の気分によって変化行動! ……さ、ドリアード。やってくれるかい」

 ソッと促すと、僕へと振り向いてやさしくやさしく微笑むドリアード。
 その目が、俺を踏み潰そうとしているゴーレムの足に向けられ───

  ズドドガガガガガガガォオオンッ!!!!

 ……樹木の根が連なった巨大な槍が幾つも地面より生え、呆れる速度でゴーレムを貫きまくった。
 さらには“土”として形勢されているそれから養分を吸い切り、土ではなく砂に変えて滅ぼす始末。

ドリアード『……フーケさん、といいましたね……退いてくださいませんか?
      無駄な争いは好みません。けれど───
      博光さんに手を出すというのなら、自然の全てがお相手します』

 ニコリとスマイル。
 それだけで、フーケは相手がどんな存在なのかを悟ってしまった。

フーケ  「せっ……せ、せせせっ……せせ、精霊、そのものっ……!?
      そんな馬鹿な話がっ……だってこの男は平民でっ!」
ドリアード『うふふっ……そんなことは些細なことなのですよ。
      ようは私達精霊が何を思い、誰とともに在りたいのか。
      それだけなのですから』

 見るだけで目を奪われてしまうような容姿。
 落ち着いた雰囲気に、緑色の長く綺麗な髪と月桂冠、薄緑の法衣が揺れる。
 そんな彼女を前に、フーケは…………顔を引きつらせたまま逃走!!
 しかしそこには事前にルイズとギーシュと才人とともに掘っておいた落とし穴があり、彼女は見事そこに落ちて気絶した。

中井出  「ゲエフェフェフェ知らなかったか? 魔王からは逃れられんのだ……!」
ドリアード『博光さん……』

 ドリアード、少し呆れ気味。
 しかしすぐにくすくすと笑い出すと、草の根で作ったネットでフーケを包み、落とし穴から引きずり出した。
 俺はといえばそんなフーケを根っこの網ごと王女さんの前に運び、こう言うのです。

中井出「王女様。土くれのフーケ、捕らえましてございます」

 と。
 王女様はといえば、パチクリと目を瞬かせたあと、兵に何事かを呟き、返事を貰うとコクリと頷いた。
 大方、本物かどうかを確かめたんでしょう。

アンリエッタ「よくぞ捕らえてくれました。───えぇと……」
中井出   「ああいえ、平民であるわたくしめの名など覚える必要は皆無です。
       それよりも此度の策、ギーシュ殿とルイズ殿の協力あってこそのこと」
アンリエッタ「まあ、ルイズの? それはいったいどういうこと?」
中井出   「ハッ。まずギーシュ殿の使い魔であるヴェルダンテが、
       こちらへ向かってくるフーケを発見。
       ルイズ殿が落とし穴を作る策を決行、才人殿が穴を掘りました。
       そうこうしているうちに私の手品の仕掛けにフーケがかかりまして、
       丁度落とし穴がある場所へと誘導させてみれば、
       見事に引っかかってくれました」

 言いながら、心の中でゴシャアアアンと目を輝かせる。
 そう、これを狙っていた。
 ともかく国に干渉出来るほど、ルイズとギーシュの信頼度を上げていく。
 俺と才人は所詮平民扱いだからデカイことは出来ない……だが仲間がそういった干渉ができるようになれば、いろいろと都合もよろしくなりましょう。

アンリエッタ「まあっ! それではルイズとグラモンの貴方には、
       相応の褒賞を与えなくてはいけませんね」
ルイズ   「へぇっ!? そ、そそそそんな姫さまっ、畏れ多いっ!」
ギーシュ  「その通りです……それに、その。
       それこそ畏れ多いのですが、サイトとヒロミツには褒賞は───」
中井出   「いえ、いいのですよグラモン殿。僕と才人は平民。
       王女様とこうして会話出来るだけでも畏れ多い。
       ……アンリエッタ様。こんな下々の者の言葉を受け止めてくださり、
       ありがとうございました」
アンリエッタ「え……あ、いえ、いいのですよ。それは私の、王女としての務めです。
       民の言葉に耳を傾ける機会を得られて、私も嬉しく思います。
       よろしければ、貴方の名前を訊きたいのですが───」
中井出   「名乗るほどの者ではありません」

 キッパリ返します。
 名乗れ? 冗談ではないわ! 貴族の頂点に君臨する貴様なァアアアんぞに教える名など! ……なんて言いませんよ?
 ただ言ってみたかったから名乗らないだけです。
 貴族全てが嫌いなわけじゃないし、べつにむかつくことを言われたわけでもない。

ルイズ「ちょ、ちょっとあんたっ! 姫さまが名を訊いているのに名乗らないなんて!」
中井出「ガハハハハハ!! 生憎だったなルイズ! この博光はこの国の民ではない!
    よって相手が王族だろうが言葉に従う理由も名乗る理由もないわ!」
ルイズ「貴方が働いている厨房の雇い主の頂点、それが姫殿下だけど?」
中井出「イェッサァッ!! 自分は中井出博光と申します!!
    趣味は常識破壊、好きなものはうどんとあんぱんと楽しいこと! そして武具!
    嫌いなものはつまらないこととダニエルと自分の実力以外で偉ぶっている者!
    ……アレ? それって僕?」

 ……うおうなんてこったい。
 まあいいや、僕は僕が僕であればそれでいいのさ。

アンリエッタ「ヒロミツさん、ですね? 手品の数々、とても楽しませていただきました。
       それで、よかったらなのですが。
       この距離、この場でひとつ手品を見せてはもらえませんか?」
中井出   「死んでもやだぁああああ」

 直後にルイズにボコボコにされました。


───……。


 悪ノリがすぎましたね、反省。
 僕は姫さんの言う通り、この距離、この場で手品の数々を見せてやった。
 だってね、子供みたいに目ぇ輝かせるんだもの。
 ナギーやシードと関わってからというもの、どうにも子供や子供の目には弱い。
 もちろんシメる時は全力でシメますが。最強。

中井出   「はい鳩が出ます。剣が出まして煙が出まして炎が出まして水が出ます」
アンリエッタ「……! 〜〜! ───!」

 もう王女さまったら燥ぎっぱなしです。
 フハハ、この原沢南中学校迷惑部が提督、中井出博光にかかればこんなものよ。
 相手の楽しみのツボ、欲する笑気などを探る能力を持ってるといいなと常に思っていたこの博光に、王女を笑わせられないわけがない。
 さて、散々と楽しんでもらったところで、これまた散々と創造した鳩たちを一気に花へと変えて、締めくくった。
 もちろんあとで鳩に戻して空に返しますが。

アンリエッタ「まあ、綺麗なお花……」

 と、彼女が花に目を奪われたその隙に、ポムポムと彼女の頭を撫でた。
 周囲が急にざわめくが、知ったことではない。

アンリエッタ「え? あ、あの……?」
中井出   「暇が出来たらまた来なさい。
       次は姫殿下ではなく、一人のアンリエッタとして。
       そしたらもっと遠慮なく、“楽しい”を見せてあげるから」

 頭の上に乗っかっている王冠がゆらゆらと揺れる。
 それが落ちないようにと支え、戻してやってから手を戻した。
 王女さんは相変わらずぽかんとしていたが、もちろん見過ごすわけにはいかぬと動くヤツも居るわけで。

ルイズ「あっ、ああああんたっ! 自分が何をしたか解ってるの!?」
中井出「“人間の頭を撫でた”。無邪気に燥ぐ女の子の頭を撫でただけだよ、俺は。
    もしこれで罰がどうとか死罪がどうとか言い出すなら───
    俺は貴族ってのに本気で呆れる」
ルイズ「あんたの呆れなんてどうでもいいわよっ!
    も、申し訳ありません姫殿下! この馬鹿がなんたる無礼を……!」
中井出「……ねぇ才人。この桃野郎締め落としていい?」
才人 「いや、こっちじゃこれが普通の反応なんだろうから大目に見てやってくれよ……。
    えっとその、そりゃあ気持ちは解るけどさ……」

 ルイズは……だめだな、全然だめだ。
 まだまだ平民を平民としてしか見てくれない。
 一方の姫殿下といえば……───

アンリエッタ「……ええ。では次はお忍びで……いいえ。遊びに来ちゃいますね?
       王女としてでなく、一人のアンリエッタとして」

 ───ベネ(よし)!!
 王女様ったら話が解る! どっかの桃タリャーとは大違いだ!

ルイズ   「ですが姫さま!」
アンリエッタ「そうすればルイズ=フランソワーズ……貴女ともまた、笑顔で遊べるわ」
ルイズ   「姫さま…………も、もったいなきお言葉です」
アンリエッタ「ルイズ=フランソワーズ、畏まらないで? 貴女と私は友達でしょう?」
ルイズ   「姫さま……」

 二人の世界が展開されている。
 なんだろう、このチャコフスキーチックな空気。
 無駄に顔を赤らめたりしてるもんだから、チャコフスキーチックが消えてくれない。

アンリエッタ「では、私はこれで。
       オールド・オスマン氏とフーケのことについて話してから戻るつもりです。
       フーケ捕獲の褒賞はまたいずれ届けます。
       ……また会いましょう、ルイズ=フランソワーズ」
ルイズ   「……はいっ、姫殿下っ」

 ニコリと笑って去っていく姫さんを見送る。
 どーにもルイズ嬢、姫さんのこととなると周りが見えなくなるらしい。

中井出「……結局品評会って誰が一番だったんだ?」
才人 「さあ」

 ……と、そんな言葉が何気に聞こえたのか、びくりと肩を跳ねらせた姫さんが真っ赤な顔をして戻ってくる。

アンリエッタ「わ、忘れていたわけではなく、その……」
中井出   「覚えてなかったんですね?」
アンリエッタ「そ、そうっ! ……ではなくて、ですから違いますっ!」

 本当の本当に顔を真っ赤にして慌てる姫さんは、これで結構可愛かったです。
 だから盛大にからかいました。
 ……まあ、なんだ。「姫殿下をからかった罪は重のよこの駄犬!」とか言ってルイズに吹き飛ばされるまで。


───……。


 そんな経緯があって、幾日か経った頃。
 現在はアルヴィーズの食堂の二階、ダンスホールになっているそこで暇潰しをしていた。
 フーケ討伐報酬第一弾として、姫さんは舞踏会みたいな催し物を用意してくだすった。
 当然俺と才人はといえば……

中井出 「グァッグァッグァッグァッグァッ!!」
才人  「うめー! この料理うめー!」
ギーシュ「このワインもいい仕事をしている。さあさ、キミたちも飲みたまえよっ!」
タバサ 「………」

 ダンスなぞせず、ひたすらにメシを食らっていた。
 シャルロットもそれが目当てらしく、黙々とハシバミ草のサラダをかっ食らっていらっしゃる。
 黙々ながらも結構な速度に、その草が結構美味いに違いないと手を伸ばすが、皿にはもう残っちゃいない。
 どれほどの速度で食ってらっしゃるのか……仕方なくシャルロットにお裾分けを願おうとした───のがマズかった。

中井出「シャル……じゃなかった、タバサ、その草もらっていい?」
タバサ「……!」
中井出「ぬお……」

 しくった。なんかいきなり失敗。
 なまじっか知識で本名を知っているために、シャルロットと呼びかけてしまった。
 当然シャルロットも気づいたんだろう、いつも半眼で眠たそうな顔をしていたその目を見開いて、俺を凝視していた。
 ええいくそう、どうなろうと知ったことかもう!

中井出(……キミの母親を治すことが出来る。
    我、中井出博光。別名をイーヴァルディという。自称だが)
タバサ「───!」

 情報として得た名前なんだが……なんだっけ、イーヴァルディって。
 猛者連中やら他の皆様……一言で言えばヒロラインメンバーが“そう言え”って言うから言ってみたんだけど……ア、アレー? なんかシャルロットが近づいてきて、僕の服の端をちょんと抓んでくるんですけど……。
 しかもすっごく悲しそうな目で俺を見上げてきて……グムムギギ〜〜〜ッ!!!
 ぜ、ゼロの使い魔のことに関して知っているのはせいぜい1〜2巻程度……! アニメに関しても第一期のことしか知らんし……! こ、これから何が起きるのかすらまるで解らんといった状況だぜ〜〜〜っ!!

中井出(俺……猛者どもに遊ばれてないよね?
    これでよかったんだよね? 選択肢、間違えてないよね?)

 嫌な予感ばっかりするんだが、答えはまだ見えてません。
 未来視すればそれで済むけど、そういうのが必要なのは今ではなく楽しむべき時。
 そんなわけでこのままGOのつもりではあるんだが、なんていうかこー……やっぱり嫌な予感ばっかりです。
 あれ? ちょっと殊戸瀬? 今ちょっと含み笑いした? ちょ……殊戸瀬!? なに!? なにが起こるのこれから! たっ……楽しむためだよね!? あくまで楽しむための選択肢だよね!?
 え? 僕で楽しむための演出? いやちょっ……ウソでしょ!? ねぇみんなウソだよねってどうして一斉に目ェ逸らすの!? え、えぇ!? ちょ待っ……無言で冒険の旅に戻らないでよ! いやあの……こっ……殊戸瀬ぇええええ!! てめぇえええええええっ!!!

中井出「………」

 してやられた……。
 なんという……なななんという……北斗神拳。
 途方にくれました。暮れてなさそうだってツッコミはもはや祝福です。
 くそう存分に楽しみやがって……知識の無い人間で遊ぶのがそんなに楽しいか!
 ……はい、楽しいですね。僕もよくやってましたよナギーやシード相手に。

声  「ヴァリエール公爵が息女、
    ルイズ=フランソワーズ=ル=ブラン=ド=ラ=ヴァリエール嬢の、
    おな〜〜〜〜〜〜り〜〜〜〜〜〜っ」

 とりあえず、服の端を抓んでいるシャルロットの頭をなでなでしつつ、どうしたものかなぁと考えていたこの博光の耳に、そんな声が届く。
 どうやら社交の場ではヴァリエールの名は高きものらしく、ああして声高らかに唱えられるのも日常的なものだ〜とのこと。
 姫殿下なら解りそうなものの、ちょいと不思議な気分です。偉い人って解らないや。
 ……と思ってたんだけどね、現れた瞬間にいろんなボンボンからダンスの誘いをされている彼女を見ると、さすがに鬱陶しかろうと思い───才人を差し向けることにしました。

中井出 「ほれ才人、ご主人様が困ってる。ダンスの相手の一つでもして差し上げなされ」
才人  「むぐ? んぐんぐ……や、けどさ。俺ダンスなんて踊ったことねーし。
     見てくれもこんな服なのに、これで行ったら逆に失礼だろ」
ギーシュ「ふむ……たしかにその服でヴァリエール嬢の手を取るのは、
     あそこで断られ続けている貴族たちを敵に回すことにもなるかもしれないね」
中井出 「む。ならばそんなものは……」

 黒衣の一部を切り取って、はいシャランラァ。
 才人の服に黒を被せるようにして、豪華なスーツに変異させる。

才人 「うわぁあっ!? なな、なんだこりゃあっ!」
中井出「そのボサ髪も結構ステキだが、ここはやっぱり谷口……もとい、オールバックか」

 無臭ポマードを創造、シャシャシャッと髪をかき上げてやって、軽いオールバックの完成だ。
 びっちりオールバックも北野くんチックでステキだが、エンジェル伝説を知っている人なら解りもしよう。あれは北野くんフェイスがあってこそ栄える。

中井出「よろしい。ほら、行ってこいっ」

 トンと背中を押してやれば、視線の先にはとっくに並み居る貴族どもを蹴散らしたルイズ嬢。
 まっすぐこちらへ向かっているところを見ると、元々才人あたりに用があったと見える。
 そんな彼女へと才人が近づいて、声をかけようとすると───

ルイズ「申し訳ございません、わたくし、他と約束がございますので」

 優雅に断られた。続けて言うが、声をかけようとして、だ。

中井出 「───……ぶふっ? ぷっ……ぷはははははは!!
     才人だって解ってないよあのお子ったら!」
ギーシュ「はっはっはっはっは! こ、これは愉快だねっ!
     確かに急にあそこまで変わったら、この僕でも初見はまるで解らないよっ!
     そ、それにしたって……あっはっはっはっはっは!!」
タバサ 「…………ユニーク」

 いやもう笑った笑った。
 ルイズも俺の言葉で“断った相手”が才人だと知るや、真っ赤になる始末だし。
 「どこでそんな服手に入れたのよっ!」とか逆切れで誤魔化そうとしてるし。

中井出 「ああ、それでもきちんと踊るんだね」
ギーシュ「ぷくっ……見たまえよヒロミツ、ルイズのやつ、耳まで真っ赤だ」
中井出 「恥を飲み込んで踊ってるのだよきっと。
     あ、シャル……じゃなかった、タバ……ああもういいやシャルで。
     シャル、何か食べたいものある? 取ってやろう」
タバサ 「………」

 無言で野菜を指差す彼女に、野菜をとってあげる。
 それをモシャモシャと食べる彼女の頭をポムポムと撫でながら、さて……これからどーなるのかなぁと不安やら期待やらを抱いていた。
 ……確か一巻分がこれで終わりだったっけ?
 次は風のアルビオンだったっけ……ワルドってやつが現れて……うむ覚えてない。
 なにが起ころうともこの博光は好き勝手にやるだけだし、面倒ごとも興じてこそ原中。
 才人最強化計画の一端として、ギーシュも混ぜてみるのもいいし……というか早く恋姫連中の安定を終わらせなければ。
 一緒に来てくれたのはいいけど、さすがに国やあれだけの人数を黒に認識、フェルダールと融合させるのは難しい。

中井出(恋姫連中の工程が終わったら、この世界の吸収も試してみようか)

 才人たちがこの博光とともに来るとは限らんが、それもまた一興。
 本人たちじゃなくても、この目で見た情報や一部から吸収したもので構築するもよし。
 賑やかなほうが楽しいからね。
 そんなわけで現在、ヒロラインはメンテ中なわけだが……メンテ後にイベントとしてボスバトルでも仕掛けてみようか?
 きっと皆様楽しんでくれるさ。ペナルティ無しの剥ぎ取り無し、思い切り暴れられるイベントとして。
 状況に慌てるだけじゃなく、慌てるべき場も楽しめなければつまらんだけさ。
 恋姫連中の安定が済んだなら、この世界の戦争に参加させてみるのも手でございます。
 もちろん、華琳や雪蓮や桃香が頷けばだけどね。
 さてさて……これからどうなっていくことやら。

デルフ『……あのよー、どうでもいいが俺様、忘れられてねぇか?』
中井出「仕方なかろうもん。剣背負ってダンスしろと? ……いいかも」
デルフ『物騒なこと言ってるわけじゃなくてよ……』

 スーツに着替えさせた時点で置き去りだったデルフリンガーを背負いつつ、そのまま談笑。
 やあ、ほんとにいい夜です。
 あとで一生懸命働いているシエスタに、お裾分けを持っていこう。うんそれがいい。






Next
top
Back